Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

Google Arts & Culture というサイトがあります。
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/

「Google Cultural Institute と連携している 1,200 以上の代表的な施設やアーカイブのコンテンツをご覧いただけます」とあります。そのパートナーの一つに、イギリスの The National Theatre があります。そのページです。
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/partner/national-theatre

ここに舞台 As You Like It (1967) の写真が1枚ありますので、ご紹介しましょう。コンピュータからだと写真を拡大できるのですが、携帯電話でどうみえるかは例によってわかりません。
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/asset/_/ywGuYdIgZlzWWw

写真の説明に "Ronald Pickup (Rosalind), left, with Charles Kay (Celia) and Jeremy Brett (Orlando) in As You Like It, 1967" とあります。一番左がRonald Pickup(「バスカヴィル家の犬」の執事Barrymore)、真ん中がCharles Kay(「這う男」のPresbury教授)、そしてジェレミー(もちろんホームズ!)です。三人とも若いですね!長い友情です。

すべての役を男性が演じています。この場面ではCharles Kayは女性の役、Ronald Pickupは男性のふりをしている女性の役です。

As You Like It (1967) に関する他の資料はここでみることができます。
"Shakespeare at the National Theatre"
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/exhibit/wRkj-Bl-

2年前くらいだったでしょうか、これをみつけたとき、これからどんどんThe National Theatreの所蔵する資料がネット上で公開されるのだろうとわくわくしましたが、残念ながら増えている印象はありません。少なくともジェレミーに関しては、この演目以外にはアップロードされていません。でもGoogle Arts & Culture自体はコレクションを充実させているようですから、希望を持って時々のぞいてみます。

ちなみにGoogle Arts & Cultureを"Jeremy Brett"で検索すると、もう一枚写真がヒットします。
https://www.google.com/culturalinstitute/beta/asset/-/OAHVcuD_fnB7pw

でもこの写真は以前からあった LIFE Photo Archive に今もあって、こちらは大きなサイズの写真(この場合は1280 x 947 pixels)もダウンロードできるようになっています。
http://images.google.com/hosted/life/893caa1b8416be68.html

RM
前々回の記事に書いた本が届きましたので、この本について少しご紹介してみます。あらためて本のタイトル等と、出版社のページおよびアマゾンのページのアドレスを書きます。

Granada's Greatest Detective: A Guide to the Classic Sherlock Holmes Television Series
By Keith Frankel
Fantom Films Limited, 2016
http://www.fantomfilms.co.uk/books/keithfrankel_granadasgreatestdetective.htm
https://www.amazon.co.jp/dp/1781962677

私が見落としていなければ、著者の略歴などが書かれた欄はこの本にはありません。その中でヒントになると思われるのは、献辞のページに書かれた言葉です。

To all those at Holmesian Net
(especially those of Just Jeremy)
and to Mum and Dad


Holmesian Netの皆に
(特にJust Jeremyのスレッドのメンバーに)
そしてママとパパにこの本を捧げます。


Holmesian Netはシャーロッキアンが集まるウェブ上のフォーラムでした。Wayback Machineで調べると、最初にアーカイブされたのは2006年4月ですから、これより少し前に始まったのでしょう。
http://web.archive.org/web/20060408183631/http://www.holmesian.net:80/forums/

特定のホームズ関連団体の人ではなく、一般の人が書き込める、ホームズ関連のフォーラムの草分けでした。こういう場所がみつからなかったのでここを作った、と創始者が書いていたように記憶しています。上から3つ目にThe Granada Districtという、もっぱらグラナダシリーズについて語るセクションへの入り口がみえます。

こちらは、このサイトがハッキングされてなくなってしまう前、最後にアーカイブされたトップページで、2012年7月です。私が知っているのはこの外観の時です。
http://web.archive.org/web/20120717080222/http://www.holmesian.net:80/forums/

このThe Granada Districtのセクションの中に、誰でも自由にスレッドを始めることができました。そのようにしてできたスレッドのトピック名が並ぶ最初のページです。2012年9月にはこれが13ページもあったのです。
http://web.archive.org/web/20120905024146/http://www.holmesian.net:80/forums/index.php?showforum=10

これは登録しなくても閲覧できるページですが、登録者になるとここに"Just Jeremy"というスレッドへの入り口があらわれました。私はこのサイトがなくなる少し前までの短い期間、調べればわかるのですが1年半くらいだったでしょうか、この"Just Jeremy"のメンバーでした。お粗末な英語で書き込んだ私を皆があたたかく迎えてくれました。

"Just Jeremy"は、ジェレミーに関することを、ひたすら書き込むというスレッドでした。The Granada Districtには、ジェレミーに関するスレッドは他にもたくさん作られています。その中で"Just Jeremy"の特徴は、ジェレミーに関することならなんでもありという場所であったこと、その時々に常連の一人がはじめたある話題について、皆がしばらく継続的に意見を書いたり議論する場所でもあったというところだと思います。今の期間はグラナダシリーズのこのエピソードについて皆で話しましょうという時もありました。長い投稿も多くあり、文章を書くのが上手で好きなのだろうと思わせる人がたくさんいました。

今回この献辞を読んで、著者はこのスレッドの常連だったことがあるのだろうと推測しました。私がいた頃と重なっているでしょうか。



さて、本の中身にはいりましょう。私はこの本を買ってよかったです。そしてページをめくってみて、こういう方はこの本を楽しめるだろうと思いました。

1. David Stuart Davies著 Bending the Willow,
Michael Cox著 A Study in Celluloid,
Peter Haining著 The Television Sherlock Holmes
のいずれか、あるいはいずれも持っていなくて、この3冊に書かれている、このシリーズの舞台裏、演者・監督・プロデューサーなどの言葉に興味がある。

2. 上記の本を持っているけれども、これら3冊の本の記述をまとめた形で、41の作品それぞれの撮影の舞台裏をあらためて読みたい。
また、出演者・監督・プロデューサーなどの言葉を、41の作品にわけて再構成したものを読みたい。(ただし特定のひとつの作品に関する発言ではなくても、どれかの作品のセクションに振り分けられています。)

3. 雑誌や新聞の記事、ラジオインタビュー、テレビインタビュー、ウェブにアップロードされた発言の引用を読みたい。(ただしそれほど多くはないです。)

4. 著者がグラナダ・シリーズの41のエピソードの場面や演技をどう描写するか、どう評価するかを読みたい。


私が読んで面白く感じた理由は2番と4番です。3番はざっとみた限りでは私が読んだ(聴いた、観た)ことのないインタビューはほとんどありませんでした。ですから私にとってはこれは新しい知識や情報を得る本ではなく、読んで楽しむ本でした。

前々回、「つぎはぎしてまとめたような本はあまり読みたくない」と書きましたが、この本の2番の部分は、ある意味ではつぎはぎです。でもこのつぎはぎが上手で丁寧なのです。(もちろん、引用箇所を除いてはコピー・ペーストではなく、自分の言葉で書き直してまとめています。)

撮影の舞台裏に関しては、それぞれの作品について、ああ、そうだった、とあらためて思い出したり、時系列にそって再確認ができました。出演者などの言葉については、必ずしもその作品に関してではなくても、著者がそれぞれの人の言葉にゆるやかなつながりを感じて並べたのだろうと想像出来るものもあって、これも面白いです。私が芋づる式連想で記事を連ねるのと似ていますね。

ひとつ批判を加えるとすれば、インタビューの言葉の引用はすべて出典を記しているのに対して、撮影の舞台裏に関しては、それぞれの記述がどの資料にもとづくかが書かれていません。その記述の出典を書かないことの弊害は、情報の元をたどることができなくなって、絶対的な真実のように一人歩きすること、そして最初の資料の書き手が尊重されなくなることだと思います。たとえばプロデューサーが資料(この場合は本)を残してくれたことはとてもありがたいことです。そしてそれはプロデューサーの目からみたものであり、もしかしたら他の人は違うようにみたかもしれないことも含まれていて、絶対的真実とは限らないのです。(この場合の絶対的真実は、「プロデューサーはA Study in Celluloidという本にこう書いた」ということです。)

最初にあげた3冊の本以外を参考にした部分も、少ないですがありそうなのですが、どの記事、あるいは誰からの情報なのか知りたいと思いました。インタビューの言葉の引用についてはすべて出典がわかるのですが。

このような点はありますが、この本は複数の資料を元に丁寧にまとめて、それぞれのエピソードへの著者の批評も加えた、読んで楽しめる本です。

1番に書いた3冊の本や、3番に書いた他のインタビューをご存知ない方は、はじめて知ることがたくさんあって、その面からもとても興味深くお読みになれるでしょう。



さて、以下の全部にあてはまる方はこの本を楽しめないかもしれません。

1. 写真がみたい。(1枚もありません。本の表紙にホームズと二人のワトスンが載っていますが、これも写真ではなく絵です。本の中には絵もありません。)
2. すでにどこかで読んだものは、あらためて読まなくてもいい。
3. ある特定の人(=著者)が、このシリーズの作品をどう描写しどう評価するかは読まなくていい。
4. これは著者が今回新たに関係者にインタビューして作った本だろうと思って、それを期待している。

でももしも私がこの本を手にする前にこのリストを見たら、私はこの4つに全部あてはまると思うかもしれないです。この本を手にした後では、私はこれを買ってよかったと思っています。

ただ(私にとって)残念なのは、この筆者は割合と難しい単語を使いたがるという気がします。英語の語彙が乏しいもののひがみでしょうか。この本が参考にしている、最初にあげた3冊を読んだ時よりも、見たことがない単語がはるかに多いように思います。まあ、新しい語に触れる良い機会と考えて読んでいきましょう。

まだ一部しか読んでいませんので、今回の紹介には修正や追加もあるかもしれません。その場合は後日書きます。

RM
今日はeBayに出品された写真をご紹介しましょう。(落札されていますから、数ヶ月後にはリンク先のeBayのページは削除されるでしょう。)

1枚目はジェレミーがファンと写っている写真で、いつものように肩を抱いてあげて、満面の笑みです。The Wyndham's Theatreでの写真、と書かれていますから、The Secret of Sherlock Holmesの終演後ですね。
http://www.ebay.com/itm/382017953215

携帯電話やスマートフォンからだとどう見えるかわからないのですが、コンピュータからだと左上の写真を2度クリックするとかなり大きくなります。

大きくして見るとジェレミーは小さな飾りのついたチェーンをしています。これが「ぼんやりした写真2枚」の記事の前半で触れた、ベルのチャームが複数ついたチェーンなのでしょうか。


もう一つ、今度はDavid Burkeの写真を。
http://www.ebay.com/itm/162369995931

こちらは1980年代、The National Theatreで、とのことです。左手にアタッシェケース、右手に眼鏡、そして着ているのはクリスマス・セーターのようにも見え、珍しくちょっとはにかんだ笑みに見えるのですが、どうでしょう。

RM
4月になりました。3月、4月は終わりと始まりの月ということもあるのでしょうか、こころがうごくことも多く、少しつかれているという気がします。それで今日はごく簡単に、グラナダシリーズに関する新しい本のご紹介をしましょう。内容はまた後ほど。ただいま注文中で、もう少ししたらイギリスから届くという段階なのです。本が出ましたよ、という短いご案内です。

"Granada's Greatest Detective: A Guide to the Classic Sherlock Holmes Television Series"という本で、著者はKeith Frankel、出版社はFantom Filmsというイギリスの小さな会社です。("a small media company"と彼らのFacebookに書いてありました。)

出版社のウェブサイトでのこの本の紹介ページはこちらです。昨年11月の出版でした。
http://www.fantomfilms.co.uk/books/keithfrankel_granadasgreatestdetective.htm

この本の出版のことを知った時、評判を少しきいてから購入するかどうか決めようと思いましたが、なかなかきこえてきませんでした。私がもう結構と思う本、あるいは読みたくない本は、つぎはぎしてまとめたような本、"The Man Who Became Sherlock Holmes"のように何一つ出典が記されていなくて、フィクションとノンフィクションの境界が消されている本、意図的に興味をあおるようなセンセーショナルな記述の多い本です。そうでないことが推測できるようなら注文しようと思っていました。

この本はアマゾンでも取り扱いがありますが、イギリス、日本、アメリカ、いずれのアマゾンにもまだ購入者の感想が載っていません。

でも最近Facebookのあるグループでこの本に好意的なコメントがあったので、読んでみようと思い注文しました。私はグループに入っていませんが、公開グループなので誰でも発言を読めます。4人のひとがいずれもほめています。ただ最後の方のエピソードに対して著者が批判的すぎるという感想はありましたが。
https://www.facebook.com/groups/1379897192271018/permalink/1720422831551784/

日本のアマゾンでのページはこちらです。
https://www.amazon.co.jp/dp/1781962677

私はより安い、イギリスのお店に頼みましたので少し時間がかかっています。

上にあげた出版社のウェブサイトのページには、この本には"interviews with both cast and crew [...] including Michael Cox (producer), Jeremy Brett, David Burke, Edward Hardwicke, Eric Porter, Rosalie Williams, Jenny Seagrove, Robert Hardy and many others" も含まれるとあります。Eric Porterはモリアーティ教授、Jenny Seagroveは「四つの署名」のメアリー・モースタン、Robert Hardyは「犯人は二人」のミルバートンですね。それ以外にもいろいろなひとの話がきけそうです。

RM

追記:ナツミさんち(21世紀探偵)が今年もエイプリルフール仕様(今年は「連続ネット小説 わとすんさん」)になっていました(うふふ)。
Joan Wilson(ジョーン・ウィルソン)とジェレミーの夫婦に関して、前々回の記事を書きながら思い出していたもう一つはこちらです。

Tragedy leads to a new Holmes
by Linda Hawkins
TV Times, 19 December 1987-1 January 1988

このTV Timesのバックナンバーは割合とよく見るもので、そう高くなく手に入ります。また"For Fans of Jeremy Brett" 2007年の投稿に、このTV Timesの記事の切り抜きがあります。下2枚です。
http://jeremybrett.livejournal.com/66197.html

「ジョーンがいたから自分を信じられたのです。ジョーンがいないのなら、演じる意味はなくなりました。でも彼女の死に耐えるために私にできることは、働くことだけでした。無理をして働きすぎました。

(中略)

ホームズはとても孤独な男です。それに影響されてしまって外に出る気がしなくなり、ホテルの部屋に一人こもっていました。ひどい状態になって、ほとんどボロボロでした。」

しかし入院後数週間して、回復の兆しがみえはじめた。退院してからそれほどたたずに次の撮影にのぞんだ。自ら望んだわけではない、ひどく辛い経験をしてきたわけだが、心の傷をもたらしたその経験には、結果としては良い面もあったことが少しずつわかってきた。

「ものの見方がかわりました。ベジタリアンになってからだの具合がよくなりました。思っていたよりも、自分はずっと強いのだと知りました。あの辛い時期を乗り越えたのだから、私はきっととても強いはずです。それを知って、自分を信じることができるようになりました。今はずっと楽な気持ちで生きています。

もちろん今でも妻のことを思って、今も生きていてくれたらと思います。パートナーを失うことの一番悲しい面は、何でも話して気持ちを分かち合う人がいなくなることです。でも少なくとも今私は、悲しむだけではなく前を向いていられます。ホームズの他の映像化作品から重圧を感じることも、今ではなくなりました。膨大なセリフを覚えられるか心配して寝られずにいることもなくなりました。」

'Joan was my confidence,' says Brett, 'and without her there was no reason to go on. But the only way I managed to cope with it was to work. I worked too hard and it all got too much.'

[...]

'Holmes is such an isolated man,' he says, 'and that isolation affected me. It got so that I didn't want to go out. I stayed alone in my hotel room all the time. I became very ill and the experience nearly destroyed me.'

Yet after a few weeks in hospital Brett began to recover and not long after returning home was working on another Sherlock Holmes. He had been to hell and back and it was not an experience he would have willingly undergone, yet gradually he realised that the trauma, in a strange way, had had its positive aspects.

'My outlook changed,' says Brett. 'I became a vegetarian and felt better for it. I leaned that I'm much stronger than I thought. I must be strong to have survived, and that knowledge gave me confidence. Now I'm much more relaxed.

'I still miss my wife, of course. The worst thing about not being part of a couple any more is that you've got no one to share things with, but at least now I can go forward. I no longer feel the weight of those other Sherlock Holmeses. I'm no longer up half the night worrying about learning my lines.'


あのすばらしい作品を知っていて、ジェレミー演じるホームズへの評価と、グラナダシリーズがこれからもずっと賞賛され続け、生き続けていくであろうことを知っている今の私たちからは想像がつきにくいのですが、ホームズを演じるにあたってのジェレミーの重圧と不安はとても大きかったのでしょう。あれだけの大きなプロジェクトで、多くのひとが関わり、多くのお金が費やされているシリーズでした。またホームズは多くの有名な俳優が演じてきた役でした。ホームズという孤独で複雑な男は、明るいジェレミーに暗さももたらしました。そんな中でジョーンの存在、共感と助言は大きな支えだったはずです。その支えを失った中で、仕事に没頭することで自分を持ちこたえようとして、自分の中の何かがばらばらになってしまった。そこからゆっくりと回復する中で、自分を信じられるようになっていったということでしょう。

なおベジタリアンになったと言っていますが、ここ以外では読んだことがありません。1989年のScrawlのインタビュー "The Wonderful Mystery of Sherlock Holmes" で、The Secret of Sherlock Holmesの舞台の前にステーキと言っていましたから、ずっとベジタリアンだったとは思いません。この記事の後でかわったかもしれませんし、この時点ですでにそうではなかったかもしれません。

でもそれ以外の、ものの見方が変わったとか、自分に自信が持てるようになったとか、リラックスできるようになったということはこれまでも読んだことがありますし、亡くなるときまでそうだったのでしょう。そしてそれはジョーンを亡くした辛い経験がもたらしてくれたものだと思えるようになって、それでもやはり、いつも多くのことを話して気持ちを分かち合ってきたジョーンのことを死ぬまで思い続けて恋しく思っていたことでしょう。

久しぶりに会ったひととの話の中で、あるいは自分の日々のくらしの中で、別れのこと、死のことを思ったこの半月ほどですので、ここを引用するためにあらためてこのインタビューを読み直す機会があってよかったと思いました。

RM
(3/20追記:これ、3月18日に書いたのですが、間違って3月16日の日付をつけてしまいました。ですから本文中「ところで昨日 ... 発売されました」の「昨日」は3月17日のことです。なんかこう書いていると日にちとか時とか、そういうものがとても柔らかいもののように思えて不思議になります...。)

前回の記事で、Joan Wilson(ジョーン・ウィルソン)とジェレミーの夫婦は「アメリカとイギリスで離れ離れでも、しょっちゅう電話で話していたようなので」と書きながら、二つの記事を思い出していました。今日はそのうちの一つから引用しましょう。

Sherlock Holmes In America
by Sylvia Lawler
The Morning Call, November 10, 1991
http://articles.mcall.com/1991-11-10/entertainment/2827509_1_sherlock-holmes-charlton-heston-s-holmes-baker-street-irregulars

これはアメリカツアーの時のインタビューで、今までもここから引用したことがあります。
スイスのホテルの暗い部屋で:1991年の新聞記事より
「こんにちは!」「あああああああああ!」:1991年の新聞記事より

「ホームズに腹をたてていました。私はホームズにつかまっている、ホームズが心の中まで入ってきていると感じました。そう感じたのは何よりまず、私が家から長く離れてしまったからです。撮影はロンドンではなくイギリス北部、マンチェスターで行われたので、ホテルの一部屋に閉じこもって、給料のすべてを妻との電話代に使っていました。」

ブレットの二度目の妻、故ジョーン・ウィルソンはPBSの高名なエグゼクティブ・プロデューサーだった。看板番組の"Mystery!"と"Masterpiece Theatre"の責任者で、このプログラムの方針を決め、放映するドラマを選んだ。

「妻は『きっと大丈夫よ、あなた。それだけの価値があることですもの』と言い、僕は答えました。『そうだね、でも...。』」

"I resented him. I found him getting in my hair. I just felt invaded by him. First and foremost, I was whisked away because we don't shoot in London; we shoot in the north of England in Lancashire (Manchester) and I was thrown into a hotel room and I spent all my salary talking to my wife." Brett's second wife, the late, respected executive producer Joan Wilson, was the guiding hand, taste arbiter and ultimate influence over of "Mystery!" and "Masterpiece Theatre" during the golden years of those PBS mainstays.

"She said 'Oh, darling, it will be all right. It's worth it.'

"And I'd say 'Yes but ...'"


実際に電話代にすべてのお金を費やしたかどうかはともかく、普段のちょっとした話も、そして仕事の話も、二人は電話でいろいろと話していたのでしょう。ジョーンはプロデューサーの目からも、ジェレミーの話をきいたり、助言したことでしょう。でもそれだけではなく、俳優の気持ちもわかる人だったはずです。彼女自身がかつて女優でしたから。

女優だったこともあるウィルソンは、あたたかい人柄で、たくさんの人と一緒にいるのを楽しむ性格だった。同僚たちからは、エネルギーにあふれた完璧主義者として記憶されている。

A former actress, Wilson was a warm, gregarious person, remembered by her colleagues as an energetic perfectionist.


There's No Place Like Holmes
By Rhoda Koenig
TV Guide, October 22, 1988
(「完璧主義」の記事で以前もご紹介しました。)

ジョーンは女優の経験から、becomerのジェレミーがホームズを演じることの大変さも、そしてこれを演じることの俳優・ジェレミーにとっての大きな意味も十分わかっていたでしょう。そしてプロデューサーとして、この映像化作品が名作であることもわかっていたはずです。だから、これは素晴らしい挑戦で、それだけのことはある、と励ましたのでしょう。

それに対して'Yes, but ...'と答えた、その時のジェレミーの気持ち、そしてホームズは大きな成功をおさめ、ジョーンは世を去った、その後に訪れたアメリカで、ジョーンとの会話を思い出しながらこれを口にした時のジェレミーの気持ちを想像してみます。



ところで昨日、ジェレミーが詩を読んで参加しているPurcell Consort of Voicesのアルバム、"I Love, Alas" がアマゾンのデジタルミュージックストアで発売されました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B06XHH88FM

このアルバムについては以前こちらでご紹介しました。
詩の朗読のCD

絶版のCDが再び形をかえて手に入るようになるのは、とてもうれしいことです。それがジェレミーが関わったものであればなおさらですね。ただアルバムのタイトルが少し違います。以前は"I Love, Alas - Elizabethan Life in Music, Song and Poetry - the Elizabethan in Love"、今回は"The Tudors - I Love, Alas" です。デジタルミュージックストアに各トラックの曲名が載っていて、これは完全に以前のCDと一緒ですから、再発売にともなってタイトルを少しかえたのでしょう。

それぞれのトラックから、少しずつ試聴できます。もちろんジェレミーの朗読のトラックも聴くことができます(試聴は各トラック30秒ずつのようで、でもジェレミーの朗読は一番短いのが39秒ですから、このトラックはほとんどを楽しめます)。トラックごとでもダウンロードできるようですから、ジェレミーの詩の朗読だけの購入も可能です。ただ全体を通じて聴いた方が、このアルバムの良さはより感じられるかもしれません。

詩の朗読のCD」の記事でご紹介した絶版のCDの方も、タイミングによっては中古CDが数百円で販売されていましたから、そちらを待つのもよいかもしれません。

またもうすぐCDの形でもあらためて販売されるようです。絶版ではなく「現役」のCDも買えるようになるのですね。
https://www.amazon.co.jp/dp/B06XCGGSKN

こうしてジェレミーの朗読が古楽ファンにも知られるようになるのは、とてもうれしいことです。

RM
今回も写真なのですが、ジェレミーの写真ではなくて、2度目の奥様のJoan Wilson(ジョーン・ウィルソン)の写真をご紹介したくなりました。ジョーンの写真は何枚かご覧になったことがあるかもしれませんが、あまり知られていない写真が1枚あります。Jeremy Brett Information (JBINFO) のトップページに期間限定でアップロードされていた写真です。

2012年2月13日にWayback Machineに保存されたページからです。
http://web.archive.org/web/20120213125344/http://www.jeremybrett.info/index.html

ジョーンは開いた本を右手に持って、目の前にある家のかたちのものをやさしい笑顔で見ています。中に何か小さい動物がいるのでしょうか。そばで他の男性も、その家の中をのぞきこんでいます。机の上にはポットのようなものがみえます。

この写真がどのくらいの期間トップページにあったか覚えていないのですが、2012年8月14日に保存されたアーカイブではこの写真はなくなっています。
http://web.archive.org/web/20120814160057/http://www.jeremybrett.info/index.html
当時はまだSNSが発達していないこともあって、他の場所にはほとんど転載されませんでしたから、この頃のJBINFOを知る人以外には、この写真は馴染みがないと思います。

この時、この写真の詳細については説明はありませんでした。JBINFOの当時のオーナーが、ジョーンの知人複数と連絡をとっていたので、そちらからの写真だったのでしょうが、いつどこで撮られたものかはわかりませんでした。とても素敵な笑顔だけれども、どういう状況の写真で、ジョーンの前にある家の形をしたものは何だろうと思っていました。しかし最近テレビ番組のプロデューサー・監督であるDavid Atwoodのウェブサイトでこの写真をみつけて、この写真の背景がわかりました。彼はPBSの番組Masterpiece Theatreで、ドラマの内容を紹介する導入部分の映像の監督をしていました。ジョーンはこの番組のエグゼクティブ・プロデューサーでした。

こちらがDavid Atwoodのウェブサイトのトップページです。
http://www.pinetreeproductions.com/index.html

こちらのアルバムのページ、上から7枚目にJBINFOにあったのと同じ写真があって、説明がその下に書かれています。
http://www.pinetreeproductions.com/album.html

ジョーン・ウィルソンは70年代はじめから1985年に亡くなるまで、 "Masterpiece Theatre", "Mystery!", "Classic Theatre"などのプロデューサーをつとめた。これはビアトリクス・ポターのドラマの紹介部分のためのセットで撮られた写真だ。Alistair [Cooke] はセットのウサギたちに視聴者の視線を奪われるのが少し不満そうだった。

Joan Wilson produced "Masterpiece Theater", "Mystery!" and "Classic Theater" among others from the early 70's until her death in 1985. This was taken on the set of the Beatrix Potter introductions. Alistair did not like being upstaged by the rabbits.


なるほど、これでわかりました。ビアトリクス・ポターはもちろん、ピーター・ラビットの作者です。ジョーンが手に持っているのはポターの絵本ですね。JBINFOでは切り取られていてみえなかったのですが、写真の右にウサギがいます。家のかたちをしたものの中にはマウスでしょうか。のぞきこんでいる男性はこのウェブサイトの持ち主で、このセットでの映像の監督をつとめたDavid Atwoodです。

写真の向かって左にあるポットは水彩画を書くときの水入れ、JBINFOでは切り取られていてよくみえませんでしたが、水入れのさらに左に筆がたくさん立っています。

Alistair Cooke(アリステア・クック)がホストをつとめた番組は、名前が出ている三つのプロブラムの内のMasterpiece Theatreです。それで検索したところ、ドラマの題名はThe Tale of Beatrix Potter、BBCでは1982年の放映、脚本はあのJohn Hawkesworthでした。
http://www.imdb.com/title/tt0264081/

アメリカPBSでの放映はこのページのデータが正しければ、1984年3月25日です。
http://www.tv.com/shows/masterpiece-theatre/the-tale-of-beatrix-potter-1-121408/

そしてYoutubeにありました。これはDVDになっていませんので、アドレスを書きましょう。クリックすると、アリステア・クックがドラマの紹介をしていて、うしろにたくさんウサギがいます。机の上の入れ物には絵筆がたっています。少しするとジョーンの写真にあった家の形のものも写ります。
https://youtu.be/U-X9F-m2VlI?t=8s

アリステア・クックによるドラマ紹介の部分はアメリカで収録されたものですから、アメリカでの放映が1984年3月25日ならば、撮影は1983年の終わりか1984年のはじめくらいでしょう。ジェレミーがホームズの撮影で忙しい頃ですね。二人はアメリカとイギリスで離れ離れでも、しょっちゅう電話で話していたようなので、このドラマの話、セットのウサギの話も出たでしょうか。ビアトリクス・ポターもビクトリア時代の人ですね。


ところで、それ以外のジョーンの写真がある場所は「Joan Wilsonのこと(4); 写真」でいくつかリンクを貼りました。JBINFOのジョーン・ウィルソンのページには、ネット上にあるジョーンの写真のほとんどが転載されていますので、そちらのページのアドレスも記します。こちらもWayback Machineからです。写真は6枚です。
http://web.archive.org/web/20160320032206/http://jeremybrett.info/jb_joan.html

ジェレミーと一緒のものは1枚だけで、これ以外に二人が一緒の写真を私はみたことがありません。(JBINFOの写真は縦横比が少しおかしいですね。そして一部を切り取ったものです。)

以前こちらの記事「Joan Wilsonのこと(4); 写真」で書きましたように、このジェレミーとジョーンが一緒の写真は、ジェレミーを追悼するPBSの番組のスクリーンショットを2007年にファンがアップロードしたものです。
http://jeremybrett.livejournal.com/79332.html

ジェレミーはジョーンの肩をしっかりと抱いています。

RM
今日は番外編で
1. 役の顔でない、
2. アップではない、
3. あまり知られていない、
に加えて

4. 焦点が合っていない写真
です。いやまあ、そういう写真もあります。誰かにカメラを渡してジェレミーと一緒の写真を撮ってもらったけど、現像したらぼんやり、ということは、デジタルカメラが出てくる以前なら十分あり得ますよね。今日は2枚です。

1枚目のこちらは以前からJeremy Brett Informationの"The Secret of Sherlock Holmes"のページにありましたから、ご存知かもしれません。Jeremy Brett Informationは残念ながら復活していませんので、Wayback Machineからです。ずっと下までスクロールしてください。
http://web.archive.org/web/20160812031111/http://www.jeremybrett.info/st_holmes.html

この1989年の、劇場の外でのすごくぼんやりした写真ですが、ジェレミーは黒いプルオーバー、毛糸のちょっとかわった帽子をかぶって、首には小さなベルのペンダントをしていた、と書かれています。黒、あるいは濃紺のプルオーバーはおなじみですね。帽子も、ああ、あれ、とおわかりのかたも多いでしょう。上部が真っ平らな、あの帽子です。ペンダントは覚えていないので、今度気をつけておきましょう。"little bells around his neck on a cord"とあるので、私の解釈がまちがっていなければ、チェーンにいくつかベルの形のものがついているのでしょう。

そして"A completely and utterly different personality. He gushed. He was an absolute sweetheart."(完全にホームズとは違う性格で、ジェレミーから感情がほとばしっていました。ものすごく優しい人でした)と書かれています。


もう一枚はThe Tribune-Democratという新聞のウェブサイトからです。ここは5ページまでは無料で閲覧できるということで、ページをみるたびに残りの閲覧可能ページ数が表示されるかもしれませんが、びっくりなさらないでください。

There's no place like Holmes
By Bill Eggert
The Tribune-Democrat, Jan 29, 2017
http://www.tribdem.com/news/bill-eggert-there-s-no-place-like-holmes/article_4a36345e-e5d3-11e6-949e-d3aa05ec1c79.html

上の方にぼんやりした写真があります。本文からの引用です。

アトランタでの最高の思い出の一つは、イギリスの俳優ジェレミー・ブレットに会ったことだ。彼は1992年にアトランタの書店にあらわれた。Basil Rathboneの演技はホームズファンから崇められたが、かすかな感情や微妙な意味合いまで含んだブレットの演技は、映像の中のホームズを次の段階まで押し上げた。

ブレットは私たちファンに、これ以上ないほど親切に、丁寧に接してくれた。私たちは彼と会うために長い列を作ったが、そのひとりひとりの話に、どこまでも注意深く耳を傾けてくれた。

私はホームズの最大の敵であるモリアーティ教授の扮装をしようときめて、グレーのかつらとトップハット(シルクハット)をかぶっていた。私の番になるとブレットは「モリアーティ!戻ってきたのか!」と叫んで迎えてくれた。皆が大笑いした。

One of my favorite memories was meeting British actor Jeremy Brett, who made an appearance at a bookstore in Atlanta in 1992. While we all revered Basil Rathbone's iconic portrayal of Holmes, Brett's nuanced performance on PBS took Holmes to the next level.

Brett could not have been more kind and gracious to us fans. He was endlessly patient and attentive with each of us in the long line to meet him.

As a joke, I had decided to dress as Holmes' mortal enemy, Professor Moriarty, with gray wig and top hat.

Brett greeted me with: "Moriarty! You have returned!"

Everyone got a big laugh out of that.


いつもながら、ジェレミーらしいですね!“Moriarty! You have returned!”と叫ぶジェレミー、想像できます。こちらも1989年の写真と同様、黒のプルオーバーです。同じ服でしょうか。

1992年とありますが、1992年にアメリカに行ったという記述は今までみたことがありません。1991年のアメリカツアーの時ではないでしょうか。1991年にアメリカで収録されたラジオ番組Desert Island Discsで"I was in Atlanta the other day", "I had a black hat on celebrating the Olympics 1996 with a little tomahawk on one side and a Braves badge on the other"と言っています。写真にあるのはこの帽子でしょうか。(トランスクリプトはJBSFにより出版された"A thrilling time"より)。

でも1992年にアメリカに行った可能性もあると、記憶の片隅にとどめておきましょう。

RM

今日も写真にまつわるお話をしましょう。今日の写真も
1. 役の顔でない、
2. アップではない、
3. あまり知られていない写真
だと私が思うものです。

ハワイのマウイ島での写真です。ロサンジェルスで舞台にたっていた時となっていますので、1978年から1981年の間だと思います。Draculaが1978-79年、The Crucifer of Bloodが1980-1981年のはずですから。(追記:あの髪の長さからすると、WatsonではなくDracula役ですね、多分。)

最近ではTumblrのこちらでみました。縦に2枚並んだうちの下の方です。
http://yamilamir-of-gondor.tumblr.com/post/157060011898/jeremy-brett-3-3-3

この写真については、以前こんなふうに描写したことがありました。

1枚目では画面中央よりも少し上を、小さな流れが横切っています。その両側にはこぶし大からもう少し大きめの石が一面にころがる岸辺が広がっていて、こちら岸の右手前は砂浜になっています。そこに上半身は服を脱いで、脱いだ濃紺のシャツをブルージーンズのももの部分にかけ渡し、両足を組んですわるジェレミーがいて、左半身をこちら側にみせています。椅子の上で両足を組んだ姿はホームズでおなじみですが、これは砂浜の上で足を組んでいて、瞑想しているようにもみえます。前方に向けられた目は閉じてはいません。後ろの髪は首をほぼおおっています。両腕は膝頭に軽くおいて、手のひらは自然に軽く下を向いていて、膝頭よりも前に出ています。」(ハワイでのジェレミー(5)

この写真を撮ったFred Myersが、ジェレミーと偶然会った時のことを書いた文章の一部を、このブログの2回目の記事で抄訳しました。彼の文章でこの写真の背景について知ることができます。
ハワイでのジェレミー

Fred Myersの原文はこちらのページの下の方にあります。
The Runaway
By Fred Myers
http://www.ageditors.com/members/byline/Jul07/Full.html

この中で私が好きなのはこの部分です。彼は目の前にいるひとがどういうひとが、その時は何も知りませんでした。自己紹介によればそのひとはジェレミーという名前のイギリス人で、俳優でした。(今回は原文併記で訳も少し変えています。)

話をしているうちに、私はすぐにジェレミーが特別な人であることに気づきました。外界を見る目は、自分の内にある感覚や感情を見る目を反映して、彼独自の味わいを持っていました。美しさへの感受性がとてもゆたかで、彼が口にする言葉は、こころの奥底から出て、今いのちを得ているかのように、なにかの深い意味を持っていました。

As we chatted, I quickly discovered Jeremy wasn't cut from ordinary cloth. His observations were flavored with introspection. He was extremely sensitive to the beauty around him and every comment he made was something of consequence, as if it were coming from deep inside him for the first time.


そしてこう言っています。

人生を過ごしてきたなかで、創造的な仕事にたずさわる多くの人々に会ってきました。ライターであることの喜びの一つです。でも、ジェレミー・ブレットほど素晴らしく、そして完全に創造的であった人を他に知りません。そして彼ほど、高貴な輝きを放って内側から自然にあふれる自由な魂を感じさせてくれた人を他に知りません。

In bouncing through life, I have been around many creative people, one of many rewards for being a writer. But none personified creativity as intensely, completely and wonderfully as Jeremy Brett. And none have exhibited the free spirit as spontaneously or as nobly as he did.


こころに残る表現です。これをここでご紹介して1年後、その時撮影したハワイでのジェレミーの4枚の写真を、登録者のみが閲覧できるフォーラム上にアップロードすることをFred Myers氏が許してくださいました。そのことについて、そしてその写真については以下の記事に書きました。

ハワイでのジェレミー(2)
ハワイでのジェレミー(3)
ハワイでのジェレミー(4)
ハワイでのジェレミー(5)

そして「ハワイでのジェレミー(5)」の記事の最後に、こう書きました。

登録者限定のフォーラムにアップロードすることを条件に写真を提供していただいたとはいえ、いつかは誰かが外へ持ち出し、その後は事情を知らない人たちの手で、物語抜きで転載されることになると思います。そうであるなら、いつかご覧になることがあるでしょう。その時にはこの写真にはそのような物語があるのだということを思い出していただければ幸いです。

実際に数ヶ月後にはフォーラムの外に出てしまいました。でもその後あまり広がらないのは、ジェレミーが小さくしか写っていないからですね。この写真をめぐる物語から切り離されてしまったことも関係するでしょう。撮影者の最初の意思に反して外に出てしまったのであれば、せめて、この写真にまつわる物語や、このただ一度の出会いを大切に思っている撮影者の気持ちとともに見ていただきたいと思って、ここでご紹介しました。

RM
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Author: RM
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