Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

前回はいつもとずいぶん違うことを書きました。

ここ数日は、この世界について、自分について、ここで何かを書くことについて考えていました。私はここに自分の物語(私の性質や生活や人生をあらわすことがら)はほとんど書かずに、今は亡きイギリスの俳優、ジェレミー・ブレットの物語(ジェレミーの性質や生活や人生をあらわすことがら)を書いています。

私がここに書いている対象であるそのひとに対して、いまの私はどういう気持ちを持っているのでしょう。はじめのころの気持ちと、いまの気持ちはずいぶんちがいます。はじめのころの気持ちは以前少し書いたことがあります。このブログをはじめた日のちょうど1年前に、私にとって意味のある経験をしました。それが大きく関係しています。

いまの私にとってのジェレミーは ... 顰蹙を買うかもしれないのですが、こんな例えはどうでしょう。とても遠い、名前しか知らない親戚のおじさんで、すごい人だった、魅力的な人だったときいた時にはすでに亡くなっていて、そのおじさんのことを知りたくなって調べているうちに、会ったこともないのにその性質や生活や人生が少しだけ身近に感じられるようになったひと。でももちろん本当はそのおじさんのこと、何も知らないこともわかっている。でもどこか懐かしさを感じる、すでにこの世にいないひと。

この懐かしさは、別の懐かしさと少し似ています。私がこの世を去るときに感じるであろう懐かしさです。私がこの「自分」を離れるとき、私の中の変わらない部分は、懐かしい気持ちでこのからだとこころと、世界とに別れをつげるでしょう。そのとき、このからだとこころがどのように損なわれていても、この世界がどのように傷ついていても、その懐かしい気持ちにかわりはないでしょう。

ジェレミー・ブレット。素晴らしい俳優はたくさんいるけど、ただひとり、偶然によって、わたしに懐かしさを感じさせるひと。欠点も間違いもあっただろう、それも含めたひとりのひと。とても遠い、ホームズの映像化の歴史に永遠に残る偉大な俳優。でも私の中にあってふるさとを思わせる何かの一部。


今日は私の物語を書きました。二回続けていつもと違っていて、居心地悪く感じたかたもいらっしゃるかもしれませんね。特に毎週来てくださっているかたは。私がいつも読んでいるブログの様子が突然かわったらと想像してみるとわかる気がします。

それにもかかわらず書いたのは、私の中に前回も今回も、いまこれを書きたいという気持ちが生まれたからです。次からは多分もとにもどって、ジェレミー・ブレットの物語を書くでしょう。

でもここに自分の物語をほとんど書かないとはいえ、ジェレミーについて何を、どう書くかということの中に、私の物語が遠い背景のように少しだけあらわれるはずです。そのかすかな背景でさえ、このネットという場所にあらわすことがためらわれるようになったとき、私はここをやめるでしょう。それでもジェレミーに対して感じるこの懐かしさはずっと、多分死ぬときまで、私のなかに残るだろうと思います。

RM
BBC制作のドラマ"The Musketeers"が、「マスケティアーズ パリの四銃士」という題でNHKで放送されていることは、以前ナツミさんのブログで知りました。このドラマでDavid Burke(デイビッド・バーク)の息子 Tom Burke(トム・バーク)が Athos (アトス)を演じていることをご存知の方もいらっしゃるでしょう。

今度の日曜日午後11時からが第六回ですから、シリーズ1、エピソード6の"The Exiles"であるはずです。日本語の題は「国王の母」となっています。エピソード6はAramis(アラミス)に焦点があたっている回で、トム演じるアトスは特別に活躍するというわけではないのですが、折々にみせるリーダーらしい振る舞いと、落ち着いた声をきくことができます。

そしてこの"The Exiles"にデイビッド・バークが出演していることは以前ご紹介しました。
David BurkeとTom Burkeの共演と、二人のインタビュー記事

この回についてのBBCのページはこちらです。キャストの12番目にFather Duvalという役名と、David Burkeの名前がありますね。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b03xklh5

デイビッドが演じるFather Duvalは、ある村の教会の老神父で、最初に出てくるのはテーマ音楽が流れる直前です。出演場面は少ないですし、残念ながらトムと一緒の場面はないのですが、それでもうれしいです。

この神父は、人間らしい情と少しの愚かさを持つ、ごく普通の純朴な村の神父です。目立つ役ではありませんし出演時間も短いのですが、この回での重要な役の一人で、こういう普通のひとを演じて作品をささえるのも、とても上手です。私はテレビをみる環境にはないのですが、「マスケティアーズ パリの四銃士」をみていらっしゃるかたは、どうぞ今回ちょっと注意してご覧になってください。


このブログでデイビッドやトムのことにふれた記事のいくつかを下にあげておきます。
いろいろな写真、その1(David Burkeの息子、Tomのことも少し)
今日はDavid Burkeのお誕生日です
David Burkeのインタビュー記事(2012)
Mr Binksのこと(1)、でも脱線してTom Burkeのこと
David Burke, Anna Calder-Marshall, Tom Burkeの写真

デイビッドも参加した去年の9月12日のClaphamでの集まりについては、こちらでふれました。
今日で二十年です そして「こころは一緒」:1995年のインタビューより

その時のデイビッドの挨拶の映像がYouTubeにあります。
05 - David Burke speech


さて、今日の話題はジェレミーからはそれましたので、この機会にもう一つ別のことを。去年の今頃は、第二次世界大戦中に北アフリカからイギリスへ送られた手紙を、Benedict Cumberbatch(ベネディクト・カンバーバッチ)が読んでいる朗読をきいていました。車を走らせながら時折涙を流していたことを思い出します。
朗読のご紹介(でもジェレミーのではありません)

私が朗読やオーディオブックをとても好きなことはその時にも書きましたが、ますます好きになっています。ジェレミーのオーディオブックも大好きで、機会があったらもう少しいろいろ書きたいと思っているのですが、今日はベネディクトからの"Sherlock"つながりで、BBC版でハドスンさんを演じているUna Stubbsの朗読をご紹介しましょう。ハドスンさんが好きで朗読が好きな方がいらしたら、その方に。

日本を舞台にしたお話を読んでいます。これはStory Tellerという、朗読のカセットと本がセットになっているシリーズの中の一冊で、こちらにこのシリーズの本のタイトルと朗読者のリストがあります。それぞれのタイトルをクリックすると、YouTubeへとびます。Una Stubbsが朗読しているのは6冊、他にはジェレミーつながりだと、たとえばJoss Acklandの名前もみえます。 "The Copper Beeches"(「ぶなの木屋敷の怪」)でMr. Rucastle(ルーカスル)を演じた俳優ですね。
https://storytellerwebsite.wordpress.com/the-collection/story-teller-1/

1983年出版ですが、すでに絶版ですのでYouTubeへのリンクを貼ってももよいでしょう。こちらがUna Stubbsが朗読している"The Mighty Prince"で、クリックするとテーマ音楽が終わって朗読がはじまるところからです。画面を大きくすると本の文字も読めます。
https://youtu.be/U7W9dBFz3KQ?t=17s

投稿した人の説明には"A traditional Japanese tale of a prince who learns to look at life in a new way."(日本のむかし話で、若殿が今までとは違う生き方をするようになる話)と書かれています。このシリーズはイギリスでとても多くの子供達が楽しんだそうですから、日本を舞台にしたお話がその中にあったということをうれしく思いました。そしてそれをUna Stubbsが読んだということも。

RM
約一ヶ月後の9月12日は、ジェレミーがこの世を去ってから20年目の日になります。この日にあわせて、ロンドンで友人達やファンによる集まりが計画されていますのでご紹介します。

Facebookのグループで昨年来計画され、折々に予定が告知されていましたが、数日前にThe Sherlock Holmes Society of London(ロンドン・シャーロック・ホームズ協会)のウェブサイトにお知らせが載りました。協会のこちらのページです。
http://www.sherlock-holmes.org.uk/remembering-jeremy-brett/

Claphamのフラットの屋上で撮られた写真がつけられていて、クリックで大きくなります。ジェレミーの後ろにみえるのがClapham Commonです。

このブログでも以前書きましたが、2007年3月30日にClapham CommonのBandstand(屋根付きの屋外ステージ)の近くに木が植えられました。木の種類はhorse-chestnut(マロニエ)です。
「ジェレミーの木」が植えられて6年たちました

今回はさらに、近くに記念のベンチが置かれて、仕事仲間や友人達も集まる予定です。参加したい方は9月12日の午後1時にBandstandのあたりに集まってください。

"The Secret of Sherlock Holmes"がロングラン上演された Wyndham's TheatreのRoyal Circle Barの壁には普段から、Marcus Tylorによってこの劇場の楽屋で撮られたジェレミーの写真がありますが、この日はKeith Hardingによる"The Secret of Sherlock Holmes"の舞台写真のセットも飾られる予定です。劇場の好意により、9月12日午前10時からお昼12時の間、バーに入れます。


なお、Keith Hardingによるこの写真のセットの一部は、権利保護のマークつきではありますが、こちらでみることができて、購入も可能です。
http://www.goodnessgracious.co.uk/newsite/gallery.php?album=main/SherlockHolmes
これらはYvonne Arnaud Theatreで撮影されたものです。

またバーの写真はMarcus Tylorが撮ったものに言葉がそえられていますが、同じ時に撮られたジェレミーの写真は36枚セットとして購入できますし、写真集にもなっています。
ジェレミーの写真集(再度のご紹介)


この集まりに関しては、最新情報はFacebookのページをご覧ください、として二つのグループのアドレスが書かれていますので、興味があるかたはそちらへどうぞ。

7月16日に書かれたFacebookの記事では、ジェレミーと親交のあった参加予定者・希望者としてDavid Stuart Davies("Bending the Willow"の著者)、David Burke(ジェレミーのワトスンの一人)、Rosalyn Landor(「まだらの紐」のヘレン・ストーナー)、Jean Upton(このブログでも何回かふれた、ジェレミーをよく知るシャーロッキアン)の名前があがっています。
https://www.facebook.com/events/1462453807302910/permalink/1652756301605992/

私はもちろん参加できないのですが、よい集まりになるように願っています。

RM
「続きを後日」の分が今週は書けなくなってしまったので、別の内容で更新します。

David Burke(デイビッド・バーク)の声や調子もとても好きなので、オーディオブックのサンプルで聴くことができるデイビッドの声をご紹介しましょう。Naxos Audiobooksでシェークスピアの長編詩を読んでいます。

William Shakespeare
Venus and Adonis, The Rape of Lucrece
http://www.naxosaudiobooks.com/342912.htm

上記のページの"Audio Sample"をクリックしてください。すぐにデイビッドの声が、それからヴィーナス役の声に続いて、またデイビッドのナレーションにもどります。これは2006年発売ですから今から約10年前、ワトスンだった時から約20年後です。押し付けがましさや、もろさとは無縁で、安心してずっときいていたいような声、きちんとそこにいる声です。アマゾンに転載されている2007年のAudioFile Magazineの書評(オーディオブック評)でもナレーションをほめています。
http://www.amazon.com/dp/9626344296

Naxosでは他にも録音していて、タイトルだけあげると、Pygmalion, The Tempest, King Lear, Waiting for Godotです。

PygmalionといえばもちろんMy Fair Ladyの原作ですね。Doolittleの役ですからコックニーのアクセントで話したのでしょうね、きいてみたいです。サンプル音声には残念ながら入っていないのですが。出演者などの情報が読めるカタログのページはこちらです。
http://www.naxosaudiobooks.com/326812.htm

The TempestではIan McKellen、Benedict Cumberbatchと共演しているんですよ。これも機会があったらきいてみたいなあ。
http://www.naxosaudiobooks.com/230812.htm

King Learではサンプル音声にデイビッドの声が、台詞は短いですが、ところどころ入っています。Kent伯爵の役です。
http://www.naxosaudiobooks.com/324412.htm

Waiting for Godotでもサンプルで声をきくことができます。Estragonの役、靴をぬごうとしてウンウン言っています。
http://www.naxosaudiobooks.com/240212.htm

最後にNaxosのサイトでの朗読者紹介ベージ、下記がデイビッドのページです。
http://www.naxosaudiobooks.com/davidburke.htm

中にこうあります。

He has also appeared in Richard III and Coriolanus for the Almeida Theatre at the Gainsborough Studios and on tour in Japan and the USA.


えっ、ツアーで日本にもいらしていたのですか?

RM
以下にあてはまる方のために。

1. ひとの声が好き。
2. 朗読やオーディオブックが好き。
3. ベネディクト・カンバーバッチの声が好き。
4. でもベネディクト・カンバーバッチの情報を積極的には追っていないので、知らないこともたくさんある。
5. 長い手紙を書くのも好き。
6. 物語が好きだし、手紙や日記によってストーリーが展開していく形式の物語も好き。
7. でも実際の出来事を知り、実際の手紙や日記を読むのも好き。

以上のすべてにあてはまる私が昨日偶然知ったのが、第二次世界大戦中にあるイギリス人の兵士が北アフリカから、イギリスに住むある女性に送り続けた手紙をベネディクト・カンバーバッチが読んでいる朗読でした。彼の膨大な量の手紙から選んで書かれた本を、ラジオ朗読用に脚色したものです。

BBCの"Sherlock"やベネディクト・カンバーバッチに関係するニュースを私は特には追っていなくて、ジェレミーに関することを知るために定期的に特定のサイトを訪れたりグーグルで検索したりする中で、ベネディクトのニュースに出会って読むことが多いのです。当然とても限られた情報です。そしてこうして知ったことについては、彼がジェレミーのことを話している場合以外は、特にここに書こうと思ったことはありませんでした。

でも今回は、この朗読をきいて内容も声も表現もとてもいい朗読でこころに響いて、いったい誰が読んでいて何という本からなのだろうと思って調べたところからはじまりました。聞こえてくるフレーズを使った何度目かの検索で、オーストラリアの本屋さんの本の紹介ページがヒットしました。こちらに著者の序文と、何通かの手紙からの引用があります。
http://www.bookworld.com.au/books/my-dear-bessie-chris-barker-bessie-moore/p/9781782115670

これで、この本のタイトルと著者がわかりました。
My Dear Bessie: A Love Story in Letters
by Chris Barker, Bessie Moore and Simon Garfield

本のタイトルで検索したところ、BBCのRadio 4のページに行き当たりました。
http://www.bbc.co.uk/programmes/b05r78dw

このページをみておわかりになるように、"Sherlock"でMolly Hooperを演じたLouise Brealeyも共演しています。Chris Barkerが手紙を出し続けた女性、Bessie Mooreの声を担当しています。

そしてこの朗読は、上記ページのiPlayerであと17日間聴けますが、こちらはストリーミング配信ですから通常は自分のコンピュータに保存することはできません。でもPodcastで配信されていて、以下のBBCのサイトからあと6日間に限ってダウンロードできます。今日が5月3日ですから5月9日まででしょうか。声も気持ちの表現もすばらしい朗読です。興味のあるかた、最初に書いた7つの条件の多くにあてはまるかたは、はやめにダウンロードをどうぞ。
http://www.bbc.co.uk/podcasts/series/ptw

BBCのこちらのページには手紙を交わした二人、そして手紙の写真があります。
http://www.bbc.co.uk/programmes/articles/46X06Sr0LpByShxTmMNQ7Cm/my-dear-bessie-photographs

これを知るきっかけを作ってくださったかた、ここをご覧になることはないでしょうが、こころの中で感謝申し上げます。

RM

追記)ナツミさんへのお返事に書いたアドレスも含めて、いくつかのアドレスをこちらにも書きます。

二人の俳優はLetters Liveというイベントでもこの手紙を読んだそうです。こちらはLetters Liveのサイトです。
http://letterslive.com/

このLetters Liveのためのビデオクリップが上記サイトにありますが、同じものをYoutubeでも見ることができて、そちらでは英語や日本語の字幕も表示させることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=sgN66KN_FYg
https://www.youtube.com/watch?v=dAOKsDhMsaE

それから、年老いた Chris と Bessie の笑顔の写真がとても素敵な、The Telegraphの記事です。手紙からの引用もあります。
http://www.telegraph.co.uk/women/sex/valentines-day/11409408/Dear-Bessie-World-War-One-letters-that-started-a-lifelong-love.html

追記2)自分の覚え書きも兼ねて、あといくつかのアドレスを書きます。

この作品の元になった本の著者のページ
http://www.simongarfield.com/pages/books/my_dear_bessie.htm
http://www.simongarfield.com/pages/books/to_the_letter.htm

Letters Liveのイベントに参加した人のブログ記事。2013年、2014年にもベネディクトはこの手紙を朗読したそうです。ルイーズは2014年からのようです。
https://acrosstheartuniverse.wordpress.com/2015/02/14/letters-live/
無料動画 GYAO!というサイトで、グラナダシリーズが無料配信されています。
http://gyao.yahoo.co.jp/p/00569/v08533/

現在「ボヘミアの醜聞」「踊る人形」「海軍条約事件」を観ることができます。この3作品の配信は4月18日までで、吹き替えではなく英語版です。今後も配信は次々と続くようです。ご参考までに。

レビューを読むと、久しぶりに観ることができて喜んでいらっしゃっるかたの声、ジェレミーのホームズにくわしそうなかたの言葉が読めたりして、うれしいです。


ついでと言ってはなんですが、さっき遭遇したクロアチアのサイトをご紹介しましょう。今でも世界中のさまざまな国でジェレミーのホームズが放映されていることをあらためて知って、うれしくなります。
http://hrtprikazuje.hrt.hr/279258/price-o-sherlocku-holmesu-serija
(追記:上記はクロアチアの公共放送局 Croatian Radiotelevision、クロアチア語で Hrvatska radiotelevizija, HRTのページです。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Croatian_Radiotelevision

クロアチア語からの機械翻訳によるとんでもない日本語と、同じく機械翻訳による、なんだかそれっぽくみえる英語とから判断するに、水曜日に「犯人は二人」のパート2を放映するということです。この水曜日って、明日のことじゃないかしら。(4月16日追記:今日みたら水曜日「犯人は二人」パート2の案内は消えていて、木曜日「サセックスの吸血鬼」パート1の案内が一番上に来ています。やっぱり、ここに書かれている曜日は今週のことだったんですね。)

一番上にある5枚の写真のうち2枚は「犯人は二人」、1枚は「バスカヴィル家の犬」、2枚は「四つの署名」からですね。(4月16日追記:現在、1枚は「サセックスの吸血鬼」の写真に取り替えられています。)
下にスクロールすると「四つの署名」からもう一枚、縦横比がちょっとおかしいようですが、これも好きな写真です。

クロアチアという国が今までよりも親しく感じられます。ちょっとめくばせで挨拶したいような。ジェレミーのホームズ、素敵ですよねって。

RM
ジェレミーとは全然関係ないと思われるようなことをここに書くのは、二回目でしょうか。でも実はちょっと関係あるんですよ。

はじまりはナツミさんのブログ、「21世紀探偵」のこの記事のコメント欄でした。
ユリイカ2014年8月臨時増刊号

ナツミさんのブログが「ユリイカ」のシャーロック・ホームズ特集号で紹介され、その文章が掲載されたことを知らせてくださった時の記事なのですが、そのコメント欄で、それぞれ自分がなぜこの名前を使っているかということが話題の一つになりました。私が、私の場合ははじめてネットに書き込んだ時のままの名前で、それは漫画家の三原順さんのファンの集まりでした、とお答えしました。そうしたらその場にいらした方も、新たに書き込んでくださった方も、それぞれに三原順さんの作品がご自分にとってどんな意味があるかを語ってくださって、言わば、ナツミさんちのお茶会の一角に三原順さんの話でもりあがる「三原テーブル」が、しばしの間ひらかれたのです。

ナツミさんはカップにお茶を注ぎつつ、あたたかい目で見守ってくださったので、私たちは「はみだしっ子」やその他三原さんの作品のことをこころおきなく懐かしく語り合いました。そしてこんなにも三原順さんの作品が今でも私たちに大きな影響を与えていることにこころ踊らせたのでした。

ナツミさんのブログは私にとって大切なお隣さんで、ジェレミーのおかげでできたご縁です。そこで思いがけず三原順さんの作品を愛する多くのかたの声をきけたことは、うれしいことでした。ね、ですからここで三原順さんの没後20年展のご紹介をすることは、ジェレミーと全然関係ないこととも言えないでしょう!


私が「はみだしっ子」に出会ったのは、(三原テーブルでは中1と書きましたが多分間違いで)中学校2年生の冬です。1巻と2巻が発売されていました。それから「はみだしっ子」と共に時がたって、連載の最後のページを、時がとまったような一瞬のなかで開いたときには高校3年生でした。生きていく道・大人への道、それは誰にとっても、私にとっても、それぞれに中身や重さはちがっても何かしら困難がともなう道で、私なりの旅路はそれからも続いたのですが、その途中での最後のページ、あのページの風景を私は、希望をあらわすものと受けとめました。あの最後のページはこれからも生きていけるという希望でした。

大学にすすんだ私は、漫画を読むことからは遠ざかりました。ふたたび三原さんの名前をみたのは1995年か1996年、書店に置かれた漫画の本の、多分帯に書かれていた、「遺作」の文字とともにでした。1997年ごろ、思い立ってネットで検索して三原順さんのファンの方のサイトを知って書き込み、そこで知り合った方にさそわれて、1998年12月のある土日に開かれた「三原順展」のために上京しました。ファンによる手作りの展覧会で、原画や連載時の付録などのほかに、作品中に出てくる物に見立てたり、手作りしたものもおいてありました。エルの蹄鉄とか、トリスタンのマッチとか。私は遠いところからポッと行って、その掲示板の方が手配してくださっていた旅館でたくさんのメンバーと楽しくおしゃべりして、東京在住の方以外でそこに泊まり、次の日の朝にはまた地元東京の方も旅館に来てくださって、会場には二日間とも行って懐かしい思い出をつくりました。私の手元には片付けの時か何かに頂いたトリスタンのマッチがあります。裏にボールペンで書かれた「古くからある弁護士の格言」は、あれからの時間の中で少し色あせています。展示の予備のものを頂いたのだったと思います。

三原さんがご縁で知り合った何人かのかたとは、今でもやりとりがあります。(私は筆無精で、ずいぶん失礼してしまいましたが。)そのうちのお二人が、三原順さんの没後20年に際しての今回の復活祭にも深く関わっていらっしゃって、そのお一人の応援ブログがこちらです。愛情も情報もリンクもいっぱいあります。
三原順復活祭 応援blog

また、ナツミさんがしばらくの間「三原順復活祭」をプロフィール欄で紹介してくださっていて、そこでリンクを貼っていらしたのが、ここにも来てくださったことのあるbillylabさんのブログです。上でご紹介したナツミさんちの「三原テーブル」でも、billylabさんといろいろなお話ができました。ご自分のブログでこの復活祭のことをたくさん書いていらっしゃるだけでなく、「三原テーブル」の時よりもずっとずっと前から、三原さんのこと、はみだしっ子のことを何度もブログに記していらっしゃいました。そしてBBCの「シャーロック」のことも。こちらでコメントなさる時にアドレスも記してくださっていたので、ここにそれを書かせていただきますね。
Purple Horizon


私は年末から万全の状態ではなくなって、この先の予定をたてられずにいたのですが、少し回復しかけたので3月には上京しようという気持ちになってきました。いま行かなかったら後悔しそうですから。それでこの催しについて、ここでもご紹介したいと思えるようになりました。ああ、本当は、四期にわけた展示中の第一期にも行きたいのですが。第一期は3月2日までで、グレアムと「 はみだしっ子」特集です。

三原順さんの漫画に思い出があって、この催しについてご存知でなかったかたが、リンク先の記事でしばしあの作品の世界をふりかえり、あの頃のご自分に出会ってくださいますように。

行けることになれば、私にとって久しぶりの東京です。できれば寄席にも行って、そして美術館や古本屋も楽しんでこようと思います。

RM
前回の「"Playing the Dane" (1994)」で引用した文章の中で、このドキュメンタリーの出演者の一人としてSir Ian McKellen(イアン・マッケラン)の名前があがっていました。その時、ああ、サー・イアンもホームズを演じるというニュースがあったけれども今どうなっているかしら、と検索したのですが、最新の状況を伝える記事はまだないようだったので、触れずにいました。でもそれから間もなく、たくさんの記事がネット上にあらわれました。サー・イアン主演の映画"Mr Holmes"のプレミア上映がBerlin film festivalで行われたそうで、その記事です。その中の一つから引用します。

'I relate to the way Sherlock talks about death': Ian McKellen on his new film role
The Observer, 8 February 2015
http://www.theguardian.com/culture/2015/feb/08/sherlock-film-mr-holmes-ian-mckellen

シャーロックはすでに120人もの俳優が演じているけれども、ハムレットを演じるのとほとんど同じです。役を役者個人のものにはできない。もしそう思って演じるなら間違っている。

(中略)

私の世代のひとの多くはジェレミー・ブレットがホームズだと感じているでしょう。ホームズをテレビで演じていました。とても長い間、そして驚くほどすばらしく。あの演技に挑むなんていうことも考えていません。

"Sherlock has already been played by 120 actors and it's rather the same thing as playing Hamlet. The role doesn't belong to you and, if you think it does, you have the wrong idea. [...]

People of my generation tend to look to Jeremy Brett, who played him on television. He did it for such a long time and so astonishingly well. I would not even want to challenge that performance. [...]"



最初の部分で面白いと思うのは、ホームズを演じることについての気持ちは、ジェレミーとも一致しているということです。ジェレミーはいつも、ホームズを演じる俳優の長い連なりの中の一人ということを意識していましたね。ホームズとハムレットの二つの役を演じたこの二人の俳優は、同じようなことを感じているのでしょう。

そして、先日の記事でジェレミー演じるハムレット評を紹介した中の、「これまでに高名な俳優たちが自分の考えるハムレットを私達に示してきたが、ブレットは私達自身のハムレットを目の前にみせてくれる」という表現とも呼応しているように思います。ホームズとハムレット、どちらを演じる時も、役を自分という個人に引き寄せすぎると何かが失われてしまうのでしょう。ジェレミーもサー・イアンも、それがわかっているのでしょう。ジェレミーは特にbecomerですものね。

引用箇所の2番目の部分、ホームズは役者個人の持ち物ではないことを認めた上で、でも実際にはある世代の人はジェレミーこそがホームズだと感じているということを、サー・イアンの口からきけたのはうれしいことでした。たくさんの俳優が今までもこれからも演じるホームズ、だからこそ面白い、でもこころに永遠に残るホームズは観ているそれぞれの人にあって、それがジェレミーのホームズだという人がたくさんいるということですね。もちろん私もそうです!

RM

追記:この記事を書いた後で読んだインタビューで、サー・イアンはさらにこういうふうに言っていました。コメント欄でナツミさんともお話しましたが、うれしくて追記してまで引用します!

『ホビット 決戦のゆくえ』ロングインタビュー
第1回:イアン・マッケラン(ガンダルフ役)
http://www.cinematoday.jp/page/A0004356

「わたしが素晴らしいと思ったシャーロック・ホームズは、ジェレミー・ブレットがイギリスのテレビシリーズで演じたものだ。苦悩する男だ。彼は問題を抱えた人ばかりの世界にいて、何とか助けようとする。」


ちょっと余裕がなくて、ごくごく簡単な記事でブログを更新します。コメントへのお返事が遅れていますが、少しずつさせて下さいね。申し訳ございません。

さて今日は、Google Booksで一部が読めるこの本からです。

The Sherlock Holmes Quiz Book
By Andrew Murray
http://books.google.co.jp/books?id=6C-7BAAAQBAJ

ホームズについてのクイズが載っていて、ジェレミーに関するものはこちらです。これはジェレミーのファンには比較的簡単ですが、そうでない人には856以外は難問ですね。ただ852では"rhotacism" という単語が使われていますが、ギリシャ語の"rho"が英字の"r"に当たることを知っている人は、ジェレミーの言語障害(発語障害)のことを知らなくても推測がつくでしょう。

ところで、私の理解が正しければ851は問題文に間違いがあり、ジェレミーがある俳優・コメディアンの"a cousin once-removed"であるのではなくその逆で、ある俳優・コメディアンがジェレミーの"a cousin once-removed"です。(正確には"a second cousin once-removed"で、この俳優・コメディアンはジェレミーの母方のまたいとこの息子です。)

それでは該当するページを埋め込みます。こういうことができるというのを今回初めて知りました。



右下の「続きを読む」をクリックすると、答えの部分をみることができます。その後、このブログでの関連記事をいくつかあげておきますね。


⇒続きを読む

Daniel Radcliffe(ダニエル・ラドクリフ)が映画の宣伝も兼ねて、今月20日にツイッターで質問に答えたそうです。その内容の紹介がいくつかのサイトに載っています。

たとえばこちらはRadioTimesのページです。
http://www.radiotimes.com/news/2014-10-20/10-things-we-learned-from-daniel-radcliffes-twitter-qa
"10 things we learned from Daniel Radcliffe's Twitter Q&A"
By Kasia Delgado
RadioTimes, 20 October 2014

その質問の一つに「今まで共演したことがなくて、いつかぜひ一緒に仕事をしたい俳優を3人あげてください」というのがありました。実際のツイッターのページはこちらです。
https://twitter.com/LionsgateUK/status/524201099465879552

ダニエルはこう答えています。

ジョージ・クルーニー、ジェニファー・ローレンス(格好いい!)、ジェレミー・ブレット(もしタイム・トラベルができるなら)。

George Clooney, Jennifer Lawrence (she's so cool!), Jeremy Brett (if time travel is possible.)


「いつかぜひ一緒に仕事をしたい俳優」と問われて、すでにこの世にはいないジェレミーの名前をあげるのですから、ダニエルがどれほどジェレミーの演技が好きで、共演したいと思っているかを想像することができます。

ダニエルがジェレミーの名前をあげているインタビューや記事を4つみたことがあります。その時から彼がジェレミーをとても好きなことは知っていましたが、今回あらためて、そして以前よりさらにうれしく思いました。

RM

 RM

Author: RM
コメントは承認後に公開されます。古い記事へのコメントも大歓迎です。2010年8月7日に始めました。
私の記事へのリンクはどうぞご自由になさって下さい。
和訳には間違いがあるかもしれません。最近は必ず英語原文を併記・またはアドレスを書いて読めるようにしていますので、どうぞそちらも参考になさってください。

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