Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

前々回の記事「Lestradeをどう発音するか(2)」中で紹介した本で、ドイルがホームズ物語を声に出して子供の前で読んでいたことを知った時に、ジェレミーのあるインタビューを連想しました。

でもそのインタビューについては、以前「Jean Conan Doyleとジェレミー(3)」の記事のコメント欄でトビィさんとお話してこんなふうに書いたように、記憶があいまいでした。

実はデイム・ジーンとジェレミーというテーマで、もう一つ取り上げたかったインタビューがあって、でもそれがみつからないのですが、そのなかで、子供たちが(あるいはデイム・ジーンと特定していたかもしれませんが)お父さんからホームズの話をきいているのをジェレミーが想像しているのです。そんなに詳細にではなく、インタビューの流れの中でちらっとふれていたのですが、でもこうしてジェレミーは、ホームズを書いていた頃のドイルとその家族にも想像の翼を広げているのだなあ、と思ったことがありました。具体的にどの話のことをジェレミーが想像していたか、言っていたような気もするし、そうでなかったような気もして、みつからないのが残念なのですが。


でもそれがやっとみつかりました!どのインタビューだったか、またわからなくならない内に書いておきます。(トビィさん、お元気でいらっしゃいますか?みつかりました!)

"Actor seeks new clues to the elusive, tormented Holmes"
The Globe and Mail (Canada), August 7, 1989

「シャーロック・ホームズはまじめで内向的で現実主義者です」とブレットは言う。彼は世界的に大ヒットした、イギリスITVのシャーロック・ホームズシリーズに主演している。「はじめはホームズを演じることに乗り気ではありませんでした。一つには僕は正反対ですから。外向的で夢想家で、あんなふうにまじめではないんです。」

しかし反対同士はひかれあう。特にこの場合はとても見事に。Dame Jean Conan Doyle(デイム・ジーン・コナン・ドイル)は重要な意味を持つすばらしい支持の言葉を伝えてくれた。「『あなたは私が子供の時を一緒にすごした、あのホームズだわ』と僕に言ってくださいます」とブレットは言う。「その言葉は僕にとってかけがえのない最高の言葉です。デイム・ジーンのお父さんは、書いたばかりの物語、たとえば『青い紅玉』のような話を、ちっちゃな女の子の彼女に読んできかせたはずです。朝、学校へ走っていく前の女の子にね。だから、ドイルのある部分を感じられる気がして、こころがおどります。」


"Sherlock Holmes is extremely serious, an introvert and a realist," says Brett, star of ITV's international hit, The Return of Sherlock Holmes. "Initially I hesitated to do the series because, for one thing, I'm the opposite, an extrovert, a romantic, and not that serious."

But opposites attract, brilliantly in this case. Dame Jean Conan Doyle has given the ultimate critical blessing: "She tells me I'm the Holmes she grew up with," Brett says, "and that means more than anything to me. Her father must have read her a new story like The Blue Carbuncle before she, as a little girl, ran off to school one morning. So I feel a part of Doyle and I'm thrilled."



ジェレミーはこんなふうに想像しているのですね。小さな女の子とお父さんの朝の風景。ジェレミーが「青い紅玉」をあげているので、クリスマスシーズンの雪のちらつく朝が思い浮かびます。明日の朝きかせてね、と頼まれて前の夜に書き上げた部分を、朝の食卓で読んでいるのでしょうか。

"I feel a part of Doyle and I'm thrilled." というところ、これはどのようにとったらよいのでしょう。こんなことを想像しました。一人のお父さんとしてのドイルが娘に読んできかせて、二人でイメージをわかちあい楽しんだ、ホームズという一人の人。そのホームズを演じている自分と、小さな女の子のこころの中のホームズがつながった。自分とドイルがつながった。

ジェレミーのなかで、原作とのつながり、ホームズとワトスンと、二人がいるあの世界を創造したドイルとのつながりは、とても大切だったのでしょう。

RM
前回の記事のコメント欄で、ジェレミーがドイルに対して強い責任感を持っていたこと、デイム・ジーンを通じてドイルとつながっていることを嬉しく、そして誇りに思っていたのではないかと感じることをナツミさんとお話しました。

そう思わせることはいろいろなインタビューで話しています。たとえば以前「Jean Conan Doyleとジェレミー(4)」でもご紹介した、このような言葉があります。

デイム・ジーン・コナン・ドイルに「私の父を大切にしてくださいね」と言われたことがありました。それをとても重く真剣に考えています。

Dame Jean Conan Doyle once said to me 'take care of my father.' I have taken that very seriously.


"Why I adore playing Holmes"
The Sherlock Holmes Gazette, No.3, 1991-2


今日は別の記事からです。1985年4月にNew Yorkで行われたインタビューなので、「最後の事件」の収録が終わってJoan Wilson(ジョーン・ウィルソン)が住むアメリカにもどって仕事をしていた頃で、この時にはアメリカのPBSでもホームズの放映が始まっています。Herbertとあるのがインタビューアです。

Herbert: あなたは素晴らしい成功をおさめましたね。シャーロック・ホームズを演じたあなたにとって、何が最高の勝利だと感じますか?

Brett: 原作にそってホームズを演じて私が一番わくわくどきどきするのは、人々がドイルを発見したか、ということです。この経験すべてをとおして私が追い求めている人物は、サー・アーサー・コナン・ドイルです。ですから、もしもこのすばらしい経験の中でドイルがよみがえってくれれば、何よりも嬉しいことです。観ている人が読書にかえって、ホームズの本を読むようになれば。


Herbert: There was your triumph. What would you regard as your triumph in playing Sherlock Holmes?

Brett: The most exciting thing for me, having done the original stories, would be if people discovered Doyle. The person I feel very much for out of all this experience is Sir Arthur Conan Doyle. And so if Doyle comes winging through this immense experience that's what I would love most of all. To have people actually reading, going back to the books.


"Interview with Jeremy Brett"
By Rosemary Herbert
The Armchair Detective, Vol.18, No.4, 1985

こういう責任感というのは、ホームズを演じるにあたってまず原作と真剣に向き合ったからこそ生まれるのでしょう。演じることに真摯で、「不器用なほどまっすぐ」とも言えるかもしれません。

そしてドイルのお嬢さんと個人的に知り合う中でも、ドイルとその物語を大切にする気持ちをさらに強くしていったのでしょう。

どのインタビューだったでしょうか、アメリカのある学校では国語の時間に、グラナダ版鑑賞を導入部分として、ドイルの本を読ませて教えているということを、とても嬉しそうに話していました。私自身も、原作を読むようになったのはもちろんジェレミーのおかげです!




ところで、りえさんのブログを読んでいらっしゃる方も多いでしょう。とってもうれしいお知らせがありましたね!まだの方はぜひどうぞ。
「マイ・フェア・レディ」50周年記念ブルーレイ

RM
前回に引き続いて、というより前回は触れずじまいだった本題にやっとはいって、Lestrade警部の名前をどう発音するかについて、下記の本に書いてあったことをご紹介します。

The Sherlock Holmes Miscellany
By Roger Johnson & Jean Upton
The History Press, 2012
http://www.amazon.com/dp/075247152X

「これの正しい発音はどうなんですか?たとえば...。」

ホームズの物語は舞台・映像・ラジオなどで何度も演じられていますが、登場人物の名前の発音についてはいろいろと論議されてきました。

まずはLestrade警部の名前の読み方からみていきましょう。彼の名前はフランス語由来で、その元々の発音は口を広くあける"a"の音、つまり「レストラード」でしょう。初期の多くの映像作品ではこの発音を使っています。でもDame Jean Conan Doyle(デイム・ジーン・コナン・ドイル)と話すなかで、お父さんのドイルが彼女のために声に出して本を読む時、お父さんはいつも長くのばす"a"の音、つまり「レストレード」と発音していたということを教わりました。ドイルの身内からのこの間違いのない情報を得て、この発音をジェレミー・ブレットは選びました。


WHAT'S THE CORRECT PRONUNCIATION OF ...?

In the many dramatisations of the stories there has been much debate over the pronunciation of the names of some of the characters.

Le't first deal with Inspector Lestrade. The original French pronunciation of his name would have a broad 'a' as was used in most of the earlier films; 'Le-straahd'. However, in conversation with Dame Jean Conan Doyle we learned that her father, when reading aloud to her, always pronounced it with a long 'a': 'Le-strayed'. With such impeccable insider knowledge, this is what Jeremy Brett chose to use.


私は初期の映像作品をちゃんと観ていないのでわからないのですが、「レストラード」が多かったのですね。

英語版WikipediaのInspector Lestradeのページの、"Granada Television series"の項にもわざわざ、「映像や音声作品ではフランス式の発音を採用するのが普通であるが、それとは違いこのシリーズでは長くのばす"a"の音、つまりtradeと韻を踏む音(訳注:「レストレード」)で発音された(Unusually, in this series, Lestrade's name was pronounced with a long a sound, rhyming with "trade," as opposed to the usual practice in screen or audio adaptations of using the French pronunciation.)」と書かれていますから、おそらくそれまでの有名な作品、たとえばBasil Rathbone(バジル・ラスボーン)がホームズを演じた作品でも「レストラード」だったのでしょうね。

グラナダシリーズではそれまでとは違う「レストレード」という発音を使うようにしたのは、デイム・ジーンが話してくれたことにもとづいてジェレミーが決めたということを、今回はじめて知りました。デイム・ジーンのこともジェレミーのこともよく知っていたこの本の著者が書いていることですから、他で読んだことがない記述ですが、信頼性が高いでしょう。

正確にはプロデューサー、ディレクターも含めた話し合いの中で決まった、つまり「グラナダ・チームが決めた」と言うべきかもしれませんが、でもご存知のようにジェレミーは、ドイルの物語をできるだけそのまま映像化することに積極的・主体的に関わったひと、プロデューサーと共にその中心となったひとですから、ジェレミーが決めた、と言っても言い過ぎではないのだと思います。

ところで、日本の翻訳書では「レストレード」が多いようです。日本語のWikipediaでも、ページの題は「レストレード」となっていて、「訳者によりレストレイドの表記も用いられる」とは書かれていても「レストラード」はありません。「レストラード」と発音する英語圏の映像・音声作品が日本に入ってきても「レストレード」を使い続けたのには、理由があったのでしょうか。ドイルがそう発音していたという情報が入ってきていたのでしょうか。もっとも特別な理由があったわけではなく、外国名のカタカナ表記は、一度使い始めたらよほどのことがなければ変えない、という日本の習慣のためという可能性もありますね。ご存知の方はどうぞ教えてください。

また、BBCの"SHERLOCK"では、たしか「レストラード」でしたね。この選択については今回の本では何も言及していませんが、もしかしたらラスボーン版への、あるいはそれも含めたグラナダ版より前の作品へのオマージュがこめられているのかもしれないと想像しました。

RM
Lestrade警部の名前をどう発音するかという問題、これはシャーロッキアンには知られていることなのかもしれませんが、私は以下に紹介する本で、Sir Arthur Conan Doyle(サー・アーサー・コナン・ドイル)のお嬢さんのDame Jean Conan Doyle(デイム・ジーン・コナン・ドイル)がどう言っていたかを数ヶ月前にはじめて知りました。

本はこちらです。
The Sherlock Holmes Miscellany
By Roger Johnson & Jean Upton
The History Press, 2012
http://www.amazon.com/dp/075247152X

私は迷ったあげくKindle版を買いました。元々活字が好きで紙も好きで本という形も好きで、でも最近では次第に電子書籍の方を買うようになってきました。本が本棚に入らず積み重なっていますから。本好きには共通の悩みでしょうね。

この本はKindle版では現在3.79ドル、日本のアマゾンで398円という安さです。この値段では申し訳ないような良い本で、ホームズと共に育ってきたのではない私のようなものにも読みやすいです。本の題は上にあげたとおり"The Sherlock Holmes Miscellany"で、「シャーロック・ホームズについての色々」という感じでしょうか。内容は多岐に渡っていますが専門家がとうとうと述べるという感じはまったくなくて、のどかに楽しく書かれています。

著者二人はどちらもシャーロッキアン、そしてご夫婦です。二人の結婚式にアーサー・コナン・ドイルのお嬢さんのジーン・コナン・ドイルも招かれたことが、彼らの知人による序文に書かれています。著者の一人のJean Upton(ジーン・アプトン)については、ここでも何回かふれました。

アメリカに住んでいて父親を亡くしてまだ時がたっていない頃、The Sherlock Holmes Society of London(ロンドン・シャーロック・ホームズ協会)の会員の一人としてイギリスのグラナダスタジオを訪れて、そこで会ったジェレミーからしっかりと抱きしめられたこと、そしてジェレミーが亡くなる時まで親交があったこと。
The Sherlock Holmes Society of Londonのグラナダスタジオ訪問(1987);Sherlock Holmes Gazetteの記事から
最期の日々(1)

彼女がデイム・ジーンとはじめて会ったのは、"The Secret of Sherlock Holmes"の初日、Wyndham's Theatreのジェレミーの楽屋に迷い込んだ時で、そこでジェレミーとデイム・ジーンのあの素敵な写真(http://jeremybrett.info/behind/imgpages/image027.html)を撮ったこと(下の記事の最後で触れています)。
Jean Conan Doyleとジェレミー(3)

BBC版"SHERLOCK"の最初のエピソードがイギリスで放映される2日前、つまり一般の人はまだ誰もこの作品を観ていなかった時に、このドラマを高く評価するコメントをBBCのページに寄せていて、ホームズ映像化の歴史においてこの作品が画期的な位置をしめることを公の場で予言した、おそらく最初のシャーロッキアンの一人であること(これも下の記事の最後で触れています)。
Michael McClure君のこと;1991年のインタビューから


この本には、BBC版"SHERLOCK"のロケ現場でジーン・アプトンが撮ったBenedict Cumberbatch、そしてMartin Freemanの写真もあります。

そして上で触れたジェレミーとデイム・ジーンの写真も掲載されていて、上にあげたJeremy Brett Informationにある写真では切り取られている、部屋の中の様子も見ることができる点(右の壁か扉にイラストが貼ってあって、人物はホームズにみえますが、誰が描いたのでしょう)、ジェレミーのメッセージとサインが書いてある点が、うれしいです。筆記体で、100%の自信はないのですが、

Special moment!
from
Jeremy Brett

と読めます。以下はGoogle Booksで該当するページのアドレスを書いたつもりですが、うまく飛んで写真をご覧になれるでしょうか。写真の説明に1988年9月22日とありますから、秋の今頃だったのですね。
http://books.google.co.jp/books?id=OHc7AwAAQBAJ&pg=PT117#v=onepage


長くなったので、肝心の"Lestrade"の読み方については、次回に書きます。

RM
今日はアメリカの新聞の1995年9月15日付けのコラムから引用しましょう。1985年に"Aren't We All?"の楽屋でジェレミーにそのコラムニストがインタビューした時のことを書いた部分からで、ジェレミーの言葉ではじまります。インタビューの前年の1984年にグラナダ・ホームズのイギリスでのテレビ放映が始まって、新聞にドラマ評が出たのを読んだジェレミーです。

「とても驚いて、おおげさでなく本当に倒れこんでしまいました」と言った。「タイムズ紙に僕のホームズのかなり大きな写真が載って、そこに大きな字で『ブレット -- 最高のホームズ』と書いてあったのですから。夢を見ているようで、信じられない気持ちでその文字をみつめました。」

「それからどうしたんです?」私は尋ねた。

「それから」といたずらっぽく笑いながら彼は答えた。「何人かに電話して、何ということもない調子で、『あ、ところで今日のタイムズ読んだ?』ってききました。」


"I was bowled over, quite literally," he recalled, "when the Times of London ran rather a large picture of me as Holmes, and the caption, in large print, said: 'BRETT -- THE BEST HOLMES EVER.' I just kept staring at the words in rapt disbelief."

"And then what did you do?" I inquired.

"Then," he said, with a mischievous grin, "I rang up a few people and I said to them, very casually, 'Oh, by the way, have you read the Times today?' "


"It's elementary: Brett was our finest Holmes"
By Don Freeman
The San Diego Union-Tribune, Sep 15, 1995


この追悼コラムが書かれた3日前の1995年9月12日の朝に、ジェレミーはこの世を去りました。

「最高のホームズ」、最初の放映から30年たった今でも、ここに来てくださるかたを含む多くの人にとって、そうですね。そのことをジェレミーは当時、そして亡くなるときにいたるまで、予想できたでしょうか。「本当にそうなんですよ」ってこころの中でつぶやいてみます。ある時間この世界に私たちと共にいた一人のひとが、たくさんの努力と情熱と共に演じたホームズが、今でも世界中で生き続けています。

「ジェレミーのことを思う時はいつも、ジェレミーが笑っているのを思い出すでしょう」と言ったEdward Hardwicke(エドワード・ハードウィック)の言葉にあるように(「ジェレミーを語る言葉」)、ジェレミーのいたずらっぽい笑いを思いながら、1995年の今日この世を去ったジェレミーに賞賛と、ありがとうの言葉を捧げます。

RM
7月下旬に「ネット上のphoto archiveから(7);Getty Images その2」の記事を書きましたが、新しい写真がまた追加されたのに一ヶ月ほどして気がつきました。

Getty Imagesのアドレスはこちらで、
http://www.gettyimages.co.uk/
検索結果のページのアドレスはこちらです。
http://www.gettyimages.co.uk/Search/Search.aspx?contractUrl=2&assetType=image&p=%22jeremy+brett%22
うまく飛ばないようでしたら、検索窓に"Jeremy Brett"と入れ直してください。

7月に検索した時は33枚で、ジェレミーが実際にうつっているのは31枚、今回は38枚で実質36枚ですから、5枚新しい写真が加わりました。今回も、Getty Imagesが用意している、画像を埋め込むためのコードを使いましたので、写真をクリックするとGetty Imagesのページに飛ぶようになっています。






以上3枚は、説明文に"in Golden Square, London on 27th March 1984"とあります。




以上の2枚は"in London on 19th August 1985"とあります。


最初の3枚は、二人のスーツやネクタイ、そして何より撮影日が一致することから、以前「ネット上のphoto archiveから(1);ArenaPALとMirrorpix」でもご紹介したMirrorpixにある、下記のアドレスの写真と同じ時に撮られたものですね。このリンクはちゃんとはたらくでしょうか。
http://www.mirrorpix.com/webgate/preview.php?&IMGID=00018122

上記のMirrorpixのページに、撮影日が"27.03.1984"と書かれています。場所は書かれていなかったのですが、今回の写真の説明文から、Mirrorpixの写真も同じ撮影日ですからおそらく"Golden Square, London"で撮られたのだろうということがわかりました。といっても今はどんなところか全然ぴんと来ないのですが、いつか(!)ロンドンへ行く頃にはわかるでしょう。とにかく少しずついろいろなことを知ることができるというだけで、うれしいのです。

上のリンクがはたらかなかった場合のために、少し画質は劣って洋服の生地の感じなどわかりにくいのですが、Jeremy Brett Informationにある同じ写真のアドレスを書きます。(いつもながらのお断りですが、このサイトは画像の名前の番号を付け替えることがありましたので、今後もあるかもしれません。)
http://jeremybrett.info/behind/images/014.jpg
同じ時の別の写真も、今までにもみた事がありました。共演した女優たちとの写真です。
http://jeremybrett.info/behind/images/017.jpg

今回の3枚のうちの最初のは、今まで知っていた写真と違って少し憂い顔で、ホームズの顔が入っているかもしれませんね。


残りの2枚、とても素敵です。夏用のスーツですね。2枚目の写真、頭の上の眼鏡は、この年の初夏(Rex Featuresによれば6月13日)にブロードウェイで撮られた何枚かの写真でもみた眼鏡と同じように思えます。"Aren't We All?"の大きなポスターの前や、"USA TODAY"と書かれた、少し高いところにある箱の上にすわって笑っているジェレミーの写真をみたことがあるかたもいらっしゃるでしょう。小さいですけど、たとえばこちらにもあります。
http://jbinfo.tumblr.com/post/7746318773
これはごく薄い色のサングラスなのでしょうか。

"Aren't We All?"と書くと気がつかれるかもしれません。この舞台の途中でジェレミーの二度目の奥様のJoan Wilson(ジョーン・ウィルソン)が亡くなりました。それが1985年7月4日、そして公演はこちらのInternet Broadway Databaseによれば7月21日まで続きました。
http://www.ibdb.com/production.php?id=4371

この2枚の写真の説明文が正しければ(撮影の日にちが間違って書かれている事も時々あります)、これらは1985年8月19日、ロンドンでのジェレミーです。アメリカからもどってまだ間がない時、そして9月からホームズの撮影がはじまっています(撮影開始が9月ということについては「最初の入院の時(または「必要とされること」);インタビュー記事 When the lights went out (1990) より」参照)。

そう思ってみると、また別の感慨があります。この笑顔の奥にどんな感情があったのでしょうか。それはまったく、他人にはうかがい知れないことではありますが。特に2枚の内の最初、こちらを見ている写真をじっとみつめていると、何かが心の中を去来します。

でもその一方でこうも思うのです。ひとは悲しみの中にあっても、人生と生活が続いていく限り、生きる中に楽しみがあることもまた思い出さねば生きていけない、と。だから、ジョーンが亡くなって一ヶ月少しのこの写真の顔が、悲しみを隠した笑顔であるとは限らず、この時のジェレミーの中にやさしく微笑む何かがあったとしてもおかしくないですし、この一瞬がそうであったことを祈りたいと思いました。

RM
eBayに出ていた、舞台 A Midsummer Night's Dream(夏の夜の夢)の写真をご紹介しようと思っていて、のんびりしているうちにいつのまにか9月になってしまいました。遠からず削除されてしまいそうなので、今日はこれについて書きましょう。

A Midsummer Night's Dreamはカナダのオンタリオの、ストラトフォード・フェスティバルでの上演で、ジェレミーはアセンズ公シーシアス(Theseus)と妖精王オベロン(Oberon)の二役でした。一つの舞台作品で全然違う二役を演じるって、どんな感じなんでしょう。この作品では、時々あることなのでしょうか。ジェレミーについて調べていると、シェークスピアをちゃんと読みたい、シェークスピア劇上演についての歴史やならわしも知りたいと思うようになります。

出品されたのはシーシアスを演じている場面での写真で、watermarkが入っていますが堂々とした姿をみることができます。以下のページで、下にスクロールしていって下さい。
http://www.ebay.co.uk/itm/151336888963

ちなみに、妖精王オベロンを演じている時の写真がこちらにあります。ストラトフォード・フェスティバルのFacebookのページからで、フォーラムのメンバーが教えてくれました。隣はいたずら好きの妖精パックです。ジェレミーの衣装は首のまわりのひらひらが可愛いですね。でもこの衣装をきておひげをはやして、それでも格好いいと思わせるのは、ジェレミーくらいだったりして。
https://www.facebook.com/StratfordFestival/photos/10151686020837168

この舞台のデザインを担当したSusan Bensonのページには、カラーの写真が一枚あります。以下のページの"Theatre"と書かれたところにある写真をクリックして、飛び出してくる画像をさらにクリックして7枚目まで進んでください。こちらも妖精王を演じている時の写真です。半分横たわって妖精の女王タイターニアに寄り添っていて、とてもロマンチックですね。
http://susanbensonart.com/design/

この劇に関するJeremy Brett Informationのページはこちらで、画質は悪く、小さいですが、eBayに出たのとほぼ同じ場面の写真があります。
http://jeremybrett.info/st_midsummer.html

この公演は録画されたようです。いつか私たちも観ることができる日が来るでしょうか!ストラトフォード・フェスティバルのアーカイブにおさめられているようです。
http://bufvc.ac.uk/shakespeare/index.php/title/av70539

この時の劇の分析と批評を読めるページです。こちらは備忘録の目的で記します。ジェレミーについてはちょっとだけです。
http://journals.hil.unb.ca/index.php/TRIC/article/view/7349/8408

これも記録のために。Google News Archiveで読めるこの公演に関する記事で、こちらもジェレミーに触れているのは少しです。
Opening Night Draws Approval Of Audience
The Leader-Post - Aug 20, 1976
http://news.google.com/newspapers?id=8j1VAAAAIBAJ&pg=1040,1246474

この記事では、下にスクロールするとアセンズ公シーシアスを演じているジェレミーの写真があります。少し見上げる視線、堂々とした姿です。
Phillips' Dream Real Triumph
The Montreal Gazette - Aug 20, 1976
http://news.google.com/newspapers?id=IVU0AAAAIBAJ&pg=1194,945453

RM

 RM

Author: RM
コメントは承認後に公開されます。古い記事へのコメントも大歓迎です。2010年8月7日に始めました。
私の記事へのリンクはどうぞご自由になさって下さい。
和訳には間違いがあるかもしれません。最近は必ず英語原文を併記・またはアドレスを書いて読めるようにしていますので、どうぞそちらも参考になさってください。

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