Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

ジェレミーが亡くなる前どんなだったかは、晩年を支えたLindaの本、電話でよく話していたEdwardの言葉、David Stuart Daviesによる雑誌のインタビュー記事や本などで知ることができます。今日ご紹介するのはそれ以外です。The Sherlock Holmes Gazette(以下SH Gazette、シャーロッキアンのための雑誌)の12号(1995年)にはジェレミーへのインタビューをまじえたDavid Stuart Daviesによる記事が載りましたが、13号はジェレミーの追悼特集号となってしまいました。その13号の、読者からの手紙の欄に載ったのがこの文章です。抜粋して引用します。

「Davidは記事の最後で、ジェレミーが不死鳥のようであることにふれ、彼がホームズを演じる以外の何か別のやりかたで私たちをもう一度感嘆させてくれるのではないか、と書いていましたね。その記事が活字になって数週間しかたたずにジェレミーは悲しいことに亡くなってしまって、多くの人がつよい衝撃を受けていることでしょう。それで私はSH Gazetteの編集者の皆さんが読者に、ジェレミーが勇気と気高いこころを持って、死と正面から向き合ったことを伝えたいと思っているのではないかと考えて、これを書きます。

ジェレミーは私に死の直前まで連絡をとってくれて、最後の手紙では大冒険(grand adventure)をはじめることについて書いていました。それはある意味では彼の最後の劇的な役であり、かつて彼の演技に感嘆させられた私は、今回も同じように圧倒されました。ジェレミーがみせた勇気とユーモアに、私は深い畏敬の念をおぼえました。

嘆き悲しむジェレミーのファンから手紙を何通かもらいました。私は彼の誕生日に、彼の思い出のためにイギリス心臓財団に寄付してはどうか、と伝えました。彼も喜ぶでしょう。どんなに体調が悪化しても、彼はいつも他のひとを助けるために手をさしのべていました。」


最初にこれを読んだ時、「grand adventure」という言葉は死を意味しているようにとれるけれども、私が読み間違えているのだろうか、と不安でした。あるいはジェレミーは死を予感していた、または死を望んでいた、とこの人は言っているのだろうか、と。それともあの体調でも新しい仕事ができるという希望をもっていて、それが大冒険なのだろうか、とも。

でも今ならわかる気がします。ジェレミーにとって、生きることはすばらしい冒険だった。特に最後の十年間は苦しいことも多かったけれども、人生の冒険を彼らしく生きた。でも、死からも逃げずに、勇気と真摯な心を持って向き合った。形ある世界から去ることは、ジェレミーにとってすべての終わりではなかった。最後まで勇敢に生きて、最後にすべてを手放して、静かにこの世界から去って行った。grand adventureをはじめるために…。

RM

追記:英語の原文をご覧になりたいかたは、以下のサイトで読むことができます
http://community.livejournal.com/jeremybrett/213436.html
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