Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

ホームズが子供の感受性を持っている、とジェレミーが語っているインタビューを、先日ご紹介しました。
Michael McClure君のこと;1991年のインタビューから
また、一年前になりますが、こちらもそうです。
子供の感受性(「Mystery!: A Celebration」から)

ホームズが持つ子供の感受性に関して、ここで取り上げようと思っていてまだご紹介していない記事があるのですが、ホームズの別の面をジェレミーが話しているのを今日は書きたくなりました。

今までも、子供の感受性を持っている、ということ以外に、ジェレミーがホームズをいろいろな言葉で描写するのを読んできました。たとえば以前の記事から引用します。

「ホームズは孤独癖のある男なので、演じるのは難しいのです。カメラや観客に、彼があまり表に出そうとしないことをどうやったらみせられるでしょう。彼が天才であること、拳闘と剣の名手であること。整理整頓がなってない、パイプとたばこを吸う、コカインとモルヒネも。そして彼はコメディアンでもあるのですよ!僕はいつも彼の中に新しいことをみつけています。あらゆる種類の、彼独特の性質をね。」
「Scrawl」のインタビューから(1989年)(1

同じインタビューでは、ワトスンとの友情について、こう言っています。これは「The Secret of Sherlock Holmes」の芝居のこととして話していますが、ホームズとワトスンについての言葉ととっていいでしょう。

「この芝居の意味は、最も純粋で素朴な友情をみることができる点だと思います。これは二人の男の劇なんですよ。二人とも孤独で、一人は天才、一人は立派な市民です。彼らの友情は澄み切った水のように純粋です。そして昔風のこと、つまり尊敬、信頼、思いやり、よいマナー、そういった多くのことがその頃は大切にされていました。」

そして今回のインタビュー記事では、ホームズの別の面を話しています。1987年出版の"Granada Companion, Number One: A Sherlock Holmes Album—A Centenary Celebration of Sherlock Holmes" (「シャーロック・ホームズの100年を祝って」)といううすい本の15ページです。タイトルは "Playing Sherlock Holmes; A Profile of Jeremy Brett"(「シャーロック・ホームズを演じるということ;ジェレミー・ブレットの横顔」)で、その一部を引用します。

「ホームズのこころの中にある感情を表現しようと思っています。ホームズは表面では冷たくて、時に暗く、まわりの人を当惑させたりしますけれども、こころの奥の奥では彼はとても感情がゆたかだと僕は思っています。

「ホームズはとても複雑な男です。音楽が好きでバイオリンの名手、冗談を楽しむ、少し思い上がったところもあるかもしれない。ほめられるのが好きで、自分以外の名探偵のことを評価する場合は、意地悪になることもあるでしょう。

「ホームズはちょっと大げさな時があります。特に事件の謎が解けた時には自慢しますし、ひとの注意をひこうとします。

「難しい事件ではこころの中まで張りつめた状態にあります。事件が解決したときには、芝居がかったとも言えるかたちで、その張りつめたものが爆発するのです。

「そういったところをいくらかでも、自分が演じるホームズの中にあらわそうとしています。」


このようにいろいろな面からホームズを語る言葉を読むと、ああ、ジェレミー、あなたは見事に全部表現していますよ、と言いたくなります。ジェレミーがすごいのは、自分で「僕はいつも彼の中に新しいことをみつけています」と言っているように、その時々でホームズのさまざまな姿をとらえていることです。「The Secret of Sherlock Holmes」上演時のインタビューで、「昨日も新しい発見がありました」と話しているのを読んだことがあります。

ジェレミーのホームズは時に大げさだとか、芝居がかっていると評されることがあるようですが、ジェレミーはホームズのそういう面もよくわかっていて、実に魅力的に演じていると思います。そしてそれは、たとえば「海軍条約事件」に「ワトスン君はよく知っていますが、私はとかく芝居がかりにやらないじゃいられない癖があるもんで……」(延原 謙訳)とあるように、ホームズ自身も知っていて楽しんでいたのでしょうね。

ホームズがこころの内では感情がゆたかだ、とジェレミーが言っているのも、うれしく読みました。




ところで、BBCの現代版ホームズ、「SHERLOCK」をご覧になったかたもいらっしゃるでしょう。私はとなりの部屋でテレビがついているのを、聴くともなく聴いていた、という状態でした。(時代遅れですが)ビデオにとってあるので、またいつかゆっくりとみると思います。

実は二人の声、特にシャーロックの声が私には違和感がありました。急いで申し上げますが、声が悪いというのではありません。カンバーバッチの声で慣れてしまっていて、カンバーバッチの声に比べて高い声が私にはあわなかったのです。

ジェレミーのホームズは、今はジェレミーの声以外ではほとんどみませんが、露口茂さんが吹き替えたNHK放映時は、あの味のある声も調子も大好きでした。ホームズが日本語をしゃべることも含めて、もちろん何の違和感もありませんでした。(日本語のせりふが見事だったことを、ナツミさんからうかがいました。とりあえず手元にある「バスカビル家の犬」を日本語版でみて、とても懐かしかったです。)

むしろ2年半前にジェレミーの声でホームズをみはじめたとき、「へえ、こんな声なのか、思ったよりも高い声だなあ、英語をしゃべるのも少し不思議な感じ」と思った記憶があります。でもすぐに慣れました。高い声、といってもジェレミーの声が露口茂さんよりも全体にわたって高いというわけではなくて、特に初期作品では、高いところはより高いという気がします。日本語よりも英語を話す人の方が一般的に声に高低差をつけるのではないでしょうか。役や作品にもよりますが、ジェレミーの場合もかなり高低差があるように思います。(そしてこれは「演劇的」ということとも通じるのかもしれません。)

そして今では英語版と日本語版のどちらをきいても、「違和感」を感じることはありませんが、それにくらべて今回の「SHERLOCK」では、はじめにもともとの英語版でみてしまったためか、日本語版の方の声に慣れるのに時間がかかりそうです。

声の話で終わってしまいました。何せ、カンバーバッチの声、好きですから。でも今のところ、やはりフリーマン演じるジョンが好きです。

シャーロック、ジョンをあまり困らせないでね。でも、第一話の最後、第三話の最後のシャーロックには、ジョンへの気持ちがそれぞれにあらわれていて、好きでしたよ。えっと、第二話の最後はどう終わったのでしたっけ。

時間をみつけて、DVDをもう一回ゆっくりとみようと思います。

RM
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コメント

Sherlock!

RMさん、こんにちわ。
sherlock楽しかったです。色々細かく見ようと思っていたのに、普通に見てしまいました。
テンポが良くて90分が短いくらいでした。
気に入ったのはsherlockでした。やっぱりhoimesってかっこいい!
考えるときの合掌のかたちはjeremyににてるかも・・?なんて思いながら見てました。
RMさんはジョン。なんですね。彼の天然な所が素敵ですね。随所に現れていて和ませてくれますね。
早く続きを見たいものです。

jeremy・holmesは目に色々な複雑さが現れていたように思いました。お茶目さや怒り嬉しさや悲しみ、などが目でわかる気がしていました。
こんなにもholmesを演じるために毎日捜していたなんて演じる事へのものすごい情熱を持っていたのですね。








テンポがいいですよね

だいさん、こんにちは。そう、特にシャーロックが推理している時の、あのテンポがいいですね。すごい勢いで頭脳が回転している感じで。

私もだんだんシャーロックにひかれるかもしれないですが、でも今はジョンです。表情がくるくるかわって、くしゃくしゃな顔になったり、全然格好よくなかったり、みていて笑っちゃったり、でも、わざとらしいところはまったくなくて、自然で、大好きです。

そうですね、ジェレミーの目は特別ですね。いつまでもみていたい目です(うふふ)。

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