Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

9月12日は、ジェレミーがこの世を去った日ですね。今日という日を、昨年とはまた少し違った気持ちですごしました。昨年は、この世を去る時のジェレミーを感じていましたが、今年は、今この世に生きている人と、今はいない人をふくめて、大きなつながりを感じようとしているようです。

それで今年は、ジェレミーがこの世を去る前のこと、その時のことについて何も書きませんでした。でも、その時のことが私にとって大きな意味を持つことにはかわりがありません。去年の記事を読んでみようと思われる方は、下のリンクからお読み下さいませ。

亡くなる前のこと、亡くなる時のこと
最期の日々(1)
最期の日々(2)
My Fair Lady (1964) の初日の映像と、追悼式で読まれた詩
9月12日
15年前の9月12日のこと:新聞記事から
PBSが放送したジェレミーの追悼番組


生きること、死ぬことを考える時、いつもこころのどこかにジェレミーがいます。最近読んだ詩集から引用して、今日は終わろうと思います。

長田弘さんの詩集「死者の贈り物」の最後に書かれた詩、「アメイジング・ツリー」のはじめの部分と終わりの部分です。

「アメイジング・ツリー」

おおきな樹があった。樹は
雨の子どもだ。父は日光だった。


この旅で、人はほんの短い時間を、
土の上で過ごすだけにすぎない。
仕事して、愛して、眠って、
ひょいと、ある日、姿を消すのだ。
人は、おおきな樹のなかに。


RM
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コメント

月の下でダンス

過去の記事を再読させていただきながら、しみじみとした時間をすごしました。12日はみごとな「中秋の名月」が見られましたね。http://www.ryoutan.co.jp/news/2011/09/13/004164.html
月の光の下でダンスしていたというジェレミーが地上を去った日であるこの日、遠い日本ではみんなが月を見上げていたのですね。不思議な感じです。

別の記事でいただいたコメントについてですが、この記事でお話させていただくのがふさわしい気がするので、ここに書いてもよいでしょうか。
"in the same boat"というイディオムがあると教えていただきましたが、私も"Let's rock a boat"という表現を見たことがあります。日本人作家で、アメリカ留学なさっていた江國香織さんの小説に何度か出てくるのですが、ボートを揺らそう=ちょっと危険を冒してみよう、みたいな意味合いで使われていました。欧米の人には、人生は川で、私たちはボートに乗ってそれを下っていくというイメージがあるのかもしれません。

私にとっては、川はこの世とあの世をさえぎるものであり、人生の最後に船に乗って『横切って』渡るというイメージがあります。でも、ひとりひとりで歩いていくのではなくて、誰かと出会ったり別れたりしながら、「同じ船」に乗り合わせて運命を共にする、というのはとても素敵な考え方だなあと思いました。

奇しくも、前日は9.11から丸10年、東日本大震災から6ヶ月という大事な節目の日でした。大きな災害や事件があった時、私はすごく心細くて、一人で大地を踏みしめているなんてとても言えません。同じ船に乗り合わせた人たちとどう生きていくか、船を去った人々への気持ちとどう折り合っていくか、翌日になってあらためて考えさせられました。
ご紹介いただいた「アメイジング・ツリー」の一節も、ひとつの答えとして、心に大切にしまっておこうと思います。

はっ、すみません、なんだか宗教っぽいコメントになってしまって、他の閲覧者さまがひいていらっしゃらないといいのですが!(不適切なようならどうぞ削除してくださいね!)
もう一つだけ。「モリー先生との火曜日」について検索してみました。船のたとえが出てきたかどうかはわからなかったのですが、必ずこの本を読もうと思いました。ありがとうございました!

こんばんは、以前コメントさせていただいたMMです。
私、不覚にもジェレミーさんの命日、知りませんでした。
昨日も今日も、楽しくグラナダホームズを見ていました。
夜、こちらでこの記事拝見して・・
・・しんみりしてしまいました。
去年私がこのドラマを知るずっと以前にこの方はもう亡くなっていて、だから「慟哭」というような激しい悲しみではないのですが、やはり改めて「今日」というような日には、なんというか心の奥がぎゅっとします。
ずっと遅れてだけど、この人に会えてよかった。
レストレードさん、ワトスンさんもいなくなっていても、
この作品に会えてよかったと思ってます。
ご紹介の詩、ひょいと姿を消すって、なんとなく、
ジェレミーさんみたい、と思ってしまいました。

Re: 月の下でダンス

ナツミさん、こんにちは。

>月の光の下でダンスしていたというジェレミーが地上を去った日であるこの日、遠い日本ではみんなが月を見上げていたのですね。不思議な感じです。

私も同じことを思っていました。去年の記事も読んでくださって、ありがとうございました。

江國香織さんの小説はいくつか読んでいますが、そのイディオムには気がつきませんでした。船についてのイメージは、人によって、あるいは文化によって、共通するところと少し違うところの両方があるのでしょうね。私はこの人生を旅することを、大洋を船で旅をするイメージと重ね合わせていて、ですからかなり大きな船を思い描いているようです。そう、「誰かと出会ったり別れたりしながら」です。でも別れた人の中には、この船のどこかに確かにいて、いつかまた会う人もいる。船をおりたようにみえる人も、もしかしたらかたちをかえて一緒に旅しているかもしれません。ナツミさんは、船で川を横切ってあちら側へ渡るというイメージを持っていらっしゃるのですね。私の中にも川について、同じような心象風景があります。

前日の9月11日は、「船を去った人々への気持ちとどう折り合っていくか」とナツミさんが書かれたのと同じことを思っていました。突然命を奪われたたくさんの人のことを思うのと、心臓病で眠りの内に亡くなったジェレミーのことを思うのと、かけ離れているようにみえるけれども、多分何の境目もないことなのでしょう。今年の9月12日が私にとって去年と少しかわったのは、たくさんの人が船を去ったからなのでしょう。

フォーラムで「9月11日を、大切な人に愛を伝える日にしましょう」と書いてくれた人がいました。何人もの人が返事をした中で、私も短い返事を書こうとして、思い浮かんだ"love and compassion"という言葉にどんな動詞を使ったらよいかさがしていて、ダライ・ラマのサイトにたどりつきました。突然ですが、ダライ・ラマのあの無邪気な笑いと、ジェレミーの無邪気な笑いが私の中で重なって、幸せな気持ちになりました。"I love smiles. […] A genuine smile really gives us a feeling of freshness.(http://www.dalailama.com/messages/compassion

とりとめがなくなりました。私ももう一つだけ。「モリー先生との火曜日」、タイトルを間違えて「モリー先生の火曜日」としてしまっていたことにナツミさんのおかげで気づきましたので、修正しました。また、もうご存知かもしれませんが、英語版の中身がこちらで少し読めます。(http://www.amazon.co.jp/dp/076790592X/)船のことは書いてないと思いますが、私にはノンフィクション小説として忘れられない本の一冊です。

いやもう、私がいろいろと書いていますから、ナツミさんが何をお書きになろうと大丈夫です。

MMさん、こんにちは。またお話できてうれしいです。エドワードを偲んで書いた記事のところで、はじめてお話したのでしたね。

私にとって9月12日が特別な日になったのは去年からです。特別な日、というのは不思議なものですね。別にその前の日と何も違わないとも言えるし、でも季節がかわるのを感じるように、月日がたつのを感じて立ち止まるのは、そして亡き人をおもうのは、日々の生活の中でとても大切な時間のようにも思えます。

楽しくグラナダホームズを見ていらした、というのは、一番ジェレミーが喜ぶこの日の過ごし方だと思います。MMさんのコメントを読んで、ここしばらくホームズを見ていないことに気づきました。「空き家の怪事件」を見よう、とこころに決めました。

会えてよかった、と思っていらっしゃるのですね!いつも驚きますが、ジェレミーを愛する方は、みな、同じ想いを共有しているのですね。ジェレミーは幸せな人だなあ、と思います。そして私たちは幸せだなあ、と思います。

レストレードを演じたコリン・ジェボンズは俳優は引退しているけれども、81歳で多分まだご存命だと思います(WIkipediaやIMDbなどの情報からだけですが)。息子さんがマネージャーをしていたバンド Reubenの過激なミュージックビデオに2007年に出演したのですが、そのメーキングビデオがこれです。http://www.youtube.com/watch?v=vR7finiUQkk(3分21秒から4分7秒に出ています。3分40秒でお隣にいるのが、息子さんだと思います。4分5秒なんて、そっくりです)。3分40秒で「シャーロック・ホームズ」と言っているのがきこえます。もしもまだみていらっしゃらなくて、興味がおありでしたらどうぞ。

またどうぞおいでくださいね。

RMさん、コメントのお返事ありがとうございます。
拝見して、すぐYou Tube にとんでビデオ見ました。
「ぎょえー」と叫んでしましました・・
髪も少し伸びて、おひげが!真っ白なおひげが・・
でもまったくかわらないお顔、まだまだお元気そう。
いらっしゃらないって、なんで思ったんだったかしら・・
この日のことを知らなくってショボってしてたのが、
元気になってしまいました。
すごくうれしかったんです。
教えて下さってありがとうございます。
取り留めの無い文章になりがちなので、あまりコメントは
していなかったんですが、いつも拝見してます。

MMさん、喜んでいただけてうれしいです。あれが4年前のビデオ、その後どうしていらっしゃるか、ネット上で読んだことはないのですが、お元気にしていらっしゃることを願っています。本当におかわりないですよね。目を見開いたり、片目だけちょっと細くしたり、声を少しひそめたり、いたずらっぽい表情になったり...。MMさんのおかげで、いつかコリン・ジェボンズの写真を何枚かご紹介したいなあと思うようになりました。ご存知かもしれませんが、ジェレミーが撮った、コリンとディビッドがうたたねしている写真とか、ホームズ以前にジェレミーとコリンが共演した時の写真とか。
いつも読んでくださっているのですね、励みになりますし、とてもうれしいです!

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 RM

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