Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

あけましておめでとうございます。新しい年が良い年となりますように。

「新しい年が」と書きはじめて、こんな和歌が思い浮かびました。
「あらたまの年 立ち返る朝(あした)より 若柳水(わかやぎみず)を汲みそめにけり」

これは実は、落語「かつぎや」(関西では「正月丁稚」)の中に出てくる和歌で、とある商家でお正月の朝の初水汲みの時に、丁稚さんがこの歌をそらんじてとなえるようにと主人に言われるのです。落語のお話をすると長くなりますのでこのくらいにしますが、この歌、好きです。多分、「年立ち返る」、「汲みそめにけり」という言葉の語感が好きで、そして初水汲みの風景が清々しく思えるからでしょう。もっとも落語では、ここから大変なことになるのですが。

落語もまた言葉と声と仕草の芸で、演劇をみにいったことは数えるほどしかない私は、かわりにといってはなんですが、寄席には何度も行っています。

言葉と言えば、年末に辻邦生さんの奥様辻佐保子さんと北杜夫さんの対談「辻邦生---言葉の力を信じた人」を読み返しましたが、私もまた言葉が好きなのだとあらためて思います。三人の方とくらべてはいけませんが、でも言葉が好きであるということを有難く感じます。そして私が今、ジェレミーの言葉をできるだけきいたり読んだりしたいのも、英語が自分にとって生きた言葉となってほしいと思うのも、言葉が好きだからだと思います。そしてテレビインタビューだと、言葉だけでなく仕草や表情や声も受け取ることができて、なおさらうれしいですね。



今日ご紹介したいのは、前々回の記事のインタビューの他の部分です。こころに残るところはたくさんあるのですが、これは4分5秒から4分30秒の部分です。



トランスクリプトは前々回と同じくこちらから頂きました。(引用する最初の文章は、少なくとも言葉の順序が実際と違うようですが、このまま引用します。)
http://jeremybrett.livejournal.com/31541.html

JB: And funnily enough I think that is to do with something that is very beautiful in this country, I think people have compassion, actually. And I think that because I've been ill, people are very aware that I've had a battle and I think...they are kind to me, they really are. People on buses are kind to me, and I'm...I walk among the blessed.

「この国の人達はすばらしくて、皆が思いやりを持って私に接してくれます。病気だったことを知っていて、病気とたたかって来たことをよく知っているから、本当にやさしくしてくれます。バスに乗っても皆がやさしい。私はこころの美しい人達にかこまれているのです。」

視線を少し上へ向けて自分のこころと対話するような表情の中で、司会者と視線をあわせて、病気とたたかうことを象徴的に示す仕草をしてみせて、「わかってくれるでしょう?」と言うように司会者の方をみるところも、まわりの人、街にいる普通の人にもとても感謝しているところも、最後ににっこり笑うところも、こころに残っています。

ジェレミーは人に何かをしてもらったとき、とても感動して感謝する人だということを、このインタビュー以外からもよく感じます。

バスが好きだということは、別のインタビューでも言っていました。今度ご紹介したいと思います。

RM
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コメント

明けましておめでとうございます。

RMさん、こんにちは。
RMさんの『言葉が好き』というのは、このブログを読んでいて、良く分かります。RMさんは一言一言言葉を紡ぐように文章を書かれますものね。
そんな素敵な文章で、ジェレミーの事を書いて下さって、ジェレミーの事を知ることが出来、英語のできない私は幸せ…ラッキー!って言う表現の方が合ってるかも…です。
今年も美しい言葉で、美しいジェレミーの事を紡ぎだして下さいね!
今年も宜しくお願いします。

わあ、ありがとうございます

みんみんさん、明けましておめでとうございます。

そう言っていただいて、とてもうれしいです。「言葉が好き」と書いた後、ちょっと気恥ずかしい気持ちだったのですが、おやさしい言葉をありがとうございます。

最近はジェレミーで手一杯で(うふふ)、落語をきくことも日本語の小説を読むこともあまりなくなっていたのですが、この年末年始であらためて、言葉が好きな自分を感じました。そしてジェレミーのことを知りたい、感じたいと思う時に、もちろん言葉をこえたところで理解したい気持ちがありますが、ジェレミーの言葉を介してもジェレミーのことを感じたいと思っていることに気がつきました。そうやって感じたことを自分の言葉でここに書けたらと思います。

その時に、受けとめてくださる方がいらっしゃるというのは、なんてうれしいんでしょう!ありがとうございます。

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 RM

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