Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

Google News Archiveを検索してみつかるドラキュラの頃のインタビューを、もう一つご紹介しましょう。

'Dracula' role providing new life for Jeremy Brett
Williamson Daily News, Nov 14, 1978
http://news.google.com/newspapers?id=m4FDAAAAIBAJ&pg=6668,3652894

これにも先日ご紹介したこの写真が使われていますね。(クリックでこの写真がある元々のサイトへ飛び、そこで写真をクリックすると最大になります。)
[Jeremy Brett in Dracula] Digital ID: 2025116. New York Public Library

それではご紹介します。最初の部分の訳ですが、ところどころ省略しています。

ドラキュラは多くの人にとっては死の象徴だが、ジェレミー・ブレットにとっては 生を意味する。

ブレットは現在ロサンジェルスの舞台でドラキュラを演じている。この英国出身の俳優は、ロンドンでのキャリアを捨てるという危険をおかしたのだが、今それがむくわれていると感じている。

「ロンドンで安定した生活をおくりすぎていたのです。自分のやっていることに満足して、カクテルパーティにもしょっちゅう行くような生活でした。」

彼はロンドンの舞台になくてはならない俳優の一人だったので、ロンドンをはなれるという考えはとても思いきったものだったが、ブレットは数年前にそう決心して実行した。

「アメリカに移ることで、イギリスにいる家族や友人にショックを与えてしまいました。その上アメリカで、ゼロからやり直さなければならなかったのです。簡単なことではありませんでした。」

演ずる役はほとんどまわってこなかった。かろうじて「Young Dan'l Boone」にゲスト出演し、「Incredible Hulk」のとある回では主人公Hulkの敵を演じた。それからイギリスに呼び戻され、「Rebecca」で主役を演じた。

しかし今、ドラキュラのおかげで、ハリウッドはブレットに気がついて注目するようになった。今ではプロデューサーや監督やテレビ界のおおものが公演を観に来て、役の提案も舞い込み始めたそうだ。「今までぎりぎりの状態も経験しましたが、やっと前に進むことができて、とてもうれしいです」とブレットは言う。


役がなかった頃もあったのですね。自分でいつも仕事をさがしていた、とThe Black Box Clubのインタビュー(1989)で言っていたことを思い出します。(この記事でふれました。)でもそうやって何とか得た「Young Dan'l Boone」や「Incredible Hulk」での役は、本来ならジェレミーが演じるようなものではなかった、と思う人がたくさんいます。ジェレミーは役を選ぶべきだった、それをせずにB級作品に出たために、一流の俳優としての評価を得ることがなかなかできなかった、という意見もきいたことがあります。BAFTA賞を得ることができなかったことについても、そのことを理由の一つとする人もいました。

でも、アメリカに行ってゼロからやり直して端役でも演じたなんて、ジェレミーは残念なことをした、間違っていた、とは私は全然思いません。インタビューでは言っていませんが、アメリカに行った理由の一つは、Joanと結婚したからでしょう。そしてとても大きな理由はここで述べているように、イギリスでの安定した生活や、ロンドンで積み重ねた俳優としての実績から一歩をふみだして、アメリカで新しい冒険をはじめてみたかったのでしょう。それはいかにもジェレミーらしいことです。ジェレミーにとって、後から悔やむことは何もなかったことでしょう。

そして、それまでのなかなか演じる機会がまわってこなかった数年がすぎて、舞台にもテレビにもふたたび活躍の場所を得つつあるこの頃のジェレミーに思いを馳せてみます。

RM
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コメント

「ジェレミーが残念なことをした、間違っていた」なんて、私も絶対に思いません!
だって賞が欲しくて役者になったわけでもないし、
役に対してあんなに真剣に向き合う人だもの見返りなんて考えてなかったでしょう。

生前に何の賞も受けなかった事は驚きですが、
亡くなってからも、ファンが支え続けている事が
立派な賞を貰うより凄いと思うのです。
それは他の誰でもないジェレミーが好きだからですよね。(*^▽^)

トビィさん、私もまったく同じ気持ちです!

ジェレミーを好きな人の中には、こうだったらよかったのに、ああだったらよかったのに、という気持ちが時に強くなって悲しくなってしまう人がいるように思うのです。うらみに似た感情まで感じる時もあります。運命に対するうらみ、とも言えるような。病気のことについても賞のことに関してもそうです。

その気持ちもわかるのですが、今の私にとっては、見事に生き見事にこの世を去った一人の敬愛する人の人生をただ祝うことしか、ほとんど考えられません。

>役に対してあんなに真剣に向き合う人だもの見返りなんて考えてなかったでしょう。

本当にそうですよね。そしていわゆる「端役」を演じた時だって、その中にも面白みを感じて、いろいろ工夫もしたんだと思います。

>立派な賞を貰うより凄いと思うのです。
それは他の誰でもないジェレミーが好きだからですよね。(*^▽^)

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 RM

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