Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

ここ数ヶ月の内に偶然にも「プライオリ・スクール」に関するいろいろな感想を読みました。ナツミさんのブログの記事とそのコメント欄では原作に関して、そしてコメントを寄せていらしたかたがご自分のブログに書かれていた記事ではグラナダ版に関してでした。お二人とも私と違って原作を先にお読みになったかたですから、違う視点からのお話がうかがえて、興味深かったです。

もうひとつは、ファン・フォーラムで「プライオリ・スクール」の二つのシーンに触れていたものです。どちらも、ホームズにジェレミーをつよく感じる時、というスレッドでした。今日はその一つ目のシーンについてお話しましょう。

中国からの人が、「プライオリ・スクール」での公爵とホームズの間の終盤のシーンについて書いていました。秘書のジェームズ・ワイルダーが自分の息子であることをホームズに言い当てられた後の公爵の言葉と、その時のホームズの表情です。

「『彼女は息子を残して死んだ。ジェームズだ。私はジェームズを息子として愛したのだが。』
ホームズがほんの少し眉根を寄せてほほえむとき、その目には悲しみと哀れみを感じます。このシーンをみるといつも、こころが痛みます。」

これにイギリスの人が、

「私も同じです。いつもこのシーンをみると演技以上のものを感じます。なぜかは説明できないのですが。」

と答えています。

PriorySchool2.jpg


ここでは、話している公爵の映像をはさみながら、黙ってきくホームズがアップでうつしだされます。気持ちを反映して、表情が少しずつ変わっていきます。私はこれを読むまでは、このシーンでのホームズの表情は特に記憶には残っていませんでした。ただ、ホームズと公爵の間に、探偵と事件関係者以上のものを感じていました。もちろん他の作品でも、ホームズが謎に関わる人達にいだく、いろいろな感情をみることができますが、この作品では、思いやりとも友情とも言っていいようなものを感じるのです。社会的立場も財力もまるで違って、事件が解決すればもう二度と会うことがない人への気持ちではありますが。

中国の人とイギリスの人がともに「ホームズにジェレミーを感じる時」としてこのシーンをあげたということは、私がホームズと公爵の間に感じる感情は、原作からははなれてしまっているのかもしれません。原作を何よりも大切にしたジェレミーにとって、このような私たちの印象は、少し迷惑でしょうか?

いえ、ジェレミーは原作を重んじるとともに、ホームズを映像の中で生身の人間として演じることにこころをつくした人ですから、私たちの気持ちを大切にしてくれると思います。

そして二人がこの表情に何かを感じるのは、ジェレミー自身が愛する人を亡くしたということが、その背景にあるのかもしれない、と投稿を読んで思いました。ジェレミーのホームズを間にして、遠く離れたところに住む二人の人が思いをわけあった、ささやかだけれども美しい瞬間だと感じます。


同じスレッドで話題になったもう一つは乗馬のシーンでした。これについては、機会があればまた書くことにします。

RM
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コメント

こちらで読むまでは表情には気がつきませんでした。
颯爽と自転車に乗るジェレミーが格好良すぎて、
そちらに目が釘付けでした(^^;

改めて観ると本当に切ない表情、
やはり思うところがあったのでしょうか・・・。

私の中では「ホームズにジェレミーを感じる」より
「ジェレミーがホームズ自身」になってしまいました(*^ω^)



私も気がつかなかったのです。

だから、二人の人が同じことを言ったのにちょっと驚きました。こうして、ジェレミーのホームズのいろいろな表情に何かを感じる人が、世界中にいるということに、あらためてこころをうたれます。そして私の中でも、このホームズがいっそう生き生きと、生き始めました。

>改めて観ると本当に切ない表情、

そう、「切ない」という言葉がありましたね!まさにそういう感じです。そしてこの前後でも表情が本当に微妙に、見事にかわっていくのです。

>私の中では「ホームズにジェレミーを感じる」より
「ジェレミーがホームズ自身」になってしまいました(*^ω^)

ああ、素敵ですね、トビィさん!ジェレミーが喜びますね。

原作とドラマと

「プライオリスクール」については、私のブログの方にも素敵な書き込みをいただき、ありがとうございました。原作に関するちょっとした疑問から、どんどんお話が広がっていって、とても楽しませていただいています。

私は、RMさんがグラナダ版をベースに考えてくださった原作の解釈が好きです。そして、このお話に関しては、原作よりもこのドラマのホームズに魅かれます!
というよりも、このドラマとRMさんのおかげで原作のホームズもより好きになれた、という感じです。

そういうドラマになった背景には、ジェレミー自身の体験があったのですね。

トビィさんが「ジェレミーがホームズ自身」になってしまった、と書かれていますが、私にとってもそうなのかもしれません。

ドラマって、原作を再現するためだけのものではないのですよね。
作り手の原作への愛情や、こうであって欲しいという思い、その人自身の人生、そういうものが響きあって、もうひとつの素晴らしい作品が生まれる。だから同じ作品が何度映像化されてもそれはその都度違ったものだし、ジェレミーのホームズは誰にも真似できない、たった一人のホームズなのだと思います。

あ、私のブログのコメント欄でも、グラナダ版をご覧になったYOKOさんが乗馬の話題を出してくださっています。乗馬のシーンの記事、楽しみにしております!

私も楽しんでいます!

>「プライオリスクール」については、私のブログの方にも素敵な書き込みをいただき、ありがとうございました。原作に関するちょっとした疑問から、どんどんお話が広がっていって、とても楽しませていただいています。

そう言っていただいて、うれしいです。いろいろなかたの感じ方を知るのは楽しいですよね。

>ドラマって、原作を再現するためだけのものではないのですよね。
作り手の原作への愛情や、こうであって欲しいという思い、その人自身の人生、そういうものが響きあって、もうひとつの素晴らしい作品が生まれる。だから同じ作品が何度映像化されてもそれはその都度違ったものだし、ジェレミーのホームズは誰にも真似できない、たった一人のホームズなのだと思います。

ナツミさんの書かれるのを読んでいつも新鮮に感じるのことの一つは、原作から、そして個々の作品から受け継がれるもの、という視点と、その中での個々の作品の独自性、という視点です。私はジェレミーからホームズに入り、私のホームズ像はほぼジェレミーのみなので、その二つの視点がなかなか持てないのですが、ジェレミーやグラナダ・チームのこころの内で響き合ったもの、そして後の作品の作り手にも受け継がれたものを私も感じたいと願っています。

YOKOさんのホームズとワトスンの乗馬についてのお話、興味深く拝見しました。以前は気がついていなかったのですが、葉月さんが書かれていたので、私も気がついたのです。これについてはナツミさんのところにお邪魔してお話しようと思います。

ファンフォーラムで話題に出た馬の話、書こうかなあと思っていたところでした。こちらは馬を降りる時のことなのですよ。

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 RM

Author: RM
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