Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

ジェレミーはホームズとワトスンの両方を演じたことがある、数少ない俳優の一人である、ということはご存知の方も多いでしょう。(と書いたところで、他には誰がいるのかしら、と思いました。いつか調べてみましょう。)

いくつものインタビューで、ワトスンを演じた時のことをきかれています。自分はワトスンの方により似ていること、演じるのは楽しかったこと、くまのプーさんのように演じたこと、ホームズとワトスンの友情を理解するのに役にたったことなどを、それぞれのインタビューで答えていました。

たとえば1991年のLos Angeles Timesのインタビュー記事(http://articles.latimes.com/1991-10-19/entertainment/ca-714_1_sherlock-holmes-stories)では、「くまのプーさんのように演じました」と言っています。

"I adored playing Watson." He unrolled arpeggio bursts of laughter. "I played him like Winnie the Pooh."

"arpeggio bursts of laughter" という言葉、検索してもこの記事でしかみつからないのですが、直訳すれば、分散和音を奏でるように急に笑い出す、ということでしょうか、分散和音かどうかは別にして、ジェレミーがどんなふうに笑ったか、なんとなく想像がつくような気もします。

プーさんというのは、裏表のない性格で、でも頭の動きはまあ、あまりはやいとは言えない人物の代表、ということでしょうか。なぜプーさんなのかをくわしく説明しているインタビューに、まだ出会ったことがありません。Edward Hardwickeも何回か言っていましたが、ホームズと比べるなら、誰でも頭の回転が速いとはいえなくなってしまう、ということもあるでしょう。

ちなみに、ジェレミーは「くまのプーさん」が好きだったのかもしれない、と思ったりします。David Stuart Daviesがインタビューアをつとめた、雑誌Scarlet Streetでの最後のインタビュー(1996年発行の号に収載)で、ジェレミーが「もうホームズは演じません」というと、Davidが「ラジオやオーディオブックでもですか?」と尋ねるのに対して、「いえいえ、次は別のことをしましょう。くまのプーさんをさせて下さい!」 (No, no, no, no—let's move on. Let's do something else. Let me have a go at Winnie the Pooh!) と言っています。私もプーさんは大好きです。ジェレミーがプーさんのオーディオブックを読んでくれているのを想像します。

さて今日は、ワトスンをどのように演じたかという質問への、雑誌 Scarlet Streetの1992年のインタビューでの答えを引用するつもりではじめました。この答えはこのインタビューでしか読んだことがなくて、興味深く感じたからです。でもそちらは次回にまわします。

RM
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コメント

ジェレミーのワトスン観たかったです!

グラナダやBBCの倉庫(?)に未公開画像とかないですかね?!

プーさんはのんびり屋ではちみつ好きですが、
ポッコリお腹は(私の勝手な)ワトスンのイメージです(笑)

「ジェレミーがプーさんのオーディオブック」
想像したら(///∀///)顔がニヤケます。

次回楽しみにしてます♪

トビィさん、こんにちは。

>ジェレミーのワトスン観たかったです!

そうですね!映像化はされていませんが、宣伝用に撮られた写真をみる限りでは、ワトスンには格好良すぎたのではないかと思って、でもジェレミーのことだから、ちゃんとワトスンになりきったのだろうなあとも思います。

>ポッコリお腹は(私の勝手な)ワトスンのイメージです(笑)

おお、そうなんですか!

プーさんのお話を語ってほしかったですね。ご存知かもしれませんが、若い頃に「長靴をはいた猫」のナレーションをしたことがあって、とても楽しそうでした。

演技プランはプーさん?

RMさん、トビィさん、皆さん、こんばんは。

感覚的なことを見事に形として見せてくれるかと思えば、皆がいろいろと考えを巡らせてしまうような言葉を使う。ジェレミーが話す言葉は、とても興味深く、おもしろいですね。

くまのプーさんはあまりくわしくないのですが、ディズニーのキャラクター紹介では「のんびりや、食いしん坊、優しい、友達思い、勇敢…」等々書かれていますね。
ジェレミーのワトスンのイメージでしょうか?(笑)
後、皆に愛されるというのもあるのかな?

おっしゃるように、ジェレミーは「くまのプーさん」が好きだったのじゃないでしょうか。
ディズニーアニメの声をやりたいなんて話もありましたし。
こういうアニメーションなどが好きなのは、動物好きにも通じるかなあと思います。

>ご存知かもしれませんが、若い頃に「長靴をはいた猫」のナレーションをしたことがあって、とても楽しそうでした。

そうなんですか、それは知りませんでした。
楽しかったろうなあ。
子どもの感受性を持っているジェレミー、いろんなアイディアがあったでしょうね。

それにしても、ジェレミーに愛されるのは、キャラクターと言えど、羨ましいです(笑)

たまごさん、こんばんは。

>ジェレミーが話す言葉は、とても興味深く、おもしろいですね。

私もそう思います。ジェレミーのインタビューは私が読んでも面白いので、英語圏の人はもっといろいろ感じるのだろうなあ、と思います。

>ディズニーのキャラクター紹介では「のんびりや、食いしん坊、優しい、友達思い、勇敢…」等々書かれていますね。

なるほど!「食いしん坊」はグラナダ版ではそうだし、たしかにプーさんは「友達思い」で、皆に愛されていますね。

>ディズニーアニメの声をやりたいなんて話もありましたし。
こういうアニメーションなどが好きなのは、動物好きにも通じるかなあと思います。

そうでしたね!思い出しました。David Stuart Daviesによれば、アニメ映画は「Tarzan」だったそうですし(Sherlock Holmes Gazette, 1995)、June Wyndhams Daviesによれば、鹿か象の役希望でしたね (Rituals, 1995)。

「長靴をはいた猫」(1972) はLPです。絶版なので、音声ファイルがある場所のアドレスをここに書いてもいいでしょう。
http://jeremybrett.info/media.html
約26分の音声で、残念ながら、多分全体の半分か3分の1です。でも音質はとてもいいです。右クリックで保存できます。

以前の持ち主がこのサイトを運営していたころは、全体の音声からジェレミーのナレーション部分を取り出してつなげたものがアップロードされていました。これは音質はあまりよくありませんでしたが、ジェレミーの声の部分に限っては、おそらく全部をカバーしているようでした。当時ダウンロードしたものを持っています。ここをご覧のかたで興味がおありでしたら、bending_the_willow(アットマーク)yahoo.co.jpへメールを下さいませ。お返事は少し遅れるかもしれません。

ワトスン=プーさん!

RMさん、皆さん、こんばんは!

私は(ひょっとしたらホームズ以上に)ワトスンが好きなのですが、プーさんも大好きです!
「ワトスン=プーさん」のイメージに納得しました。どこか、人を安心させるところがあるのでしょうね(ぽっこりおなかも含めて…)。
これからワトスンの食事シーンを観る時は、プーさんとはちみつを思い浮かべてしまいそうです。

ところで"arpeggio bursts of laughter"ですが、ギターの「アルペジオ奏法」を聞けばジェレミーの笑い声を体感できるかも!という無理のある発想のもと、YOUTUBEのギターレッスン動画を漁っては目を閉じて聞いていた、アホな私です……
でも、なんとなく掴めたような気がしますよ!(人はそれを妄想と呼ぶのでしょうが)
日本語だと、「ころころ笑う」って感じでしょうか。

ナツミさん、こんばんは。

>私は(ひょっとしたらホームズ以上に)ワトスンが好きなのですが、プーさんも大好きです!

おお、ワトソニアンのナツミさんは、プーさんもお好きでしたか!コプタとの友情もいいですね。(コプタは長じてホームズになる...わけはないですね...。)

>これからワトスンの食事シーンを観る時は、プーさんとはちみつを思い浮かべてしまいそうです。

「ワトスンの食事」に関して、ナツミさんにうかがいたいなあと思っていたことがあったのです。ワトスンが食べることが好きで、まあ言ってみれば食いしん坊で、おなかがすくと子供にもどってしまうことでおこる、ちょっとにっこりしてしまうようなグラナダシリーズのいくつかのシーンについて、David Stuart Daviesか誰かが、シリーズの "running joke" と書いていて、なるほど英語でそういう言い方をするのだなあ、と思っていました。それで何となく、これは原作にはないものと思い込んでいたのですが、シリーズの "running joke" であるとともに、原作のどこかにもそれに相当する描写があるのでしょうか?

いつでもいいので、よければどうぞ教えてくださいませ。

>YOUTUBEのギターレッスン動画を漁っては目を閉じて聞いていた、アホな私です……

すごーい、その一途な探究心に大絶賛です!妄想なんて呼びません!なるほど、「アルペジオ奏法」といえばギターなのですね。私は自分がギターを弾かないので、自分が何とかひけるピアノの音を思い浮かべていました。「ころころ笑う」、いいですね。ジェレミーは本当に無邪気に笑うのですよね。

追記:これを書いてからつらつら考えているうちに、くまのプーさんは、プーさんとクリストファー・ロビンの友情の物語なのだと気づきました。

はらぺこワトスン

なるほど、その"running joke" はグラナダ版だけでなく、なんとなくワトスン共通のイメージなような気がします。

具体的には「ワトスンが食事をしたがるけれど、ホームズのせいで食べられない」という感じでしょうか。原作にはそういう場面はなかったような気がするのですが、寝食を忘れてしまうホームズの超人(変人?)ぶりを表すのにぴったりのエピソードですよね。
原作のどこかに「元ネタ」があるのかな?今、ぱっと思いつくのは、「緋色の研究」で朝食ができていないことにむっとしていたワトスンくらいなのですが、これは空腹だったからというよりは、退役直後で精神的に不安定だったから、という印象があります。
これからは、ワトスンの食事場面に付箋をしながら読んでみますね!何かわかったらご報告します。

>くまのプーさんは、プーさんとクリストファー・ロビンの友情の物語なのだと気づきました。

プーさんもコブタもイーヨも、みんなクリストファー・ロビンの大切な友達で、子ども時代の象徴ですものね。あの後クリストファー・ロビンも大人になって、ホームズのように天職を見つけて走り回るようになったのでしょうか。プーさんたちに代わるような、大切な人をみつけたでしょうか。

早速教えてくださって、ありがとうございます!

>なるほど、その"running joke" はグラナダ版だけでなく、なんとなくワトスン共通のイメージなような気がします。

ああ、ありがとうございます。それでは直接の元ネタと言えるようなところはみつからなくても、グラナダ版の「はらぺこワトスン」は、多分原作から離れたイメージではなく、シャーロッキアンにも違和感なく受け入れられるのですね。

>具体的には「ワトスンが食事をしたがるけれど、ホームズのせいで食べられない」という感じでしょうか。

はい、その例で思い出すのは「ボヘミアの醜聞」ですね。あるいは、しばしホームズも事件もそっちのけで、ワトスンは幸せそうにむしゃむしゃ食べているとか(「まだらの紐」)、事件で頭がいっぱいのホームズの前で、脳天気に食べながら、ホームズに食事をすすめるとか(「踊る人形」)、ホームズがただながめているもとで、ワトスンは食事にありついて、でもむちゃくちゃまずいとか(「プライオリ・スクール」)。

>今、ぱっと思いつくのは、「緋色の研究」で朝食ができていないことにむっとしていたワトスンくらいなのですが、これは空腹だったからというよりは、退役直後で精神的に不安定だったから、という印象があります。

そんなことが書かれているのですか!そして、精神的に不安定なんて、そんな頃もあったのですね。

>あの後クリストファー・ロビンも大人になって、ホームズのように天職を見つけて走り回るようになったのでしょうか。

私、何となくつらつらと考えているうちに、クリストファー・ロビンが、パラレルワールドでの子供時代のホームズみたいに思えてきたのです。

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