Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

このところ、ジェレミーの子供の頃のこと、ご両親のことを考えることが多いので、ジェレミーがご両親のことにも多く触れているインタビューから引用しようと思います。これはホームズ以前のインタビューということでも、珍しいものです。やはり圧倒的に、グラナダシリーズ開始後のインタビューが多いですから。

このインタビュー記事のタイトルは"The Real Jeremy Brett—Alive and Well in 'Exquisite Poverty'"です。訳せば「本物のジェレミー・ブレット ---『ひどい貧困』の中で元気にすごしている」といった感じでしょうか。「本物のジェレミー・ブレット」というのは、この記事中にある、ジェレミーをモデルにしたマネキン人形のことをふまえているのでしょう。(このことには、今回はふれません)。

(なお、このインタビュー記事の他の部分を、以前一度ご紹介したことがあります。
Annaのこと;1973年のインタビューから

今日の部分は、39歳のジェレミーの暮らしが想像できておもしろいです。そしてこの後、お母様とお金の話が出てくるのですが、今日はその前までです。

まず南アメリカでのヒッチハイクの旅行のことをほんの少し、そして最近ロンドンのCampden Hillの家に引っ越した、ということを話しています。Campden Hillの家を買うにあたっては、会計をみてくれている人からは無理だと言われたけれども、という話があって、それからが以下の部分です。


"The Real Jeremy Brett—Alive and Well in 'Exquisite Poverty'"
Interview by Kenneth Passingham
TV Times, February 24-March 2, 1973

「今は貧困の内に暮らしている、とでも言えそうな状態です。床にカーペットもないのですが、そのことも楽しんでいます。もし見事な家具付きの家だったら、もう興味がなくなっているかもしれませんね。前の家を出るのに特に未練がなかったのは、もう全部家具がととのえられて、することがなくなっていたからでした。誰でも、何かまだやり残しがあると、はりきってとりかかるものですよね。」

イートン校出身だと言うと、お金持ちで働く必要がない境遇だと思われる、と彼は言う。「まったくそんなことはありません。少なくとも私の場合は。」

「ああ、でも貴族のような暮らしをしてきました。すごい浪費家なんです。トマトを買いにいって、シャンデリアを買って帰ってきたこともありました。シャンデリアなんて買う余裕がないということが、全然思い浮かばなかったのです。

「お金は私にとってはやっかいなしろもので、全然うまくいきません。がんばってはいるのですが、お金自体には別に価値はなくて、ただ、ものを買うためには必要だ、としか思えません。

「お金をどうあつかったらよいのか全然わかりません。両親も同じでした。」

(原文)
"I live in what you might call exquisite poverty. I rather enjoy not having carpets on the floor. I might get complacent if the place were perfectly furnished. I was happy to leave my last house because it was all furnished and there was no more I could do. You must be left with some drive to do something."

He says that to tell someone you've been to Eton gives the impression that you have money and don't have to work. "It's a lie. At least, it is in my case.

"Oh, I've lived like a lord. Been a big spender. I went out for a pound of tomatoes the other day and came back with a chandelier. It never crossed my mind that I couldn't afford it.

"Money to me is a very complicated game and I'm not very good at it. I try very hard, but I regard it merely as a necessary means to an end.

"I've no idea how to look after it. And my parents had no idea either."



おもしろいでしょう。ジェレミーはインタビュー相手として、とてもおもしろかったと思います。こういう話をしてくれるのですから。ジェレミーと一日すごせるとしたら、どうしたい?という質問がフォーラムであったときに、ジェレミーがいろいろ話してくれるのを一日きいていたい、という人がいて、賛同を集めていました。

ここで出てくるCampden Hillの家は、多分、Gary Bondと共に住んだ家で、二人が一緒に住んでいたことは、この近くに住んでいた映画監督の John Schlesinger の伝記にも書かれています。二人はこの家で、親しい友人をむかえて楽しい時間をすごしたときいている、とGaryの友人は教えてくれました。お金がなくてもカーペットがなくても、幸せに暮らしていたのですね。そのことをきいて、私も幸せな気持ちになりました。

お金については、貯めることはあまり考えずに楽しく使うタイプだった、ということが推測できる他のお話としては、Jeremy Paulが「ジェレミーにおごるのは至難の業だった」と言っていることがあげられます。(「Granada Television: the first generation」という本に書かれていて、こちらの記事でご紹介しました。)いつでもジェレミーがおごる側だったのでしょう。特に、相手の役にたったり、そのひとが喜んでくれるなら、お金自体はどうってことはなかったのでしょう。

そして、こういうところはお母様ゆずりのものらしい、ということが、次回ご紹介するつもりのエピソードでわかります。

RM
関連記事

コメント

私もジェレミーと1日一緒に過ごせるのなら、
いろいろな話を聞かせて欲しいですね。
(その前に英語を勉強ですが(^△^;)

文章を読んで思ったのは、ジェレミーの人柄の良さ。
おおらかさ。
どんな環境でも楽しめちゃう(笑)

「トマトを買いにいって、シャンデリアを買って帰ってきたこともありました」
さすが、ジェレミー!!

>いろいろな話を聞かせて欲しいですね。

うふふ、トビィさんも同じですね。

>文章を読んで思ったのは、ジェレミーの人柄の良さ。
おおらかさ。

そうなんですよね。ジェレミーは何をしても何を話しても、こころの一番根っこのところで、まったく邪気がない、という感じがします。どうしてこういう人が、あんなにいろいろな複雑な人間を演じられるのか、人のさまざまな感情に対する洞察力を持っているのか、不思議な気がします。

>さすが、ジェレミー!!

同感!

は〜い、私もお話、聞きたいです!

RMさん、トビィさん、皆さん、こんにちは。
楽しいインタビューをご紹介くださって、ありがとうございます。

ジェレミーは本当になんて面白い人でしょう。
彼が話すと、何でも楽しそうに思えてきますね。
私もジェレミーの話をずう〜っと聞いていたいです。
でも、英語はねぇ……ははは(私もです、トビィさん・汗)
こうなったら、RMさんにぴったり、ついててもらいましょう!(笑)よろしくお願いしま〜す!m(_ _)m

>こころの一番根っこのところで、まったく邪気がない、という感じがします。

ああ、なるほど、まさにそのお言葉の通りですね。

>あんなにいろいろな複雑な人間を演じられるのか、人のさまざまな感情に対する洞察力を持っているのか、不思議な気がします。

そうですよね。
わかるということは、(すべてではなくても、ある程度)知っているということで、知っていながら、あのような輝きを持ち続けていられるというのはすごいことだと思います。

ところで、あとで、トマトを買ったのかどうかがとっても気になるんですが(笑)
トマト買うお金使っちゃったから、買えなかったのかなあ(^_^;)

>私もジェレミーの話をずう〜っと聞いていたいです。

おお、もうお一人、お仲間が!ところでさっき確認したら、もとの質問は「一日」ではなくて「2時間」でした!なんて謙虚なんでしょう。でも私たちは断固一日を希望しましょうね。

>こうなったら、RMさんにぴったり、ついててもらいましょう!(笑)よろしくお願いしま〜す!m(_ _)m

わはは、そういう誤解を招くだろうと思っていたのですが、私の、特にしゃべる方の英語は日本人の中級にも届かないんですよ。でもつくづく思うのですが、ジェレミーのおかげで怖いもの知らずになって、いろいろな国のジェレミーのファンと(口頭ではなく、文字ででですが)お話ができるようになりました。もうこうなったら、ジェレミーとだって!

>知っていながら、あのような輝きを持ち続けていられるというのはすごいことだと思います。

私もそう思います。本当に不思議で、そしてつきない魅力をもつ人だと思います。

>トマト買うお金使っちゃったから、買えなかったのかなあ(^_^;)

はい、そうだと思います!その日はトマトなしのミートソースとか、トマトなしの「ベーコンとトマトのサンドイッチ」とか。(うふふ、後者はジェレミーのレシピがLinda Pritchardの本にのっていますね。あ、トマトなしではなくて、トマト入りで。)

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://upwardjb.blog112.fc2.com/tb.php/353-9eb5a00b

 RM

Author: RM
コメントは承認後に公開されます。古い記事へのコメントも大歓迎です。2010年8月7日に始めました。
私の記事へのリンクはどうぞご自由になさって下さい。
和訳には間違いがあるかもしれません。最近は必ず英語原文を併記・またはアドレスを書いて読めるようにしていますので、どうぞそちらも参考になさってください。

全ての記事を表示する

11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08 

QR