Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

15年前の9月12日の朝、ジェレミーは眠りの内に静かにこの世を去りました。まず最初に、昨日英語圏のジェレミーファンのフォーラムに書き込まれた文章の一部を、次に15年前の新聞記事を紹介します。最後にEdward Hardwickeがジェレミーのことを語った言葉を記します。

ジェレミーはなんと多くの傷ついた人々を助け、慰め、励ましていることでしょう。この世を去ってからも。それはジェレミーがとても思いやりのある感受性のゆたかな人だからです。私たちはジェレミーの瞳をみつめるとき、輝くような笑みをみるとき、あの魅力的な声をきくとき、ジェレミーの内面を感じるのです。

私たちはみな、いわば機械なのだと言う人がいます。そして私たちは無から生まれ無に帰っていくと。でもジェレミーをみるとき、そんな説明はばかげていると思わずにはいられません。ジェレミーの愛情深い、輝く瞳の中にジェレミーの魂をみることができます。そして魂は決して失われることはないのです。」


このような文章を読むと、国の違いをこえて、なんと共通の想いをいだいているのだろう、と思います。ジェレミーを知って私が得たことの一つは、国や言葉をこえて、個人をこえて、ひとは想いを共有することができる、想いを伝えることができることを知ったということです。

次に紹介する1995年9月16日付けのカナダの新聞の記事は、ジェレミーが亡くなったことではじまり、途中でシャーロック・ホームズの魅力の解釈へとながれ、最後にジェレミーがホームズをどのようにとらえていたかを述べて終わりますが、最初だけ抜粋します。ジェレミーが亡くなった時のことを知らない私は、この日にどのようなことが起きたか、その一端を知って胸を打たれました。

「1891年にシャーロック・ホームズがスイスのライヘンバッハの滝に落ちて死んだと考えられた時、そのニュースは4日間たってロンドンの新聞の記事となった。そのホームズを演じた、もっとも記憶に残る俳優であるジェレミー・ブレットが今週ロンドンで亡くなった時、その知らせがここ、カナダの新聞の記事となるまでに3日間かかった。ブレットが亡くなった事は、The New York Timesでも私たちのこの新聞でも、木曜日まで印刷されることはなかったが、この知らせは火曜日(注、亡くなったのは9/12火曜日の朝。)の午後3時28分に、インターネットを通じて世界中をかけめぐった。そして最初のメッセージを受け取った人達、The Hounds of the Internetという名前のグループの人達は、1世紀前にロンドンっ子がしたと同じことをした。彼らは黒い喪章を腕につけて、悲しみをあらわしたのだ。

その後の3日間、電子メッセージが絶え間なく流れた。その中で、ブレットは来る新年にナイトの爵位を与えられる候補者の名簿に載っていたことが明らかにされた。また、彼の舞台での演技を観た人が、思い出を語った。英国の報道による死亡追悼記事をタイプして、インターネット上で伝えるものも多くいた。」

The Hounds of the Internetというのはシャーロッキアンのメーリング・リストで、当時と同様の形態かどうかは知りませんが、今もあるようです(http://www.sherlockian.net/hounds/)。今よりも国境をこえて情報が伝わるのが遅かった15年前、まず個人のレベルで、ジェレミーが亡くなったことが悲しみとともに伝わったのですね。そういう形で、ジェレミーは国をこえた人々をつなげたのですね。

でもジェレミーをしのぶ会で微笑みと感謝とが皆をつなげたことも、ここで思い出したいと思います。それで最後にEdwardがジェレミーのことを話している言葉も紹介します。先日紹介した「Mystery!: A Celebration」から、Edwardの言葉です。Edwardはジェレミーと一緒で楽しかったということを、ジェレミーをしのぶ会の時もふくめて、いつも話してくれます。

「ジェレミーを思い出す時はいつも、ジェレミーが笑っているのを思い出すでしょう。撮影現場はいつも愉快なことで一杯でした。ジェレミーが笑うとまわりにうつって、みんな一緒に笑いはじめるのです。ホームズとワトスンが一緒にやっていける一番の理由は、二人の間にユーモラスなことがたくさんあるということだ、と私たちは理解していました。」

RM
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コメント

>ジェレミーはなんと多くの傷ついた人々を助け、慰め、励ましていることでしょう。この世を去ってからも。それはジェレミーがとても思いやりのある感受性のゆたかな人だからです。

まさにいつも感じていることですが・・・こうやって改めて文章を読むと、喜び(と少しの哀しみ)で胸がいっぱいです。ご紹介ありがとうございました。
ナイトの爵位・・・そうだったのですか;;
BAFTAは、どうか追贈されますように。

ちびさん、ジェレミーがナイトの爵位を得て、Sir Jeremy Brettと呼ばれるように、とイギリスとアメリカの両方で同時発生的に推薦活動がおこなわれていたそうです。

ジェレミーは本当に不思議な人ですね。今でもこうして多くの人を助け、多くの人を結びつけ、多くの人に愛されていますね。

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