Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

カナダ人の俳優・劇作家・小説家のCharles Dennis (http://en.wikipedia.org/wiki/Charles_Dennis) という人が、自身のサイトに2011年5月23日の日付で書いている、Edward Hardwicke (エドワード・ハードウィック)を偲ぶ文章を最近みつけました。エドワードが亡くなったのが16日ですから、1週間後になります。「テッド・ハードウィックは先週『ツアー公演』に出た。(親しい友人の俳優が生涯の最後に舞台から去る時、私はこう表現する。)」という文章で始まります。

http://www.charlesdennis.com/www.charlesdennis.com/Paid_to_Dream/Entries/2011/5/23_edward_hardwicke.html

若い頃からエドワードを知っていた人の、こころのこもった文章です。1967年カナダでのThe National Theatreの公演で、大学生のチャールズ・デニスは、当時35歳のエドワードが喜劇を演じるのをみました。40年以上たった今でさえ、彼がみた内で一番おかしな、抱腹絶倒の演技だったそうです。モントリオールからトロントに公演がうつったときに、インタビューのためにエドワードの楽屋をたずねます。そこでエドワードからきいた、子供の頃の話がその後に書かれています。一つご紹介すると、お父様のセドリック・ハードウィックが出演した映画 "Stanley and Livingstone" を一緒に見に行って、セドリックが演じた Livingstone が映画の中で死んだのをみて大泣きしたエドワードを、セドリックは必死で慰めたそうです。自分はちゃんと生きていて、あれは演技なんだ、と。1939年の映画ですから、エドワードは7歳頃ですね。

さて、楽屋で1時間話してすっかり仲良くなって、エドワードは彼に、大学を卒業したらイギリスに来ないか、と言いました。イギリスには知り合いが一人もいないから、と彼が答えると、エドワードはあたたかい笑みをうかべなら、「僕がいるじゃないか」と答えたそうです。

これはまさに、ジェレミーとそっくりの、楽観的で前向きなあたたかさです!ジェレミーもカナダでの公演(この公演とは別のものです)で出会ったカナダの若い俳優をイギリスに誘っています。イギリスで成功したその俳優の自伝にかなりくわしく書かれているので、いつかご紹介したいと思っています。チャールズ・デニスもイギリスへ渡り、エドワードにも助けてもらって、仕事を得ることができました。

1988年には "Going On" という喜劇をチャールズが書いて、その舞台監督をエドワードに頼んでいます。この時エドワードはジェレミーと一緒に舞台に出ていましたが、この話にとても興味を示してくれました。1989年に、エドワードが演出してチャールズが俳優の一人として出演した舞台が上演されました。エドワードと一緒に仕事をするのはとても楽しかった、喜劇と劇演出に関して、エドワードが知らないことは何一つなかった、と書いています。

そして、「テッドがこの世を去ったことは私にとって、ご家族にとって、そして世界中の彼のファンにとって、大きな喪失である。」と結んでいます。

ここでご紹介した他にも、いくつかの興味深いエピソードが書かれています。また1989年の写真も一枚あります。

数十年エドワードを知っていた人が、エドワードのことを語る文章はほとんど読んだことがありませんでしたので、このようなこころのこもった文章を読むことができて、うれしく思いました。そして、エドワードはやっぱり喜劇が大好きで、舞台でも見事な喜劇を演じたり、演出をしたこと、純粋なこころを持っていて、お父様にもとても愛されて、そしてジェレミーとそっくりのあたかさを持っていたことなど、あらためて知ることができて、もちろんこの文章は悲しみの中で書かれたものではありますが、読んでこころがあたたかくなりました。

RM
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コメント

RMさん、みなさんこんにちは。

「エドワード」=「ワトスン」しか浮かびませんが、
前回のコメディを見てなんだか身近に感じられました。

どうしても主役のホームズ(ジェレミー)に話題が行きがちですが、
こうしてエドワードさんの色々な一面が見れて楽しいです。

「僕がいるじゃないか」なんて心強い言葉なんでしょう(^▽^)
ジェレミーが病気の時も、持前のユーモラスで勇気付けて
くれていたのでしょうね。
2人がプライベートでも仲が良かったのもうなずけます。

トビィさん、私も同じです。今回エドワードが出演した他の作品をみたり、こういう思い出話や追悼記事を読んで、エドワードがどういう人か、もっとわかった気がしました。

>「僕がいるじゃないか」なんて心強い言葉なんでしょう(^▽^)

これは私ははじめは意外だったのです。いえもちろん、こういうあたたかさが意外だったのではなくて、エドワードは思慮深くて穏やかで、よい意味で常識家だと思っていたので、はじめて会った大学生にこんなふうに、無謀とも言えるようなやり方で助力を申し出たことが意外に思えました(ジェレミーならやりそうなことだけど)。でもおっしゃるとおり、エドワードにはこういう力強さと前向きな気持ちがあるのですよね!だからジェレミーが揺れ動いたときも、ジェレミーのことを、そしてグラナダ・シリーズを支えてくれたのですよね。

>2人がプライベートでも仲が良かったのもうなずけます。

本当にそうです!

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 RM

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