Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

今日8月7日はEdward Hardwicke(エドワード・ハードウィック)のお誕生日です。そして私がこのブログをはじめて3年たちました。エドワードのお誕生日にブログをはじめたということに気づいたのは、昨年のこの日が終わる頃でしたから、今年はこの二つのことを思いながらこの日を迎える初めての年になりました。(そして、ワトスンの誕生日も1852年の今日という説があるのですね!さらに追記です。まるで元から知っていたように書いていますが、このことは去年の記事へのコメントでナツミさんに教えていただいたのでした!去年の記事を読み返していて気がつきました。

エドワードは本当にジェレミーの良き友人で、あたたかさにあふれた人でしたね。エドワードが亡くなって間もなく、エドワードを偲んで録音され配信されたPodcastの内容を思い出しました。"I Hear of Sherlock Everywhere" というPodcastのこの回はゲストとして、いずれもエドワードを個人的に知っていた、David Stuart DaviesとSteven Doyleが参加しています。David Stuart Daviesはご存知のように "Bending the Willow" 等を書いた人ですし、"Dancing in the Moonlight"の本の最初にはエドワードへの献辞を書いています。Steven Doyleも何冊かホームズ関係の著作がありますし、"A Study in Celluloid" を出版したアメリカの出版社の経営者でもあります。また、"From Gillette to Brett" という、4年に一回開かれているシンポジウムを主催しています。

この回のPodcastは以下のサイトで聴くことができ、ダウンロードもできます。
http://www.ihearofsherlock.com/2011/06/episode-33-remembering-edward-hardwicke.html

私がエドワードのお誕生日にあたって思い出したのは、Steven Doyleが31分25秒頃から話しだすエピソードです。"From Gillette to Brett"と名付けられたシンポジウムの第一回がアメリカで行われた時に、主催者であるSteven Doyleはエドワードにこの集まりへの参加を依頼します。自己紹介したり、共通の知人であるDavid Stuart Daviesの名前をあげたりして、来てくれるように頼みました。

でも当時住んでいたフランスからはるばるアメリカに行く決心をエドワードにさせたのは、 シンポジウムが開かれる週末がジェレミーの誕生日だったことだと思う、というのです。32分8秒から、そのことを話しています。そしてエドワードは "Well, we'll do it for him."と言ったそうです。

今回このエピソードを思い出したので、以前訪れたことがある、2003年の"From Gillette to Brett"のサイトに行ってみました。それがこちらです。エドワードは赤いセーターですね。
http://www.sherlock-holmes.com/gillette_brett.htm

もう一カ所、このシンポジウムに参加した人が書いた文章と写真をみることができるサイトです。こちらにも赤いセーターのエドワードの写真が3枚あります。
http://bakerstreetdozen.com/symposium.html

以前来た時は見落としていたのですが、ここにこのような記述がありました。抄訳と、原文の引用です。


ハードウィックはあたたかさに満ちたやわらかい語り口で話し、共演者であり友人でもあったジェレミー・ブレットのことを話す時には特にそうでした。病気を抱えていたせいで、ブレットは共に仕事をする上で、いつも何の問題もないということはなかったはずですが、ハードウィックがブレットをこころのそこから好きだということがはっきりと伝わってきました。最後にハードウィックは、翌日がブレットの誕生日だということを私たちに告げました。私たち全員が立ち上がって拍手を送り、ブレットへの賞賛をあらわしました。

Following the final break of the day, and another door-prize draw, we took to our seats to hear Edward Hardwicke. In a variation from the other speakers that day, Hardwicke's presentation took the form of an onstage interview hosted by the ever-versatile David Stuart Davies. The soft-spoken Hardwicke spoke with great warmth, particularly when discussing his late co-star and friend, Jeremy Brett. Although Brett, due to his illness, was not always the easiest person to work with, there is no mistaking the genuine affection that Hardwicke has for the man. After David Stuart Davies guided interview, questions were taken from the floor and finally it all came to an end when Hardwicke reminded us that the next day was the anniversary of Brett's birthday. For the second time that day, the audience expressed their appreciation with a well-deserved standing ovation. And on that note, the presentations wound to a close.



エドワードはジェレミーが本当に好きだったのですね。エドワードの言葉をきっかけに、ジェレミーのために皆が立ち上がって拍手を送ったのを知って、とてもうれしくなりました。

ところで、ジェレミーのお誕生日は11月3日で、2003年の11月3日は月曜日でした。このシンポジウムが11月2日の日曜日に行われたのなら、上にあげたPodcastの内容共々、日にちがあうのですが、上の2番目であげたウェブサイトの記述がただしければ、エドワードが話したのは11月8日の土曜日なのです。もしそうなら、エドワードはジェレミーのお誕生日を11月9日と勘違いしていたのでしょうか?上に抄訳をあげた記録が間違っていて、実際はエドワードは「明日が」お誕生日、とは言わなかったのかもしれません。あるいはもしかしたら、ジェレミーが亡くなった9月の「9」がエドワードの記憶にすべり込んで、「11月9日」になったのかもしれません。あるいは、"The Dying Detective" 撮影終了パーティはジェレミーの60歳のお誕生日パーティを兼ねていたそうなので("Bending the Willow"より)、その日にちが11月9日だったのかもしれません。

でも、Podcastで語られた内容と、参加した人の記録を読んで一番こころうたれるのは、ジェレミーが亡くなって8年たっても、ジェレミーのお誕生日をエドワードがとても大切に思っていた、ということですよね。おそらくエドワードの記憶の中にずっとジェレミーのお誕生日のことがあったのでしょう。

「エドワード、あなたがジェレミーのお誕生日を大切にしたように、たとえ日にちを間違えても、私もあなたのお誕生日を大切にします。そしてこのブログを続けている限りは、日にちも間違えないと思います。だってこの場所を始めた日なんですもの。」

RM

追記:覚え書きも兼ねて。
ワトスンの誕生日にはいくつか説があり、そのうちで1852年8月7日というのは、 William S. Baring-Gouldが "Sherlock Holmes of Baker Street: A Life of the World's First Consulting Detective" (1962) に書いたものだそうです。この日本語訳が「シャーロック・ホームズ―ガス燈に浮かぶその生涯」
http://www.amazon.co.jp/dp/4309460364)ですから、いつか読んでみたいと思います。

以下はワトスンの誕生日のいくつかの説について、記述があるウェブサイトです。
http://thenorwoodbuilder.tumblr.com/post/49196124038/more-birthdays
http://always1895.net/post/28887649071/watsons-birthday-august-7-1852
http://www.sherlockpeoria.net/Report_pages/HWRArticleArchive/WatsonsBirthday.html
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コメント

RMさん、こんばんは。
今日はエドワードの誕生日だったのですね!
そして、RMさんのブログも祝・3年
お二人とも、おめでとうございます☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
エドワードの人柄の良さは誰が見てもすぐにわかりますよね。
エドワードはジェレミーにとってかけがえのない人で、出会わなければ、ジェレミーの病気は悪化の一途を辿りましたよね。
ワトスンがエドワードで良かった。
ジェレミーを大切に思ってくれて、私からもありがとう。エドワード。

トビィさん、こんばんは。

>お二人とも、おめでとうございます☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

ありがとうございます!今日もここでトビィさんとこうしてお話できて、とても幸せです。

>エドワードの人柄の良さは誰が見てもすぐにわかりますよね。

本当にそうですね。そしてそれは、後期のワトスンにぴったりでしたね。ジェレミーが "Both Watson and Ted are gentle men as well as being gentlemen."(ワトスンもテッドも、紳士であるとともに優しさにあふれた人間です)と言ったように。

デイビッドとエドワードと、それぞれ本当に良い時に、ジェレミーのホームズの傍らにいてくれたと思います。

おめでとうございます!

わあ、出遅れてしまいました!(夏休みをとった途端に暑くなって、私もa relactant heroなのです…)
ブログ3周年おめでとうございます!

ワトスンのお誕生日にはこんなに色々な説があるのですね!3月31日説も楽しいですね。
エドワードの間違い(?)を検証するRMさんは、まるでワトスンの記述の矛盾に説明をつけようとするシャーロッキアンですね~!

余談ですが、私もちょうど「ガス燈に浮かぶその生涯」をアマゾンで買って読み終わったところなんです!
エドワードとワトスンの誕生日(の一説)が同じなこともそうですが、こんな偶然が到るところに転がっていることに偶然突き当たると、「この世界は楽しいところだなあ」なんて思えて、少し元気が出ますね!

ありがとうございます!

ワトスンのお誕生日のこと、昨年教えていただいたのでしたね。でもいろいろな説があることに、私もびっくりです。3月31日説、アドレス書いておきながら、ふーんそんな説もあるのね、というところで止まっていましたので、さっき中身を読んできました。「まだらの紐」のストーナー嬢が訪ねて来た前日の1883年3月31日にワトスンの30歳の誕生日を二人で祝っていたのですね!そしてワトスンが生まれたのは1853年3月31日の夜から4月1日の朝にかけてで、どちらが正しいか両親もわからなかったので、エイプリル・フールを避けたというわけですね!いやあ、おもしろい、こうやっていろいろなことを考えるのが、シャーロッキアンの楽しみ方なんですね。

>エドワードの間違い(?)を検証するRMさんは、まるでワトスンの記述の矛盾に説明をつけようとするシャーロッキアンですね~!

私もあの間違い(?)の理由をいろいろと考えながら、こうやっていろいろな可能性を考えるのも楽しいなあと思っていたのです。正解にたどりつくのが目的ではない楽しみ方ですね。

>ワトスンの記述の矛盾

ワトスンの誕生日が両親にもはっきりしなかった点について、"Like their son, the Watsons were never very good with dates — it's genetic, you see." と言っているのが面白かったですね。

>こんな偶然が到るところに転がっていることに偶然突き当たると、「この世界は楽しいところだなあ」なんて思えて、少し元気が出ますね!

本当ですね!毎日の暮らしの中で誰かと偶然にちょっと目があってにこっとする、その幸せと同じですね。

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