Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

"A true drama-queen";Nickolas Grace のジェレミーを偲ぶ言葉(1996)より」の記事でご紹介した、Nickolas Grace(ニコラス・グレイス)の追悼文から、もう少し引用します。ニコラスは「犯人は二人」でBertrand(ベルトラン)を演じた俳優です。


Scarlet Street, vol.21, 1996.

Nickolas Grace
Bertrand (THE MASTER BLACKMAILER)

ジェレミーはエレガントで、いつも公の場所では完璧な服装でした。私たちが最後に共演したのは1992年で、私は(ロンドンの)ウエスト・エンドでCole Porterを演じていましたが、ジェレミーは彼のホームズ・シリーズに出てくるフランス人の策士家で悪役、ベルトランの役を引き受けないか、と言いました。スケジュールはつまっていて、撮影の日はマンチェスターに通わねばなりませんでしたが、ジェレミーはいつもの上手なやり方で、理をつくした議論によって監督のPeter Hammondを納得させてくれました。

[...] He was an elegant man, always immaculately dressed in public life. We last worked together in 1992, when I was playing Cole Porter in the West End, and Jeremy suggested that I should take on the scheming French villain, Bertrand, in his SHERLOCK HOLMES. It was a tough schedule, as I had to commute to Manchester each day, but Jeremy was in his element, sparring intellectually with the director, Peter Hammond. [...]



最初のところ、「エレガント」には誰も反対しないでしょう。でも「いつも公の場所では完璧な服装でした ("always immaculately dressed in public life")」のところ、テレビ番組に出演することは "in public life" には入らないということですね、多分。いえ、あのいつもの服装のジェレミーも大好きですが(うふふ)。パーティでのジェレミーは素敵だったでしょうね。たとえば病院を抜けて参加したグラナダ・ホームズ10年のパーティでも、a dashing Victorian theatre cloak(格好いいヴィクトリア時代の劇場用マント)を着て、19世紀の雰囲気を身にまとっていた、と Sherlock Holmes Gazetteの1994年夏号にあります。

その後の、ニコラスに役の提案をしたところの記述、はじめから配役の決定にジェレミーが関わっていたかはわかりませんし、多分ある程度決まってからの話だと思いますが、こうして仲間の俳優にも監督にも働きかけていたということを、具体的にはじめて知りました。そして「理をつくした議論で ("sparring intellectually")」というところ、ジェレミーが情の人であるばかりではなく、理の人であることもあらためて感じました。ニコラスがどのようにこの役に適任か、彼のスケジュールでもどんな風にすれば撮影に支障をきたさないかを説明したのではないかと想像します。

RM

追記:ニコラス・グレイスが演じたベルトランは、確か出番は3回で、内2回はホームズ・ワトスンと一緒でした。2回目は、ダンサーがフレンチカンカンを踊っている、キャパレーのような場所、3回目はミルヴァートンのものだったアテネ像を競り合う競売の席です。最後の場面からのスクリーンキャプチャです。

TheMasterBlackmailer2.jpg
TheMasterBlackmailer3.jpg



関連記事

コメント

RMさん、こんにちは。

>ニコラスは「犯人は二人」でBertrand(ベルトラン)を演じた俳優です。<

ジェレミーに夢中で出演していた記憶がないのですが、
(ニコラスさん、ごめんなさい!)ちゃんとチェックします。

エレガントなジェレミーを想像すると顔が自然にニヤけてしまいます。
英国紳士スーツマニアの私としてはジェレミーのビシッ!
と決めた着こなしは何度見ても惚れ惚れします。

もちろん、いつもの服装のジェレミーも私も大好きです(ウフッ♪)

>病院を抜けて参加したグラナダ・ホームズ10年のパーティでも、a dashing Victorian theatre cloak(格好いいヴィクトリア時代の劇場用マント)を着て、19世紀の雰囲気を身にまとっていた<

「オペラ座の怪人」phantomが一瞬浮かびましたが、とても似合いそうです。
また顔がニヤリ( ̄▽ ̄*)

>ジェレミーが情の人であるばかりではなく、理の人であることもあらためて感じました。<

自分の役だけではなくて、いつも役柄に適任な俳優仲間を考えて、みんなにチャンスの場をくれているのですね。

トビィさん、うふふ、私もはじめ「ベルトランって誰だっけ」と思いましたよ!追記に画像をあげました。ジェレミーのいろいろなエピソードを教えて下さったことへの感謝もこめて。(もちろん、ジェレミーの画像も一緒に。えへへ。)

>英国紳士スーツマニアの私としてはジェレミーのビシッ!
と決めた着こなしは何度見ても惚れ惚れします。

スーツもいいですね!私はDavid Burkeと一緒で二人ともスーツ、というあの写真が大好きです。二人とも格好いい!http://jeremybrett.info/behind/imgpages/image013.html

グラナダ・ホームズ10年のパーティでマントをはおっている写真は、画質の悪いものしかないのですが、今度みつけたらご紹介しますね。パーティで素敵な服装なのは、ジェレミーの美意識とともに、パーティに参加している人に楽しんでもらいたいという気持ちもあるのだろうなあと思います。

ジェレミーに関わるいろいろなエピソードを読むにつけ、俳優達は(もしかしたらイギリスの舞台出身俳優達は)一般によく助け合っているという感じがします。ジェレミーは特にそうだったのですね。

続けてこんばんは。

RMさん画像ありがとうございます。

「犯人は2人」観ました。確かにいましたね!

オークション会場で、ワトスンの問いにちゃんとホームズが、
「高貴な家の執事」って答えてました。
今度からホームズの話はちゃんと聞くようにします(´ω`)

>俳優達は(もしかしたらイギリスの舞台出身俳優達は)一般によく助け合っているという感じがします。<
TVだとNGを出したら撮り直しができますが、
舞台ってやり直しができない分、お互いにフォローしあったり、
特別な絆がありそうですね。

こんばんは!

おお、さっそくご覧になったのですね!オークション会場でのホームズも印象的でしたね。今回あらためて私もこの作品を観て、以前は見逃していた部分で、興味深いところをたくさんみつけました。

>TVだとNGを出したら撮り直しができますが、
舞台ってやり直しができない分、お互いにフォローしあったり、
特別な絆がありそうですね。

ああ、確かにそうですね!その一瞬が全て、という感じは、舞台の方がありそうですね。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://upwardjb.blog112.fc2.com/tb.php/494-3c9b3682

 RM

Author: RM
コメントは承認後に公開されます。古い記事へのコメントも大歓迎です。2010年8月7日に始めました。
私の記事へのリンクはどうぞご自由になさって下さい。
和訳には間違いがあるかもしれません。最近は必ず英語原文を併記・またはアドレスを書いて読めるようにしていますので、どうぞそちらも参考になさってください。

全ての記事を表示する

11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08 

QR