Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

英国ドラマ好きの方たちにとっては、ここのところのBBC発の話題と言えば、 "Sherlock" の放送日程が霊柩車(!)によって披露されたことと、その少し前の11月23日に "Doctor Who" の50周年記念のエピソードが放送されたことでしょう。

前者についてはナツミさんのブログの「#SHERLOCKLIVES」に、いつものように原作のお話もまじえて書かれています。特に、BBCのスタッフへの心からの賛辞として、ドイルの原作での「(前略)ワトスン君はよく知っていますが、私はとかく芝居がかりにやらないじゃいられない癖があるもんで……(海軍条約文書事件・延原謙訳)」を引用していらしたのがうれしくて。ジェレミーがホームズのことを "He can be a bit of a drama queen" と言うとき、そしてNickolas Graceがジェレミーのことを "A true drama-queen in the best sense!" と言うとき、ここを思い出していましたから。ホームズもジェレミーもBBCのチームもこういうところは似ていて、いい意味で、時にちょっと芝居がかっているのですね!

後者の "Doctor Who" については、私は一話も観たことがなく、本来ならここで話題にすることもなかったはずでした。それにも関わらずこんなふうに始めたのは、50周年記念ときいて、4代目のドクターのTom Bakerがジェレミーのことを語っている言葉を思い出したからです。検索したところ、Tom Bakerは50周年記念エピソードにもカメオ出演したそうですね。(http://www.thatswhatyouget.co.uk/doctor-who-50th-surprises/

"Doctor Who"は日本語のWikipediaによれば「世界最長のSFテレビドラマシリーズ」で、「主人公のドクター(Doctor)と呼ばれる異星人が地球人の仲間とともに時空を自由に行き来して、旅をする道中で遭遇した、地球や他の惑星で起こる理不尽な外敵侵略、タイムパラドックスを防ぐために奔走する」のが一貫したストーリーだそうです。そして1974年-1981年にかけての4代目のドクターのTom Baker(トム・ベイカー)は「よく動く大きな瞳と、滑舌のよいロジカルな議論の奔流で周囲を翻弄する。歯をむき出してニンマリ笑う仕草は特に有名」ということです。彼の大きな写真がある、BBCの50周年記念サイトのページはこちらです。
http://www.doctorwho.tv/50-years/doctors/fourth-doctor

トム・ベイカーはジェレミーと重なる時期にThe National Theatre Company に在籍していました。1934年生まれですから、ジェレミーの一つ下です。その彼のオフィシャルサイト内のフォーラムに以前はQuestion Roomというスレッドがあって、そこでは彼がファンの質問に答えていたようです。現在は閉じられていますが、そのアーカイブがあって今も読むことができます。その中の、2010年にある人がジェレミーのことを尋ねた質問とトムの答えを読めるのがこちらです。
http://www.tom-baker.co.uk/forum/viewtopic.php?f=21&t=412

その中で彼はジェレミーについて、こう言っています。


ジェレミーは魅力にあふれていて、意地悪な気持ちをまるで持たない人でした。やさしくて、おかしくて、美しい声で歌いました。役者であることが大好きでした。今まで僕が観た中で最高のシャーロック・ホームズだと思います。Charles Kay、Ronald Pickup、Derek Jacobiの親しい友人でした。


「やさしくて、おかしくて、美しい声で歌いました」というのは、"He was sweet and funny and sang beautifully"を訳しました。 この3つが並ぶところ、うれしくなります。以前エドワードの言葉として「ジェレミーのことを思う時はいつも、ジェレミーが笑っているのを思い出すでしょう」というのを挙げましたが(「ジェレミーを語る言葉」)、それに負けないくらい素敵なジェレミー評ですね。

ジェレミーもこう言われて、すごく喜ぶと思います。私も誰かにきかれたら、こう言いましょう。「ホームズを演じているジェレミー・ブレットって、どんな人?」「やさしくて、おかしくて、美しい声で歌う人なの!」ホームズとしての姿しか知らない人は、目を白黒させるでしょうか?

「意地悪な気持ちをまるで持たない」("there was no malice")という感じも、よくわかる気がします。

トム・ベイカーとジェレミーはThe National Theatre Companyの後も会う機会があったようで、ジェレミーの定宿であるマンチェスターのMidland Hotelで1990年か91年にディナーを楽しんでいた、という元ウェイターの話を以前紹介したことがあります。
マンチェスターのMidland Hotelについて(1)

なお、ジェレミーの親しい友人として名前があがった三人のうちのはじめの二人は、グラナダシリーズでも共演しています。Charles Kayは「這う男」、Ronald Pickupは「バスカヴィル家の犬」に出演しました。彼らはNational Theatreの50周年記念トークに出演していて、Charles Kayはジェレミーの名前を2回あげてくれていました。
ジェレミーの80回目のお誕生日、そしてNational Theatreの50年

また、Derek Jacobiは「ジェレミーにBAFTA賞を!」の活動の支持者の一人でした。

RM
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コメント

RMさん、こんにちは。

「DoctorWho」言えば数年前、NHKで放送していたのを観たことがあります。
確かドクター役はディビッド・テナント(DoctorWho10代目)
でCONVERSEのスニーカーが似合うイケメンの俳優さんでした。

まさか今も続いているなんて、日本でいう「サザエさん」的な感じなのかしら?

誰かが、どこかでジェレミーの話をしてくれるのは嬉しいですね。
ジェレミーのこと「やさしくて、おかしくて、美しい声で歌いました」
的確な表現!!
私も誰かに聞かれたら、そう答えますね!


トビィさんはご覧になったのですね。デイビッド・テナントは「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」に出ているのをみたのが最初(で今のところ最後)なのですが、あの目、表情、すべて印象に残っています。彼のドクター、観てみたいです。

そうですね、「サザエさん」みたいな感じなのかもしれませんね。大人も子供も好きで長く続いていて、日本に住む人ならほとんど誰でも知っている、というところが。

>誰かが、どこかでジェレミーの話をしてくれるのは嬉しいですね。

同感です!それで嬉しくなって、こうして記事にしたくなるのです!

>ジェレミーのこと「やさしくて、おかしくて、美しい声で歌いました」
的確な表現!!

この三つが並ぶというのが素敵ですよね。"sweet"ときて "funny" ときて、最後に "sang beautifully" ですもの!(って、繰り返しちゃいました。)

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 RM

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