Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

そう、ジェレミーってこういう人なんですよね、と折々に思うのですが、「こういう人」のところには、その時々でいろいろな言葉が入ります。その一つが、励ますひと、元気づけるひとです。

先日「『レディー・フランシスの失踪』撮影時の失敗映像(再掲)」を書いたとき、その元の記事をさがすために、Edward Hardwicke(エドワード・ハードウィック)が亡くなった頃の記事を読み返していました。その中に、"The Ritual"のジェレミー追悼号にエドワードが書いた文章を引用したものがありました。
The Secret of Sherlock Holmesの全幕の音声と、Edwardの言葉

和訳を少し修正して再度引用します。


The Secret of Sherlock Holmesのリハーサルがはじまる前に、「僕にはできない」とジェレミーに何度も電話しかけたのを覚えている。もう何年も舞台にたっていないし、二人芝居ということに少しおじけづいていた。でも結局電話しなかった。彼が聞き入れないことはわかっていたから。

ジェレミーはいつも前向きで楽観的で、まわりの人を元気づけてくれた。グラナダ・シリーズでデイビッドが抜けた後に僕がはいった時もそうだった。ジェレミーにとってひどく困難な時だったはずなのに、どれほどの心遣いとやさしさを示してくれたことか。

I remember that before we started to rehearse The Secret of Sherlock Holmes I went to the phone several times with the intention of telling Jeremy that I couldn't do it - I hadn't been on a stage for several years and found the idea of two-handed play somewhat daunting. In fact I never picked up the phone. I knew Jeremy wouldn't hear of it.

Jeremy was always positive, optimistic and so encouraging. It was much the same when I joined the series after David had left. It must have been a very difficult time for Jeremy, but you would never have guessed. His concern and care were overwhelming.


The Ritual, Autumn 1995 (No. 16)


これを読み返した時に、3月末にイギリスの新聞 The Guardian のウェブサイトで読んだ、Martin Clunes(マーティン・クルーンズ)の言葉を思い出しました。エドワードとマーティンとでは状況が違いますが、励ますひと、前向きな気持ちにさせてくれるひととしてのジェレミーを書いているという点では、同じように思えたのです。

マーティンに関しては以前、彼の伝記の中でジェレミーに触れている箇所をご紹介しました。
Martin Clunesの伝記(2010);その1
Martin Clunesの伝記(2010);その2
Martin Clunesの伝記(2010);その3

マーティンは特に喜劇俳優として有名ですが、喜劇だけではなく、たとえば"Inspector Morse"(インスペクター・モース)のシーズン6エピソード2の"Happy Families"で、ジェレミーの最初の奥様であるAnna Massey(アナ・マッシー)と共演しています。最近では動物をめぐるドキュメンタリー番組のホストでも有名です。(ドキュメンタリー番組でのマーティンにふれた、この記事にある写真はなかなかいいですね。)

マーティンの母親がジェレミーの母方のまたいとこになります。(以下の引用箇所に先立つところには、マーティンの母親がジェレミーの姉または妹のように書かれていますが、間違いです。)マーティンの父親は有名な俳優でしたが、マーティンが8歳の時に亡くなりました。マーティンは1961年生まれで、ジェレミーの息子のデイビッドが1959年生まれですから、ジェレミーにとっては甥のようだったかもしれません。マーティンとデイビッドは今でも親しいようで、デイビッドの一家がよくマーティンの家にくることが、今日は引用しない箇所に書かれていました。

マーティンは父の死後、寄宿学校に行きましたが、そこでの辛い経験についてはこの記事でも少し触れていますし、いくつかのインタビューでも話しています。

それでは、The Guardian からの引用です。

Martin Clunes: My family values
The Guardian, Friday 28 March 2014
http://www.theguardian.com/lifeandstyle/2014/mar/28/martin-clunes-doc-martin-my-family-values


ジェレミーは本当に素晴らしいひとでした。わくわくするような魅力にあふれたひとで、いつも、僕はすごいんだって感じさせてくれて、自分に自信を持たせてくれました。つまり、人生において自分はちゃんと正しい道を歩んでいるって思うことができました。ジェレミーはまわりに大きな力を与えるひとで、僕たちはみんな彼が大好きでした。

(少し意訳しました。大きな間違いはないことを願っています。いつもながら原文もあわせて引用します。)

He was an absolutely lovely man. Very exciting and glamorous, he'd always make me feel amazing and full of confidence; like I'd picked the right thing to do in life. He was a real force and we all loved him.


少年期や青年期には、特有の迷いや劣等感があるものだと思います。寄宿学校でいじめられていた頃も、俳優をめざす時も、俳優になってからも、自分はこれでいいのか、と悩むことがあったのでしょう。でもジェレミーと一緒にいるといつも気持ちが前向きになったのでしょう。ジェレミーはマーティンに、自分は大丈夫だという自信を持たせてくれたのですね。ジェレミーってやっぱりこういう人なんですよね。ますますジェレミーのことが好きになります。

RM
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