Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

ナツミさんちの縁側にお邪魔しておしゃべりしたことを、「勝手に連動企画」として、出典も含めてもう少しくわしくお話しようと思います。

ナツミさんのブログの記事はこちらです。

僕のドクター

その最初の方で、グラナダ版の「赤髪連盟」でのジェレミーの「ソファの背をひらり」に触れていらっしゃいます。ちょうど最近読んだインタビューで、ジェレミーがこのシーンについて話していて興味深かったので、そのことをコメント欄でお話しました。なお、その時にはナツミさんの記事の主題である、ドクターとしてのワトスンについてもちょっと書きました。それにナツミさんが返事してくださったなかで、Edward Hardwickeのワトスンと、David Burkeのワトスンについてお書きになったことに、まったく同感でした。

でも今日はドクターのことではなく、ホームズのことを書きます。ドクターのことについては、ナツミさんの記事とコメント欄をどうぞお楽しみください。

それではジェレミーの言葉です。SHRはインタビューアです。これに先立つ部分でジェレミーは、自分の中に自分自身のホームズをみつけることについて、話しています。


SHR: 自分自身のホームズをみつけるって言うとき、あなたのホームズのうちのどのくらいが、シャーロック・ホームズはこうだと自分で思っている姿で、どのくらいが自分自身なんですか?

Brett: 頭脳は僕じゃないですね、だって頭脳なんて持っていないんですから(笑)。勢いよく動きまわっているのは、かなりの部分、僕です。だから「赤髪連盟」でソファの背をひらりと飛び越えるシーンは大好きでした。息子があの後で電話をくれて、「だいぶ気が楽になってるでしょう、お父さん」って言ってました。

SHR: When you speak of finding your own Holmes, how much of your Holmes is what you believe Sherlock Holmes to be and how much is you?

Brett: Well, the brain isn't me because I'm brainless. (Laughs.) The dashing about is rather me. I mean I loved in "The Red Headed League" when I was allowed to jump the sofa. My son rang me after that and said, "Dad, you're obviously feeling better."


The Sherlock Holmes Review, Vol. 1, Nos. 3/4, 1987


ジェレミーの息子さんのデイビッドは、ジェレミーがプロデューサーからホームズ役の話をきいたときにも一緒で、最初は引き受けるのをためらっていたのを知っているし、その後も父親が、自分はホームズとは全然違うからホームズを演じるのには向いていないと思っていることも知っていたはずなので、"You're obviously feeling better"を「だいぶ気が楽になってるでしょう」と訳しました。この訳でニュアンスがあっていることを願っています。

デイビッドは、勢いよくソファを飛び越えるホームズの中にいつもの父親をみて、「そんなふうに自分が出せるようになってほっとしたでしょう」と父親のために安心したのではないでしょうか。

ここの部分の簡単な引用と、私のこの解釈に対して、ナツミさんは「『ひらり』にお父さん自身の姿を見て安心してくれる息子さんがいるのは、とても幸せなことですね」と書いてくださいました。私も同じ気持ちです。この父子がお互いを理解しお互いを誇りに思っていたことを、ジェレミーの言葉の端々や、二人を知る他の人の言葉の中に感じることができます。

このインタビューのこの部分は、そういう父と子のつながりを感じさせてくれましたし、私たちの大好きな「ソファをひらり」のシーンをジェレミーも好きだということ、ジェレミーはもともと「ひらり」とそこにあるものを飛びこえちゃうような性質(たち)だということも教えてくれて、楽しく嬉しく読むことができました。

RM
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コメント

連動企画、ありがとうございました!

こんにちは。私も縁側からお邪魔します!

連動企画、ありがとうございました。私の記事の方にも、こちらの記事へのリンクを貼らせていただきました。

あの「ソファをひらり」は、息子さんが「ああ、お父さんらしいなあ」と思ってしまうくらい、ジェレミーの素の部分なのですね!
きっと、おうちでもいろいろなものをひらりと飛び越えていたのでしょうねえ。

そんなお父さんと過ごす時間は、とても楽しかったのでしょうね。まるで子ども同士のように、一緒に跳ねまわって遊ぶ日々があったのかしら。息子さんの思いやりあふれる言葉から、それがうかがえます。(少なくとも、厳格で話しづらいお父さんに対して出てくるコメントではありませんよね。まるで、息子さんのほうが保護者みたい!)
RMさんが訳してくださったデイビッドの言葉から温かい父子の関係を知ることができて、ほのぼのと嬉しい気持ちになりました。


お呼びたてしちゃいましたが、来てくださって嬉しいです!

ナツミさん、いらっしゃいませ!リンクもありがとうございます。

>あの「ソファをひらり」は、息子さんが「ああ、お父さんらしいなあ」と思ってしまうくらい、ジェレミーの素の部分なのですね!

そうみたいですね!

>そんなお父さんと過ごす時間は、とても楽しかったのでしょうね。まるで子ども同士のように、一緒に跳ねまわって遊ぶ日々があったのかしら。

ジェレミーはデイビッドの誕生を喜んで、すごくかわいがっていたみたいですし、ジェレミーとAnna Masseyが離婚した後も、父子はしょっちゅう会っていたようです。デイビッドは、父は週末には僕を連れ出したと言っていますし、一緒に長い旅行にも出ていたことをジェレミーが話しています。

そして、ジェレミーは小さい頃からいたずらっ子だったけど、デイビッドもすごかったみたいなんですよ!そのあまりのいたずらぶりに、劇作家で俳優のNoël Cowardの日記で「頭を斧でかち割りたい」なんて書かれています。これもまた記事にしようかしら。(こうやってお話するたびに連想が広がって、書きたいことが増えていきます!)

ジェレミーはそのいたずらぶりにも、にこにこしていたでしょうね!

>まるで、息子さんのほうが保護者みたい!

お互いが大人になると、子供というのは時に保護者の顔も見せるようになるのかもしれませんね。そういえば、最初にホームズ役の打診をうけた時にデイビッドが同行したというのも、ちょっと保護者みたいで面白いですね。「息子」兼「友人」兼「保護者」みたいな感じでしょうか。いい父子だったんですね。

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 RM

Author: RM
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和訳には間違いがあるかもしれません。最近は必ず英語原文を併記・またはアドレスを書いて読めるようにしていますので、どうぞそちらも参考になさってください。

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