Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

ジェレミーとRobert Stephens(ロバート・スティーブンス)のことを前回書きましたので、もう少し続けてみます。ジェレミーがロバートのために、ギターを弾きながら歌を歌ったそうなのです。ジェレミーはギターを弾いたんですね!

かつて活発だったLiveJournalのコミュニティ"For Fans of Jeremy Brett"への2007年の投稿が情報源です。
http://jeremybrett.livejournal.com/119227.html

もともとはこの本に書かれていたそうです。
Chichester 10: Portrait of a Decade
By Zsuzsi Roboz and Stan Gebler Davies (1975)

これはすでに絶版ですが、イギリスのアマゾンで古本を扱っていて、最も安い値段が0.01ポンドですから2円以下ですね!もっとも送料がかかります。
http://www.amazon.co.uk//dp/0706701941
日本のアマゾンではこれよりはかなり本体の値段はあがりますが、やはり古本を購入できます。
http://www.amazon.co.jp/dp/0706701615

私は思い立って昨日購入しましたが、もちろんまだ届いていません。もう本棚に入りきれないのにとも思いますが、本は欲しいと思った時には買うべし、ですよね。

アマゾンに本の内容の説明がないですし、上記の投稿にも部分的にしか書かれていないので、本の題名その他から推測して書くのですが、もしも大きく違っていたら、本が届いたところで訂正します。

"Chichester 10: Portrait of a Decade"という題名から推測して、これは10年間のうちにChichester Festival Theatreの舞台にたった俳優のポートレートを集めたものだと思います。1962年にこの劇場の最初の公演がおこなわれたそうなので、62年からの10年間という可能性が高いです。以下の二つは、この劇場に関するWikipediaのページです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Chichester_Festival_Theatre
http://en.wikipedia.org/wiki/Chichester_Festival_production_history

ジェレミーは63年に二つの演目に出演しています。
http://www.cft.org.uk/1963
Saint Joan (1963)
The Workhouse Donkey (1963)

LiveJournalへの投稿者の説明によれば、この本ではZsuzsi Robozという画家が絵(線描画)を描いていて、そこに説明の文章がつけられているそうです。ほとんどの場合絵は一人につき一枚だけど、ジェレミーの場合は2枚あったそうで、その絵も投稿の中にあります。

さらに、ジェレミーについて書かれている文章を引用してくれていますので、その一部を和訳します。英語の原文は元の投稿をご覧ください。少し写し間違いがあるようですので、ここにその英文を孫引きするのはやめておきます。
http://jeremybrett.livejournal.com/119227.html


この本を作る時に、ブレット氏は友人のスティーブンス氏のために、とても大きな手助けをしてくれた。スティーブンス氏は絵のモデルとなっている間、じっとしていることが難しかった。それでブレット氏は自分のギターを持ってきて、その間ずっとフォークソングを歌った。「僕はじっとすわっているのは全然かまわないんです。慣れていますからね。兄の一人が画家なんです。でもじっと座っているのは2分間でもうんざり、という人もいますね。覚えているだけの歌を全部歌ったみたいです。少なくとも彼を静かにしておくことができましたね。」

フォークソングのいくつかは南アメリカの歌で、南米大陸を六ヶ月間放浪した時に覚えたものだった。その間、ブレット氏の名前を人々がきくことはなかった。「親しい人以外は全く気がついていませんでした。そうやっていなくなってしまうなんて、どうかしている、二度と仕事ができなくなるだろうって言われていました。でも旅から帰った日に"A Voyage Round My Father"の役の話がきて、その夜には(この劇の脚本を書いた)John Mortimerと会ってお酒を一緒に飲んでいました。」



ジェレミーがロバートのために、ギターを弾きながら歌っているところ、想像してみてください!まるでライブコンサートか何かのように、すごくまじめに歌ったのでしょうか、それとも子守唄か鼻歌のように、小さな声で歌ったのでしょうか。

ジェレミーがピアノを弾くのが好きらしいということは、以前ご紹介しましたが(「補遺、備忘録 その6(日本での訃報、ピアノ」))、ギターも弾いたとは知らなかったので、それも知ることができてうれしかったです。LiveJournaのコメント欄でも、元々の投稿者が「ジェレミーがピアノを弾くのは知ってましたが、はじめて、ギターを弾くと書かれているのを読みました」と言っています。

この本は1975年発行で、南米から帰ってきた後でジェレミーが出演した"A Voyage Round My Father"の公演は1971年です(リンク先に1枚写真があります)。ですから画家がロバートの絵を描いたのは、71年から75年の間のことなのでしょう。

これはもしかしたら、ロバートが二度目にジェレミーの家に転がり込んで、ジェレミーが親身に面倒をみていた時のことなのかもしれません。ロバートは三度目の結婚相手で関係がこじれていたMaggie Smithと1972年に舞台"Private Lives"で共演しています。そこでも関係は修復できず、二人のいさかいに困った劇場支配人兼プロデューサーがジェレミーに電話をかけて助力を頼み、ロバートはジェレミーのNotting Hillの家で6ヶ月を一緒にすごしたことが、前回ふれたロバートの自伝"Knight Errant"に書かれています(Jeremy Brett Informationにこの部分の引用があります)。ジェレミーの家ですごした二度とも、ロバートは精神的に追いつめられて、アルコールにおぼれていたようです。もしその頃画家のモデルになったのだとしたら、ジェレミーはロバートの荒れたこころを鎮めるやさしい子守唄のように、フォークソングを歌ったかもしれませんね。でもこのあたり、本が届いてロバートの絵につけられた文章を読むと、全然違うことがわかったりするかもしれません。

俳優Gary Bondはジェレミーのある時期のパートナーだったと多くの人に信じられていますし、私もそう思っていますが、Garyの友人によるとジェレミーはNotting Hillの家にはGary Bondと住んでいたということなので(「この世を去る時まで続いたGary Bondとの友情」)、ロバートがいた六ヶ月間を三人の俳優はどんなふうに過ごしていたのだろうと思います。劇場を第二の我が家とする俳優達が深い友情で結ばれていることを、ジェレミーのことをいろいろと知る中で感じていますので、おそらく三人は理解し合い助け合いながら過ごしていたのではないかと想像します。

ジェレミーの南米の旅について、そしてその時のものではないかと私が勝手に推測している写真については、以前こちらでふれました。この鋭い目をした野性的なジェレミーの姿も、ジェレミーの持つ別の一面をあらわしていると思います。
南アメリカでのヒッチハイクの旅; Desert Island Discs (1991) から (1)

RM
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コメント

ギター!

驚きました、ギターですか!
ギターは、初耳です!
というか、弾けるレベルというのが、スゴイ!

ギターは、学校の授業でやらされたんですが、ちょっとでも弾こうと思えば、最低でも音階の位置とコードのいくつかは自在に操れないと駄目ですよね。
それを聞くに堪えるレベルにするためには、すごい練習量が要るとおもうのですが、一体いつ練習していたんでしょうか。
ジェレミーもイートンなどの学生時代から?
しかもフォークソングだなんて!そこも初耳。
今までのイメージと違うので、良い意味でびっくりです。

ジェレミーのプライベートって、ホームズ時代が充実して残されてあるので、大人なイメージですが、
こうして若い頃はギターでフォークソング歌っていたなんて、なんか良いですね♪
ちゃんと若い頃があったんだなぁと微笑ましいです。
ほっこり素敵なエピソード、有り難うございます♪

私もびっくりしました!

りえさんも驚かれたのですね。ギターの話ははじめてききました。

りえさん、授業でギターを弾いたのですね。私は独習用教則本を片手に、ぽろんぽろん、くらいでした。ジェレミーはいつどこで、はじめてギターを手にしたのでしょうね。イートンかもしれないですし、ドラマスクールでという可能性もありますね。

>しかもフォークソングだなんて!そこも初耳。

南アメリカのフォークソングも含まれていたということですから、旅の途中に耳できいて覚えたのでしょうか。音楽に関して勘が良いのでしょうね。

>今までのイメージと違うので、良い意味でびっくりです。

考えてみれば、ジェレミーには始終驚かされます。マイ・フェア・レディのフレディがジェレミーということを知って声をあげて驚きましたし、メリー・ウィドウの映像をみて、茫然自失しましたし。

>ほっこり素敵なエピソード、有り難うございます♪

わあ、そう言ってくださって、ありがとうございます!

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 RM

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