Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

今回は1994年3月19-25日号のRadio Timesという雑誌に載ったインタビューの中から、若い頃のジェレミー、そしてホームズ撮影中のジェレミーにとって、ミッドランドホテルがどういう場所だったかを語っている言葉を紹介します。最終話の「ボール箱」のイギリスでの放映の日にちは「Television Sherlock Holmes」には記載がありませんが、これを日本で翻訳した「NHKテレビ版シャーロック・ホームズの冒険」によればこの年の4月11日ですから、インタビューは最後の作品が放映される前ということになります。でももう撮影はすんでいたのではないでしょうか。(追記参照)ジェレミーは自分が演じるホームズは今放映中のシリーズで最後だと言っていて、実際にそうなってしまいました。ちなみに最後の放映日の前日の4月10日は、フランス・シャーロック・ホームズ協会のティエリ・サン・ジョアニ氏の記録が正しければ、ベーカー街のセットでパーティが行われ、ジェレミーがレジオン・ドヌール勲章を授与されることがわかった日で、この時の模様はテレビで放映されたそうです。この頃ジェレミーは入院していて、入院先を出てパーティに参加したそうです。

このインタビューでは以前の入院の後の退院時のことも話していて、これについてはこの記事の最後で少し触れました。とても心に残る部分です。それはあらためて紹介することにします。

ジェレミーがミッドランドホテルのレストランに入ってくるところから、記事ははじまります。インタビューアとの少しのやりとりの後の部分から、抜粋して紹介します。

「ああ、my angel」ジェレミーはウェイトレスに話しかけた。「darling、僕が欲しいのはね、チーズを少しのせたジャガイモだよ。そして一番搾りのオリーブオイルもね。」ジェレミーは今はホリデイ・インに姿をかえた、かつての高級ホテルを見渡して、ため息をつきながら言った。「親友のロバート・スティーブンスと私は、俳優になってすぐの頃、その窓に鼻をおしつけて、いつかここに泊まるような俳優になろう、と言い合ったものです。だから私はいま夢の中で生きているようなものなのです。この地は、多くの人と出会って人生について論じ合い、才能を高め合った、俳優のゆりかごのようなところでした。すばらしいゆりかご、でもいつでも活発で、ほこりが舞い上がっているような。やあ、my darling、元気だった?」もう1人のウェイトレスに話しかけながら、持ってきたパンを断った。「私は大好きな人たちに囲まれて、だんだん元気になっていますよ。北の方の人たちは、一度その人のことをみとめれば、南の方の人たちよりもずっと心を開いてくれると言ってもよいのです。私たちはちょっと気取った話し方をするでしょう。最初は私のことを、仕事を横取りするいやなやつと思ったかもしれないけれども、いったん受け入れてくれると、みんな本当にあたたかいのです。あまりにはやくここに戻ってこなければならなかった時も、彼らと共にいることで精神的に救われました。ここにいると家に帰ってきたような気がします。」

この頃、このホテルは経営母体が代わり、一時はthe Holiday Inn Crowne Plaza Midland Hotelと名前をかえていたようです。このインタビューで「ホリデイ・インに姿をかえた」と言っているのはそのためだと思います。

ジェレミーはウェイトレスとも仲良しだったのですね。「my angel」とか「my darling」とか呼びかけられたら素敵ですね。ジェレミーにとって、撮影時にこのホテルに缶詰になって、結果的にJoanの最期の日々となってしまった時間を一緒にすごせなかったのは、大きな悔いとなりました。でも一方で、ジェレミーにとってこのホテルは、若い頃もホームズの頃も、特別な意味を持つ場所、我が家のような場所であったことを知って、うれしく思いました。

今回の記事のファイルは、「For fans of Jeremy Brett」のこのページにあります。記事のタイトルは" I need to look in the mirror to see what I'm actually like." (自分がどんな人間か、鏡を眺めてみなければ)。

今日ははじめて、kwoutという「Webページの一部を画像化して切り取り、引用できる」ツールを使ってみます。画像をクリックすると上でリンク先を紹介した記事のページにとびます。この画像もリンク先にあり、おそらく同じ記事に使われたものだと思います。


RM

追記:Bending the Willowによれば、最後の作品の読み合わせが暮れに、撮影は1月におこなわれたようです。ですからこれは最後の撮影の時のインタビューなのだと思います。
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