Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

後回しにしていたのを書くだけの余裕ができたので、1975年のThe Guardianから前々回引用した部分で思い出した事など、ぼちぼちと書いてみます。

まず、少ない服を着られなくなるまで着るということと、ひじがすり切れたセーターの話から連想したのはEdward Hardwickeのジェレミーを語る言葉です。以前「ジェレミーの白いカーディガン」の記事中で引用したときは原文を書いていなかったので、原文併記の上で再度、ただし訳を一部変えました。

「ジェレミーのお気に入りで、よく着ていた服は、黒いカシミアのセーターと白いコットンのズボンでした。ある日私がスタジオについたとき、ジェレミーもタクシーから降りるところでした。前にかがんで運転手に代金を払ったその時、何回も何回も洗濯して長く着ている白いコットンのズボンの、ウエストの布が残りの部分から破れて、ズボンのそこから下の部分が地面に落ちたのです。ジェレミーはズボンと格闘しながらなんとか衣装部屋に入って行きましたが、その時のジェレミーのあの笑い声はリバプールまできこえていてもおかしくありません。」

'Jeremy's favourite outfit in which one usually found him was a black cashmere sweater and white cotton trousers. One day I was arriving at the studio and Jeremy was getting out of a taxi. As he leant forward to pay the cabby, the waistband of this particular much-laundered pair of white cotton trousers parted company with the legs, which fell to the floor. Jeremy then struggled into Wardrobe where his laughter could have been heard in Liverpool.'

Bending the Willow
by David Stuart Davies

前々回引用した1975年のThe Guardianの記事にあった、ギリシャからのあの白いカーディガンは、「ジェレミーの白いカーディガン」で書いたように1974年から1988年まで目撃(うふふ)されていて少なくとも14年は着ていたのですが、あれは丈夫でひじに穴があいたり、どこか破れたりしていなかったのでしょうね、多分。

そして17歳の時のはじめてのスーツというのは多分あの、Brettという名前の元になったスーツですね。このスーツの話は何度か話しているのを知っていますが、1991年の"Desert Island Discs"のインタビューではこんなふうです。RDとあるのはインタビューアです。

RD: それなら「ブレット」という名前は、どこから来たんですか?

JB: スーツの上着の内側からなんですよ!父が僕にはじめてのスーツを作ってくれて–––実際は二着だったんですが–––それがウォリクシャーのウォリックにある「ブレット」という仕立て屋のものだったんです。イングランドの地図の真ん中にピンをさしたら、そこがウォリクシャーです。その仕立て屋から名前をもらいました。父はそのことを喜んだので、それでよかったんです。


RD: Where did you get the name "Brett" from in that case ?

JB: The inside of my jacket! My father had my first suit made for me—actually two—by a tailor called Brett of Warwick in Warwickshire. Warwickshire, if you put a pin in the centre of a map of England, that's exactly where it is. So I took the name from that, and it pleased my father, so that was good enough.

From "A thrilling time" published by JBSF

スーツから名前をとったことは知っていましたが、私が知っている中では、あのスーツは父親が作ってくれたものだ、実際には二着作ってくれた、と言っているのはこのインタビューだけです。そしてそのスーツを41歳の時も持っていたのですね。

このスーツではないかとも想像できるスーツを着て、父親と一緒に歩いている写真があります。この写真を私がはじめてみたのはLiveJournalのファンコミュニティ"For Fans of Jeremy Brett"でだったのですが、2009年のこの記事からは残念ながら今では写真がなくなってしまいました。でもまずはこのページのコメント欄から引用します。
http://jeremybrett.livejournal.com/209568.html

私ちょっと思ったんですけど... 写真のジェレミーのスーツは、"Brett and Co." (ブレット社)のスーツかもしれないなんて、思います?

ああ、そういえばその可能性がありますよね!そうかもしれないですね。


私もこの写真をみたとたんに、そう想像したんです。

それでその写真ですが、私がLiveJournalで見た写真(後述するように雑誌の記事中の写真)と同じものがアップロードされている最近のページは、たとえばFacebookのこちらです。ぼんやりしていますけど。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10202712193740514

いかがでしょう。父親からはじめてのスーツを作ってもらった17歳からそう間もない頃のジェレミーにみえませんか?ちなみにジェレミーの髪の分け目を考えると裏焼きじゃないかと思うのです。車の向きからみてもあやしいんじゃないかと思うのですが、スーツの前打ち合わせがよく見えないので断言はできません。

なお上記二つのページのどちらにも、この写真がもともと載っていた雑誌名などの情報も、写真のキャプションもきちんと書かれていないので、記録として書いておきます。それでなければ、このぼんやりした写真はジェレミー・ブレットの写真ではなく、ジェレミーという名の別人のものかもしれないとも言えますし。

Why Sherlock Holmes Nearly Killed Jeremy Brett
TV Times, March 5-11, 1994

この号の雑誌の表紙と、記事のタイトルが書かれたページ
http://www.crazyaboutmagazines.com/ourshop/prod_625439-TV-Times-magazine-Emma-Forbes-and-Phillip-Schofield-cover-511-March-1994.html

キャプション:
ジェレミーは俳優になることで、元軍人の父(上にあるのはジェレミーと一緒の50年代の写真)にショックを与えてしまった。しかしジェレミーの俳優人生はすばらしいものになった。

Jeremy Shocked his soldier father (above with Jeremy in fifties) when he became an actor. But his career flourished [...]



1975年のThe Guardianの記事中のジェレミーの言葉にもどると、父の乗馬ズボンを持っているというのもはじめて知って、うれしくて微笑ましいエピソードでした。お父様は1965年に亡くなっているので、この1975年のインタビュー時には、亡くなった後も10年間乗馬ズボンを持っていたことになります。

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