Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

もう一つ、この法案の内容についてふれてみます。ただし私は専門家ではありませんから、間違ったことを書いているかもしれません。前回は客観的に検証可能な事実、あるいは事実から論理的に導かれると思われることのみを書いたつもりですが、今回は見解も含みます。(追記:「間違ったこと」というのは、今回思い違いにもとづく個人的「見解」があれば訂正するという意味です。ただし、前回書いたことの中身には個人的「見解」は含めていないはずです。)


1. この法案は日本のために必要なのではないか。

必要だとは思いません。集団的自衛権の容認を必要だと思うひとの多くがあげる論点に、ほかの国が攻めて来たらどうする、領土をとられたらどうする、というものがあります。これは集団的自衛権ではなく、個別的自衛権を行使する場合にあたります。

武力攻撃を受けた国が自衛のために武器をとる権利が個別的自衛権、自国がまったく攻撃を受けていないのに、他国同士の戦争で、より関係の深い方の国のために武器をとる権利が集団的自衛権です。

(追記:他国同士の戦争に参加することが、日本のために必要だという意見、世界のために必要だという意見もあります。私は必要だとは考えず、かえって害をなすと思います。ごく短いですが、この後の3参照。)


2. これで日本は戦争に近づき、戦争による死者が(まず自衛隊に)出るか、それともより平和に近づくか。

戦争に近づくと考えます。これは安倍首相の次の言葉からも明らかだと思います。

集団的自衛権の「問題点」を一気に学ぶ
伊勢崎賢治『戦場からの集団的自衛権入門』から
SYNODOS, 2015.08.11

安倍内閣はどうしてそんなに集団的自衛権にこだわるのか? どうやら、首相の頭の中には「アメリカとの双務性」という言葉があるようです。

安倍首相は2004年に『この国を守る決意』(扶桑社)という対談本を出しています。(中略)また、安倍首相は同著でこうも言っています。

「軍事同盟というのは血の同盟であって、日本人も血を流さなければアメリカと対等な関係にはなれない」

この「血」というのは当然、ご自分の血ではなく「人」の血―自衛隊の「血」です。安倍首相が言う「双務性」が達成されるには、自衛隊に死者を出す必要があると言っているのです。


つまり、同盟国アメリカの戦争のために死者を出すことでアメリカと対等になる、というのが安倍首相のこの本の中での考え方です。その考えがそのあと変わったとは思えません。


3. たとえ日本に死者が出ても、世界の平和に貢献できるからいいのではないか。

アメリカは今まで間違った戦争をしてこなかったでしょうか?


4. 自衛隊はどこにでも行くのではなく、危険な地域には行かないのではないか。

今までは非戦闘地域に限られていましたが、この法案では「非戦闘地域」の概念はなくなりましたので、「現に戦闘行為が行われている現場」以外なら世界のどこへでも行けます。間もなく戦闘行為がはじまりそうな場所でも。また「後方支援」といいますが、その「後方」なる場所にいれば、攻撃を受けないと思えるでしょうか。


5. 徴兵制は現実のものになるか。

なるかもしれない、と思います。自衛隊員が激減するならば、徴兵制以外に手はあるでしょうか。憲法で禁止されているからあり得ないと言うかもしれませんが、憲法を時の内閣が解釈変更してしまう実例が今まさにおこりつつあります。


この法案の中身の点から、自問自答してみました。

RM
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