Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

オペレッタThe Merry Widowを紹介する二回目です。全体のあらすじは前回簡単に書きましたが、これからはジェレミーの歌をたどりながらお話の内容を紹介します。配役やCDについても、少しお話しします。

お話の筋、ジェレミーの台詞、歌の歌詞を知りたくてウェブを検索する途中で、Google Booksでこの本をみつけました。Google Booksについては今まで2回ご紹介しましたが、時々このようにうれしい情報源となってくれます。(追記:本の中身を以前は読めたのが、残念ながら今は読めなくなってしまいました。2011年11月記)この本はドイツ語から英語へChristopher Hassallという人が翻訳したもので、今回のものは歌詞も台詞もかなりこれに忠実なことがわかりました。後で気がつきましたが、番組の最後に画面上に名前が出てきます。このかたは1963年に亡くなっていて、BBCでの放映は1968年ですから、この放映のために作られたのではなく、もともとあった翻訳だということになりますが、英語で上演されるときに一般によく使われている版なのかどうかはわかりません。

それではBBCで放映された番組での、主な登場人物と配役からご紹介します。

アナ (大富豪の未亡人)Mary Costa
ダニロ伯爵(ツェータ男爵の部下で、公使館の書記官)Jeremy Brett
ツェータ男爵(架空の小国ポンテヴェドロの在フランス公使)Derek Hammond-Stroud
ヴァランシエンヌ (ツェータ男爵の妻)Joyce Blackham
カミーユ(パリの伊達男) Ryland Davies

ジェレミーをのぞく4人は、ウェブでオペラ歌手としての経歴やディスコグラフィをすぐに調べることができるような、有名な歌手です。4人の中で少し異色なのはアナ役のMary Costaで、オペラで44の役を演じた名ソプラノ歌手であるとともに、ディズニーの「眠れる森の美女」のオーロラ姫の声優をつとめたそうです。このようなプロの歌手にまじって堂々と存在感と魅力を発揮したジェレミーに、あらためて驚嘆します。ドイツでダニロを30年以上演じた俳優がいたそうですが、この人はもうあたり役で、誰も文句はいわなかったでしょう。ジェレミーにとってこれは映像としてはただ一度の機会、大きな挑戦だったことでしょう(この他に後で述べるように、LPのために録音をしています)。

また、歌を歌わない「マイナーな役」は役者がつとめたと、当時の番組紹介記事にありました。たとえばダニロ登場シーン後、少し酔っているダニロを休める場所までつれていく公使館職員は重要な脇役の一人ですが、歌わないこともあって俳優が演じることも多いようです。今回はReginald Barrattが演じていて、この人は後年、Picture of Dorian Grayでもジェレミーと共演していますが、Dorian Grayではジェレミーと共に出るシーンはなかったようでした。

The Merry WidowはCDが今でも入手できることをご存知の方も多いでしょう。以前りえさんがこちらで紹介して下さいました。このCDは録音が1968年の6月28日と7月8日におこなわれ、録音スタジオはロンドンのAbbey road スタジオのStudio Oneとなっています(ちなみにビートルズがアルバムAbbey RoadをAbbey road スタジオで録音したのは、1969年4月からだそうです)。BBCでの放映は1968年のクリスマスですから、当然この録音はテレビ放送と同じキャストだと思っていたのですが、ジェレミー以外の主要キャストは全員がBBC版と違うことに気づいて驚きました。たとえばアナ役はJune Bronhill、やはり有名なソプラノ歌手です。ジェレミーは他の人ではかえられないと高く評価されていたことをうれしく思うのと同時に、録音と録画の両方の機会でたくさんの一流オペラ歌手と共演できて、ジェレミーは幸せに思っただろうなあ、と想像しました。

それではジェレミーの歌と、お話の内容を紹介します。前回書いたように、ジェレミーの初登場シーンはPart 2の5分20秒くらいです。ダニロは少し酔って、パーティ真っ最中の公使館に到着です。ダニロは夜はパリの高級クラブのマキシムに入りびたってシャンパンを飲み、フレンチカンカンを踊る踊り子達と楽しくすごしているのですが、上司のツェータ男爵に呼ばれたのです。ダニロはハンサムでチャーミング、人生の一瞬一瞬を楽しむタイプのようです。ただマキシムにこれほど夢中なのは、アナとの恋が結ばれなかった悲しみから逃れる気持ちがあるのかもしれません。また、第二幕でのダニロの表情をみていると、単に陽気なハンサム、というだけでない、感受性の豊かさと性格の深みを感じます。でもここでは美しくて魅力的なダニロをただただ感嘆してながめるのみです。くるっとまわりながら部屋を横切り、シャンペンを手にして香りを楽しむ、あの素敵なシーンでは

At Maxime's once again
I swim in pink champagne,
When people ask what bliss is
I simply answer, "This is!"
(マキシムではピンクのシャンペンの中でおよぐよ。
幸せとは何かときかれたら、
これこそが最高の幸せだと答えるのさ!)

と歌い、その後マキシムの踊り子の名前をたくさんあげます。
それから酔いをさましに、部屋を出て行きます。

ジェレミーファンが耳できいて書き取った歌詞はこちらのサイトに載っていますが、一部不明としている歌もあって、そんな時はGoogle Booksでみつけた歌詞の出番です。

下はこの歌のシーンでのジェレミーです。クリックすると少し大きくなります。このシーンの魅力は静止画では伝わりません。どうぞ映像でごらんください。ご覧になったかたは、前回お話したように私が呆然としたのがわかっていただけると思います。そしてもう、ただただ幸せになります。
TheMerryWidow14-1.jpgTheMerryWidow15-1.jpgTheMerryWidow16-1.jpg

こんなペースではいつご紹介が全部終わるかわかりませんが、ゆっくり楽しみながら書いていきます。

RM
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