Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

The DeputyについてGoogle Booksで読めるものを二つご紹介しましょう。一つはあるイギリスの俳優が親しい人への手紙の中でジェレミーの演技をほめているもの、もう一つはアメリカの雑誌に載った、この芝居の社会的な反響に関する記事で、ジェレミーの写真もみることができるものです。

Sir John Gielgudはイギリスの名優の一人、ジェレミーが画家のBasil Hallwardを演じたThe Picture of Dorian Gray (1976)で、Lord Henry Wottonを演じた俳優と言えばおわかりになるかたも多いでしょう。この俳優の手紙を集めた本が出版されています。

Gielgud's Letters: John Gielgud in His Own Words
Edited by Richard Mangan
http://www.amazon.com/dp/B004GHN2OO

この本をジェレミーの名前で検索すると数ページがヒットしてなかなか興味深いのですが、The Deputyについてはこちらのページに書かれています。1964年3月17日の手紙で、Paul Anstee宛となっています。
https://books.google.co.jp/books?id=-1ZL9cJnpeEC&pg=PT181&q=deputy%20jeremy

Paul Ansteeは英国の新聞Telegraphの追悼記事によると、John Gielgudのある時期の恋人だった俳優で、舞台デザインやインテリアデザインも手がけた人で、この手紙の頃は恋人同士ではなく信頼できる友人という関係になっていたようです。
http://www.telegraph.co.uk/news/obituaries/culture-obituaries/theatre-obituaries/8047032/Paul-Anstee.html

手紙からの引用です。

The Deputyの舞台を見にいった。EmlynはひどかったけどRoubenの舞台デザインは美しかったよ。芝居はこころを打つもので、ジェレミーはとてもよかった。それとあと一人か二人、よい演技をした。全体としては見事な出来というほどではないけどね。大成功しているよ。

We went to The Deputy [by Rolf Hochhuth]—Emlyn [Williams] awful—beautiful décor by Rouben. The play impressive and moving—Jeremy [Brett] very good, and one or two others, but it is a bit cheap as a whole—an enormous success.


新聞や雑誌の劇評もいいけど、名優が親しいひとへの手紙の中で、若いジェレミーをほめているのがうれしいんです。ジェレミーより年長の俳優が1964年に率直な意見を書いている手紙を51年後の今読むと、時というものが厚い壁ではなく時折向こうが透けてみえるカーテンのようにも思えてきます。


もう一つはアメリカの雑誌Lifeの1964年3月13日号の記事です。
Homage and Hate for 'The Deputy'
LIFE 13 Mar 1964
https://books.google.co.jp/books?id=HVQEAAAAMBAJ&pg=PA28

一番上に劇中の1シーンの写真が大きく載っています。手前にジェレミーがいますね。法王やその側近達に、ユダヤ人を救うために動くことを訴えて聞き入れられなかった時の様子でしょう。そしてその下には劇場の外に集まって叫ぶ人たちの写真があります。キャプションです。

叫ぶ人たち---150人ほどのカトリック、プロテスタント、アメリカのナチス同調者までもが、The Deputyの初日に劇場の外にそれぞれ集まった。彼らの叫び声は上演中の劇場の中まできこえた。

YELLING PICKETS. Some 150 Catholics, Protestants, even U.S. Nazis parade at Deputy's opening. Their shouts were heard inside during play.


このように社会的な反響を呼び起こした劇だったのですね。一部のキリスト教徒は、キリスト教やカトリックや法王を侮辱する劇として、ナチス同調者はナチスに抵抗した若い司祭をもちあげる劇として、この劇の上演を嫌悪したのでしょう。そのようなひとたちが極端な行動に走りかねないということで、記事本文中には"[D]etectives search the house daily for bombs."(刑事が劇場の中に爆発物がしかけられていないか毎日チェックした)とあります。

このような背景を知ったところで、自分の身にも危険が及んだことを話しているジェレミーの1964年当時のインタビューから、一部を今度(次回?)引用しようと思います。

RM
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