Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

前回引用した、子供のころよく踊っていたという箇所のすぐ後です。これは「最後の事件」の撮影のあとアメリカにもどっていた時のインタビューですから、インタビューアもアメリカの人です。イートン校の説明をしているのはそのためです。

学校に行っていたころ、ソプラノの声でした。イギリスの有名なパブリックスクールの一つ、イートン校に行っていたんです。その歌声でなんとか学校生活を切り抜けていたんですが、変声期にはいると、その取り得がなくなってしまいました!

大げさすぎるといつも言われていました。少年聖歌隊員の中のトップだったので、ソロは全部私が歌っていたんです。ひどく劇的に歌い上げて、気持ちを高ぶらせていました。

あるカレッジの美しい礼拝堂での夕べの祈りの時でしたが、窓から光の筋が射し込んでいました。もちろん僕は光の中に歩み入りました。でも夕方の太陽ですからもちろん、射し込む場所が少しずつ動きました。それで、僕も動かなきゃなりませんでした。みんな気づいていました。(笑い)

At school, I had a soprano voice. I was at Eton, one of the great English public schools, and I got through that basically on my voice. When that broke, my gimmick had gone!

I was always accused of having histrionic tendencies. I was the number one chorister in the boy's choir, so I had all the solos. I used to dramatize them quite dreadfully and get quite emotional.

I remember one time it was evensong in a wonderful college chapel, with shafts of light coming in through the window. Of course, I moved into the light. But, being sunlight, of course, it moved a little bit, so I had to move with it. This was spotted. (He laughs.)


Interview with Jeremy Brett
by Rosemary Herbert
The Armchair Detective, Vol.18, No. 4, Fall 1985

"becomer" のジェレミーは、役になりきって演じるときと同じように、歌うときもその気持ちになりきっていたのでしょうね。"I was always accused of having histrionic tendencies"(芝居がかっているといつも責められた)などと言っていますが、でもこれはジェレミーのいつもの、自分の話でひとをくすっと笑わせるための表現という面もあるでしょう。実際、ファンレターもたくさんもらったと別のインタビューで言っていますから、ジェレミーの歌はすばらしかったでしょうね。

夕方の礼拝堂での光景も目に浮かぶようです。ジェレミーは決して、自分を目立たせるために光の中に入ったのではないのでしょう。特別な瞬間を感じとってそれを全身で受けとめ表現する少年だったのだと思います。

そしてここにもちゃんと、くすっと笑わせるところも入れていますね。


このインタビューはとてもよいもので、ここからのみじかい引用はこのブログで何度がしています。また以下のサイトにもかなりながくこのインタビューから引用されています。興味のあるかたはどうぞご覧ください。なお今回の部分は以下のサイトには含まれません。
http://www.the-line-up.com/jeremy-brett-sherlock-holmes/

RM
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コメント

礼拝堂にさしこむ夕陽

夕陽の中で歌うジェレミー。
美しい絵のようだったでしょうねえ・・・

もっとも,夕陽の位置に合わせて移動した,というところで・・・笑ってしまいました。

でも,ただ自分の歌声に酔っていたのではなく,ちゃんと周りの様子を把握しているんですね。この頃はプロではないけれども,やはりただ歌うのが好きというだけではないのだなあ,と思わせられます。

「The Good Soldier」関連で読んだ「深淵の旅人たち」もおもしろかったでしたよ。
ドラキュラ,オスカー・ワイルド,F.M.フォードについての本,つまりジェレミーに関係あることばかりですよね。
特にドラキュラを読むことは絶対にないので(怖いのは苦手です。もちろん,ジェレミーの舞台は話が別です),この物語がいかに当時の世相を反映しているかをわかることができたのが,わたしにとっては一番の収穫だったかもしれません。

美しかったでしょうね

さきさん、こんにちは。

>もっとも,夕陽の位置に合わせて移動した,というところで・・・笑ってしまいました。

うふふ、ジェレミーも笑っていましたから、ジェレミーと一緒ですね。

>でも,ただ自分の歌声に酔っていたのではなく,ちゃんと周りの様子を把握しているんですね。この頃はプロではないけれども,やはりただ歌うのが好きというだけではないのだなあ,と思わせられます。

なるほど、そうですね。何かを表現するひとは、現実の時と場所をこえるからといって、まわりから完全に遊離してはだめで、冷静な目も必要ですね。

>ドラキュラ,オスカー・ワイルド,F.M.フォードについての本,つまりジェレミーに関係あることばかりですよね。

本当ですね。F.M.フォードにはそこでは触れていなかったのですが、確かジェレミーが何かのインタビューで、ドラキュラ、ドリアン・グレイ、ホームズが書かれたのが、それほどはなれていない同じ時代なのは特筆すべきことだ、と言っていたように思います。ジェレミーにとって特別な意味のある作家・作品だから、こういう言葉が出てきたのでしょう。

>特にドラキュラを読むことは絶対にないので(怖いのは苦手です。もちろん,ジェレミーの舞台は話が別です)

さきさんもですか!私もです。

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