Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

少し前ですが、りえさんが「ジェレミー生誕祭 7」の記事で舞台The Secret of Sherlock Holmesの写真を紹介なさっていましたね。コメント欄では台本も話題になっていて、りえさんが私が最近出したメールを引用してくださっています。そこからの連想で思いついて、遅れましたが「勝手に連動企画」で、数ヶ月前にeBayに出品された珍しい招待状について書いてみます。The Secret of Sherlock Holmesの舞台への招待状です。

その前に、The Secret of Sherlock Holmesの戯曲を書いたJeremy Paul(ジェレミー・ポール)からの連想で、前回話題にしたThe Musgrave Ritual(マスグレーブ家の儀式書)関連のことを一つ。(私のブログは芋づる式連想で成り立っています!)「マスグレーブ家の儀式書」の脚本を書いたのもジェレミー・ポールで、この脚本でThe Mystery Writers of America(アメリカ探偵作家クラブ)からEdgar Allan Poe Award(エドガー・アラン・ポー賞)を 受けています。りえさんの記事「ジェレミー生誕祭5」の写真でジェレミーが左手に持っているのがエドガー・アラン・ポーのお人形です。これはアメリカ探偵作家クラブから賞状と一緒に送られてきたのでしょうか?賞状を持っているのがEdward Hardwicke(エドワード・ハードウィック)、そしてジェレミーが握手しているのがジェレミー・ポールですね。

さて、ジェレミー・ポールが書いた劇The Secret of Sherlock Holmesの公演はロングランとなりましたが、当初は親しい仲間・知人を集めた一夜限りのお楽しみの会での上演だったということをご存じのかたもいらっしゃるでしょう。David Stuart Davies著、Bending the Willowから引用します。

この作品は当初、日曜日の一夜の楽しみとしてロンドンのメイフェア劇場で上演するためのものだった。観客は友人や家族や業界・劇場関係者だった。

招待客の前で舞台は幕をあけた。観客の中にはデイム・ジーン・コナン・ドイル、グラナダ・チームのメンバーが含まれていて、演劇興行者も何人かいた。魅惑に満ちた夜だった。

The piece was intended merely as a Sunday night divertissement at the Mayfair Theatre in London. The audience was to be made up of friends, family, and contacts in the profession.

[...]

So the curtain eventually went up at the Mayfair Theatre to invited audience, including Dame Jean Conan Doyle, members of the Granada team, and a sprinkling of impresarios. It was a magical evening.


この時観客席にいた演劇興行者の一人が、この舞台の興行を提案することになりますが、それはまた後の話です。

エドワードはこのロンドンのメイフェア劇場での一夜には都合がつかなくて、ワトスンとしてこの舞台にたつことができず、かわりにSebastian Strideがワトスン役をつとめています。Sebastian Strideは後にThe Bruce-Partington(ブルース・パーティントン設計書)でCadogan West(カドガン・ウエスト)を演じた俳優です。

これが1987年、つまり「緋色の研究」が発表されてから100年のお祝いのための一夜だったということは知っていましたが、正確な日付を知りませんでしたし、この夜のための招待状も一度もみたことがありませんでした。

ところが数ヶ月前、eBayにこの夜への招待状が出品されました。10cm x 15cmの大きさの、青い色の招待状です。
http://www.ebay.com/itm/142122999525
(すでに落札されましたので、数ヶ月後には削除されると思います。)

左の青い招待状の写真をクリックすると大きくなりますし、保存もできます。招待状をはじめてみて、当時に思いを馳せています。招待状に書かれている文字を書き写します。

Jeremy Brett, Sebastian Stride & Jeremy Paul
in association with the Mayfair Hotel
invite you to a

Centenary Celebration
of
Sir Arthur Conan Doyle's
Sherlock Holmes
In
An evening with Sherlock Holmes & John Watson

on
Sunday 6th September 1987
Curtain up at 7.30 p.m.

The invitation is your ticket, so bring it with you.
Not transferrable. Invited guests ONLY


1987年9月6日だったのですね。ここにはThe Mayfair Hotelとあります。そういえば、Michael Cox著A Study in CelluloidでもThe Mayfair Hotelと書かれていました。Bending the Willowに書かれているThe Mayfair Theatreとどちらが正しいのだろうと思って調べてみたら、どうもホテルの中に劇場があるようですから、どちらも同じ場所のことのようです。
http://www.theatrecrafts.com/pages/home/venues/uk-london-may-fair-theatre/

The May Fair is unique among London’s West End theatres in that it is contained within the walls of an hotel.


多分小さめの劇場だったのでしょうね。親しいひとたちを前に、ジェレミーにとって1985年のアメリカ以来となる舞台を楽しんだことでしょう。ジェレミーにとっても観客にとっても" It was a magical evening"(魅惑に満ちた夜だった)のですね。その時のことを想像して、ああよかった、と私も幸せな気持ちでにっこりとします。

今週後半はなかなか神経のすり減る日々で、来週からも少し大変なのですが、小さな幸せがあれば落ち着いてすごせます。

RM

12/4 追記:便宜上「The Secret of Sherlock Holmesの舞台」としましたが、この時点でのこの劇の題は違った可能性があります。劇場での興行としての上演がはじまった当初は"A Case of Sherlock Holmes"という題でした。
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コメント

舞台

りえさんのところで舞台の台本が再販されていることを教えて頂きました。さっそくアマゾンで注文しました。実際はアドリブが多かったそうですがともかく手に入ることになって嬉しい限りです。本当に情報ありがとうございました。
最初は一夜限りの予定だったのですね。それはきっと台本通りだったでしょうね。当初をしのび目を通したいと思います。(^^)/

よかったですね!

よりしろさん、私も台本が届いたときとても嬉しかったことを覚えていますので、よりしろさんが注文なさったとうかがって喜んでいます。もちろんジェレミーのファンすべてにお薦めという種類の本ではありませんが、欲しい方の手に入るのはすごく嬉しいことです。

音源の場所もご存知ですよね。台本と録音されている回の実際のセリフをずっと比べながら聴いたわけではないのですが、少しだけセリフの細かいところが違うこともあります。表情や仕草、感情の表現などが回によって変わったのでしょうね。そして時によっては少し脱線気味のアドリブもあったということは、よりしろさんもご存知でしょうが、この回はそういうことはないと思います。

私は音声だけでは状況がつかめなかったり、話の流れが見えなかったりしたのですが、台本を読んで、二人の姿を想像しながらセリフをきけるようになりました。

最初のご招待会での劇は三人芝居で、ジェレミー・ポールがナレーターその他の役だったそうです。よりしろさんのところに届く台本は改定後、ナレーターなしのものです。自分(ジェレミー・ポール)が舞台に出演しないという条件で興行に協力しよう、と演劇興行者に言われたとジェレミー・ポールは(冗談めかして)言っていました(Bending the Willowより)。

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