Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

1988年9月12日、Linda Pritchardは客席からジェレミーをみつめました。ジェレミーをテレビではなく実際にみるのはこれがはじめてでした。そしてジェレミーが亡くなったのがちょうど7年後の1995年9月12日。Lindaはジェレミーの最期の日々も含めて、かなりの年月にわたってジェレミーを支え続けました。

Lindaが共著者と共に書いた本、The Jeremy Brett-Linda Pritchard Storyから引用したい文章があって書き始めています。

「何故僕が?」と言い、こんな目にあうのは不公平だ、と不平を言うようなことは、ジェレミーの持っている性質からして考えられなかった。それとはまったく逆で、彼は人生が自分に投げかけたものをすべて受けとめ、自分の知る限りの最良のやりかたで取り組み、微笑みをうかべて、すべてはうまく行くだろうと信じた。ジェレミーが一番困難な時期をすごしていた頃も、愚痴に近いといえるかもしれない言葉は、実際には愚痴や泣き言ではまったくなかった。「今日の僕は、あんまりやる気がないヒーローなんだよ」と彼はリンダに言ったものだった。

It just wasn't in the man's nature to ask "Why me?" or complain that life was unfair. On the contrary, he took everything life threw at him, dealt with it the best he knew how, and came out with a smile on his face and an all-will-be-well attitude. When Jeremy felt his roughest, the only comment that even bordered on a complaint was not even really a complaint. "I'm a reluctant hero today," he would say to Linda. (p.105)


でもジェレミーは、自分の気持ちを人に隠して無理をしていた、というわけではありません。ジェレミーは悲しみの中にいる人が、無理をしないように、自分の気持ちに素直になれるように、と願っていました。

涙を流して、自分の気持ちを外に出すんだよ。勇敢すぎるのはだめだ。時によっては勇敢なのはいいことだけど、とても危険な時もある。気持ちをさとられないように頑張るのは、いつもいいことだとは限らないんだ。

Be prepared to cry and let it all out. Don't be too brave. Bravery is fine on some occasions, but sometimes it can be quite a dangerous thing. The stiff upper lip is not always best. (p.10)


「ノーウッドの建築業者」でやつれたホームズがワトスンに、「きょうは一緒に来てほしい。君の精神的な支えが必要になりそうだ(I feel as if I shall need your company and your moral support today.) 」というところがあります。考えてみたらホームズにしては珍しい、素直な言葉です。それだけ気持ちがよわっていたということでしょうか。ジェレミーが、ホームズはワトスンに「助けてほしい」と言うことができないんだ、と言っていた記憶がありますが、「助けてほしい」とは言えなくても、支えてほしい、とは言えたのですね。よかった。私も少し支えがほしい気持ちなので、しばらくはジェレミーの言葉を精神的な支えにしようと思っています。

RM
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コメント

おひさしぶりです。PCを開く時間がなかなかとれませんでした。膨大な記事を嬉しい悲鳴を上げながら拝見し、どの記事にコメントいたしましょうか迷っております。いずれ、順不同に書きますね。
ジェレミーの最後を支えてくれたリンダさんのことは、私もとても気になっております。ついに取り上げてくださるのですね。感謝です。

それから・・・
>「助けてほしい」とは言えなくても、支えてほしい、とは言えたのですね。よかった。私も少し支えがほしい気持ちなので、しばらくはジェレミーの言葉を精神的な支えにしようと思っています。

実は私も同じような状態であります^^;
RMさんも、どうぞご無理なさいませんように。

I feel as if I shall need your company and your moral support today

この台詞、今さらですが確認したところ、原文のとおりなんですね。ジェレミーに言われると、更に心にしみます。グラナダ観賞は永遠の特効薬ですが、確かに、それすらも見れなくなる時ありますよね;;

ちびさん、こんにちは。

ちびさんも、おだやかな気持ちではすごせない日々なのですね。私ももう少し続きそうです。コメントを無理して書いていただかなくても、時々読みに来てくださって少しでも楽しんでいただけたら、それが一番です。またお互いに余裕ができたら、ゆっくりお話できるのを楽しみにしています。

リンダさんの本、また最近読み直しています。ジェレミーが亡くなった後に、ジェレミーの病の時の状態を含めてこの本を書いたことについて、人によってはいろいろな感情を持つことを知っていますが、私はこれは悲しい本ではなく、希望の本だと思っています。またジェレミーは病のことを隠さず話すことを望んでいましたし。リンダさんの視点から書いた本である、ということはもちろんで、でもここに書かれたジェレミーは、今も私の中で生き生きと生きています。少しずつ紹介したいと思っています。

「ノーウッド」のあのシーンは、本当にこころにしみますね。ワトスンがいてくれて、本当によかった。ジェレミーの表情も、そしてあの台詞も(そう、正典のままですね)、いつでも思い浮かべることができます。

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 RM

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