Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

前回のインタビューの、今度は最後の部分を引用しましょう。Edward Hardwicke(エドワード・ハードウィック)がグラナダ・シリーズ全体を振り返ったのち、ジェレミーを偲んでいます。インタビューのタイトルは"Elementary My Dear Watson: An Interview with Edward Hardwicke"で、北米版のDVDの特典としてついていたものです。映像の最後には2003年と書かれていますから、撮影は2002年か2003年くらいでしょう。

二つに分けてYouTubeにアップロードされたうちの、今回は二つ目の部分、その7分27秒からです。
https://youtu.be/d1FBZznsoXU?t=7m27s

トランスクリプトは前回同様、For Fans of Jeremy Brettというファン・フォーラムからです。
http://jeremybrett.livejournal.com/42035.html

今回引用する部分のはじめと終わりは以前にご紹介したことがあります。
Edward Hardwickeのジェレミーを語る言葉;Elementary My Dear Watson (2003) より

この時はFor Fans of Jeremy Brettにあるトランスクリプトではなく、IMDbにある引用集を使ったため、途中の一部が含まれていませんでした。今日はあらためて、映像にある部分を続けたかたちで引用します。

グラナダ・シリーズの撮影は、本当に幸せな時間でした。二人のすぐれたプロデューサー、Michael CoxとJune Wyndham-Daviesがいて、ホームズの物語について知り尽くしていました。魅力的な出演者ばかりで、皆このシリーズに出られることをこころから喜んでいました。私には生涯の友達がたくさんできて、今もよく会っています。そしてジェレミーがすべての中心でした。こころが広くて、すばらしくユニークなジェレミーがいてこそのシリーズでした。

とても幸せな日々で、ジェレミーが亡くなったのは本当に残念でさびしいことです。すごくさびしいです。撮影が終わってからはジェレミーと会う機会は少なかったけれども、フランスにいる私によく電話をかけてくれました。ジェレミーは冗談を思い出して、その冗談の締めの一言が思い出せないまま電話を切って、でも後ですぐかけ直してくれたりしました。彼は素晴らしい人で、もうこの世にいないのはとても残念です。そして悲しいことに、その仕事に見合っただけの栄誉をうけませんでした。あの演技に対して何の賞もうけなかったのです。でもジェレミーのホームズはこの先も忘れ去られず残ると確信しています。彼は素晴らしいホームズだったのですから。

The whole series was a hugely happy occasion. Two wonderful producers, Michael Cox and June Wyndham-Davies, who were wonderfully knowledgeable about the stories. Lovely casts of people, these people were thrilled to be in it, they were thrilled to be in it. I made lifelong friends of a number of people I see frequently. And, as I say, dominated by Jeremy; hugely generous, umm, wonderfully eccentric.

But it was a very, very happy time and he's deeply and sadly missed. I mean, I miss him, I miss – although we didn't see a lot of each other after we'd finished he used to phone me in France and, uh, come up with jokes and he would never remember the tag and he'd have to put the phone down and ring back. But, umm, he was a-an extraordinary man and a great loss and sadly, I feel, not honored enough for what he did; he didn't get any gongs for that performance. And it will be remembered, I'm sure, because I think he was an extraordinary Holmes.

Transcript: http://jeremybrett.livejournal.com/42035.html

エドワードは静かな表情と話し方です。ひとによっては、そっけないと感じるかもしれません。ジェレミーの冗談のところでも笑わないし、さびしいと言う時もジェレミーは何の栄誉も受けなかったというところでも、悲しみも残念な気持ちも、おもてにはっきりとはみせません。でも聴いている私たちには、エドワードがこころの底でずっと同じ思いを抱いていたことがわかります。長くかわらない、こころからの気持ちだということがわかります。

そして、ジェレミーのホームズは忘れ去られることはなく、人々はずっと覚えているだろうとエドワードが語ったこのインタビューから15年ほどたった今、このことを疑う余地はまったくありません。

RM
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コメント

> そして、ジェレミーのホームズは忘れ去られることはなく、人々はずっと覚えているだろうとエドワードが語ったこのインタビューから15年ほどたった今、このことを疑う余地はまったくありません。

最初の放映当時からずっと好きという方もいらっしゃれば、最近観始めて好きになった方も多くいらっしゃるし、昔子供の頃に観ていたという方が最近のホームズ界隈の盛り上がりで久しぶりに観て「やっぱり大好き、最高」と言ってくださっていたり、毎日どこかしらでグラナダホームズへの愛が語られていてとても嬉しいです。

エドワードの話し方はジェレミーの感情豊かな話し方とはまた違った風で、心を打ちますね。大好きです。
「さびしい」と言う時の静かな表情、先日話していた空き家の怪事件冒頭でエドワードワトスンがホームズを思う静かな表情を思い出します。

RMさん、いつもありがとうございます。
毎日暑いのでどうぞご自愛くださいね。

よくある質問

今週のお話を読んでいたら,グラナダファンなら誰でも考えそうな質問が浮かんできました。

「現実」として,一緒に暮らすならジェレミーとエドワードのどちらを選びますか?

わたしは自分の性格を考えて,エドワードと一緒が楽しそうです。
ジェレミーには思いっきり後ろ髪をひかれてしまいますけど。

そして時々ジェレミーと一緒に紅茶やおしゃべりを楽しめれば,もう言うことなし!の贅沢です。
贅沢すぎ,でしょうか?

一週おきに交代で,とかはなしで,RMさんはどうされますか?(^_^)

ことりさん、こんにちは。

>最初の放映当時からずっと好きという方もいらっしゃれば、最近観始めて好きになった方も多くいらっしゃるし、

どちらも嬉しいですね!新しい方が観てくださると次の世代につながって、ファンも作品の命も絶えることがないですね。

>久しぶりに観て「やっぱり大好き、最高」と言ってくださっていたり、

私はこちらです。最初の放映時も好きでしたけど、宝島社のDVDムックで久しぶりに観て夢中になりました。

>エドワードの話し方はジェレミーの感情豊かな話し方とはまた違った風で、心を打ちますね。

私も久しぶりにこのインタビューを聴いて、あらためてエドワードが話す様子にこころうたれました。

>「さびしい」と言う時の静かな表情、先日話していた空き家の怪事件冒頭でエドワードワトスンがホームズを思う静かな表情を思い出します。

ああ、本当に!

ことりさんもどうぞご自愛くださいませ。

よくある質問でしょうか?!

さきさん、こんにちは。タイトルを拝見して、どんな質問だろうと思って、すぐに浮かんだのは
1. どのエピソードが好きですか。
2. どちらのワトスンが好きですか。
というものでした。全然ちがいましたね!

>「現実」として,一緒に暮らすならジェレミーとエドワードのどちらを選びますか?

これを読んで思わずにっこり。これって誰でも考えそうな質問でしょうか?!
そして思わず頭がくらくらっとしました。さあどうしよう!選ぶですって?

>わたしは自分の性格を考えて,エドワードと一緒が楽しそうです。
ジェレミーには思いっきり後ろ髪をひかれてしまいますけど。

わたしも性格から言えば、ジェレミーとは正反対だと思っています。ジェレミーの最初の結婚での息子さんが、両親は正反対だったと言っていますけど、その描写を読むと私は最初の奥様のAnna Masseyの方に近いと思います。

「母は理性的で慎重で几帳面、父は直観的で自分の気持ちに従う。今でも私の頭の中では、父が『危険をこわがらずに冒険しなさい』、母が『よく考えるんですよ』と正反対のことを言いあうのがきこえる。」(http://upwardjb.blog112.fc2.com/blog-entry-759.html

そしてジェレミーは外向的、Annaは内向的だと思います。

>一週おきに交代で,とかはなしで,RMさんはどうされますか?(^_^)

本気で考えたんですけど...。性格は正反対だとしても、もしも、もしも、運命がそのような機会をあたえてくれるのならば、私はジェレミーの近くにいてみたい。結局は辛い思いをするとしても、それこそ、「危険をこわがらずに冒険」してみたい。なぜかわからないけど私のなかである位置を占める特別な存在になったひとだから。

でもそれば許されない状況ならば(運命がそのとき好きなひとの近くにいる機会を私にあたえてくれなかったのであれば、あるいは冒険の結果、失敗したら)、そういうものだと受け入れる。ここは私の中のAnna的な要素です。

うふふ、こんな答えです。

すてきだなあ!

RMさんのお返事を読んで,ただいま感動中です。

ステキだなあ!

改めて,RMさんのジェレミーへの深い愛情と理解を感じます!

そこで,わたしももう一度一生懸命に考え直してみましたが・・・やはり,今のわたしはエドワードと一緒にいたい気分,らしいです。
ジェレミーはもちろん,エドワードのこともRMさんのように理解できているとは思えないんですけど,それでもやはり。

ジェレミーのことは大好きなのに,不思議ですね。

ありがとうございます!

うふふ、ありがとうございます。

>そこで,わたしももう一度一生懸命に考え直してみましたが・・・やはり,今のわたしはエドワードと一緒にいたい気分,らしいです。

それもまた素敵です。私もエドワードの、あの静かさのなかにある洞察力やユーモアを、私のなかにも持ちたいと思います。

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 RM

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