Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

前回はホームズに関するインタビューの後で、インタビューで話した内容の追加のためにジェレミーから突然直接電話がかかってきて、驚いたお話でしたが、それで思い出した記事があります。Peter Hainingは、グラナダ・シリーズについての本"The Television Sherlock Holmes"を書いているあいだ、そしてその改訂版をつくっている時に、しばしばジェレミーが電話をくれたと語っています。

The Case of The Sunday Morning Phonecalls
By Peter Heining
Sherlock Holmes Gazette, issue 11, Spring 1995

その電話が鳴るのは、たいてい日曜日の朝の早い時間だった。相手が誰かは、その声で間違いようがなかった。

"Peter, dear heart," その声の抑揚はいつものように、今にもこれから劇のせりふを口にしそうな調子だった。続いてこう言う時に彼の両眉が上がるのが見えるようだった。「君のためにちょっとしたことを、またみつけたんだよ!」

私が"The Television Sherlock Holmes"の本を書いていた1986年、そして第二版と第三版のための改訂作業をしていた1991年と1993年のあいだ、ジェレミー・ブレットは頻繁に電話をくれた。

ジェレミーは、グラナダ・シリーズの制作に関して新しく知るためにはこれも読者にとって役立つだろう、と思うような舞台裏の話をしてくれた。このシリーズでジェレミーはホームズの決定版と賞賛されるようになった。

長いことテレビのシリーズものについての本を書いてきたが(中略)、ジェレミー・ブレットほど自分の演技の内に何があるかを話してくれる俳優にはめったに会わなかった。あの偉大な探偵を演じるにあたってどれほど意欲を感じているかを、彼はいつも率直に語ってくれた。


It was early on Sunday mornings when the phone usually rang. The voice was instantly recognisable.

"Peter, dear heart," the inflection in the caller's voice sounded, as always, as if he was about to deliver a line of dialogue. I could almost see the eyebrows arching as he went on: "Another little piece of information for you!"

Telephone calls from Jeremy Brett were a regular occurrence during the time I was writing my book The Television Sherlock Holmes in 1986, and then while I was revising later editions in 1991 and 1993.

He rang with pieces of behind-the-scenes information concerning the unfolding story which he felt would help inform readers about the making of the Granada series which has deservedly won Jeremy the accolade of being our definitive Holmes.

In a lifetime of writing book about TV series [...] I have rarely come across an actor more willing to talk about the secrets of his art than Jeremy Brett. He was always completely honest explaining the enormous challenge he felt in playing the Great Detective [...].


最初のところ、あの声と調子は日常を劇の空間に変えてしまうのですね。ごく普通の話をしていても、シェークスピアなどが多用した韻律の弱強5歩格のようにきこえる、と書かれた新聞記事があったのを思い出しました( https://news.google.com/newspapers?&id=ZOUcAAAAIBAJ&pg=5779,6115475)。

後半からは前回の引用部分にもあったようにジェレミーが作品を大切に思っているところや、グラナダ・シリーズを本で紹介してくれる著者の役に立ちたい、読者に楽しんでもらいたいというジェレミーの気持ちがうかがえます。そしていつも率直でまっすぐです。このこともよくインタビューアが口にします。

ジェレミーからの電話について、三つ続けて書きました。これ以外にもまだいくつも思い出します。


ところで、Peter Hainingが書いて、その執筆中にジェレミーが電話でちょっとした裏話や逸話を伝えたというこの本のことは、ほとんどの方がご存知でしょう。念のために日本のアマゾンのページを記します。リンク先は原書の第三版です。
https://www.amazon.co.jp/dp/0863697933

こちらは日本語に翻訳された「NHKテレビ版 シャーロック・ホームズの冒険」です。
https://www.amazon.co.jp/dp/4763098241

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