Jeremy のことが知りたくて ~ ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)を愛するかたへ

英グラナダ・テレビでシャーロック・ホームズを演じた俳優の人生を言祝いで

前回の続きです。カナダの微生物学者の女性はグラナダ・ホームズが好きで、4年間にごく普通のファンレターを何回か出して、ジェレミーから短い感謝の返事をもらっていました。

その彼女が人生の危機を経験したのが、前年のクリスマスの頃と書かれていますから、1994年の12月です。おばが末期ガンと診断されて入院し、母が脳卒中で倒れたのです。そして1995年1月はじめ、思わずイギリスにいるジェレミーにカナダから電話をかけました。(番号をなぜ知っていたかは書かれていません。俳優年鑑のようなもの、あるいはファンレターへの返事にあったのでしょうか。)

出典はこちらです。
Lost, a great heart
by Michael Walsh
The Province, Oct 15, 1995

「仕事を休んで、この空っぽの家でうろうろとして、自分を持て余していました。」1月4日は「どん底の気持ちでした。」

「取り乱して、多分自分を哀れむ気持ちだったのでしょう」としっかりした声で語った。「それで私ったら誰に電話をかけるっていうんでしょう。」

そのことを語るのはいまだに少し落ち着かないようだった。「もともとは、こんなことをするタイプじゃないんです。すごく控え目なんです。」(中略)

その日彼女は誰かに話さずにはいられなかった。そしてその日、ブレットの家の電話番号が手元にあった。ダイヤルを回すとブレットが電話に出た。

「私にとても役にたつアドバイスをたくさん話してくれました。そしてなによりも、私を気遣ってくれました。私のことをこころから心配してくれたのです。」

「いつでも君の助けになるよ (I'm here for you, luv,)」ブレットはこう言った。

「私のために祈ると言ってくれました」とKoppは言う。ブレットは病院にいる彼女の母親とおばに写真と手紙を送ってくれた。何日かたって、ブレットはKoppに電話をしてこう尋ねた。「どうしている? 大丈夫?」

「私が懐かしく思い出すのは、一人の人間としてのブレットなんです。俳優としてではなく。」


"I had taken time off from work and was rattling around in this empty house," she says. On Jan. 4, "I hit rock bottom.

"I was distraught and, I guess, suffering a little self-pity," she says in a firm, even voice. "And who the hell am I going to phone?"

Kopp is still uncomfortable with the memory. "It's not the sort of thing I tend to do," she says. "I'm very conservative." [...]

On a day that she had to reach out to someone, she had Brett's home number. When she dialled it, the actor answered.

"He was wonderful and offered me a lot of good advice." More than that, "he cared. He really did."

"I'm here for you, luv," Brett told her.

"He said he would pray for me," Kopp says. He sent photos and notes to her mother and aunt in hospital. A few days later, he called her to ask "how are you doing, how are you getting along?"

"The memories I hold dear are of Brett as a man, not as an actor," she says.


ジェレミーが心筋肥大症と診断されたのが同じ年の2月頃です。David Stuart Daviesがジェレミーと最後に会ったのが2月で、それが診断が出てから間もない時だとBending the Willowに書かれていますから、診断は1月か2月でしょう。ですから1995年1月4日というと、もう健康状態もかなり悪かったことでしょう。でも大西洋を隔てて突然かかってきた電話に親身になって、悲しんで混乱している女性をなぐさめ助けたのですね。

ジェレミーはお母様を交通事故で、奥様を病気で亡くしています。愛する人を見送る気持ちも、病気の家族を見守る気持ちも、そして病気のひとの気持ちもわかっていて、あのやさしさで彼女に手を差し伸べたのでしょう。そしてジェレミーが亡くなったのが、同じ年の9月でした。

RM
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